北海道の森林
北海道には、約554万 ha の森林があり、北海道の土地面積(北方領土を除く)の66%に当たり、全国の森林面積の22%を占めています。
住民一人当たりでは、約1.0 ha で、全国平均の約5倍となっています。
北海道の森林は、全国に比べて、所管別では国有林の割合が高く、林種別では多様な樹種からなる天然林の割合が高いのが特徴です。
【森林の割合】
資料:北海道水産林務部「平成27年度 北海道林業統計」、林野庁「森林・林業統計要覧 2016」
人工林については、積極的に行われた戦後の拡大造林で造成されたトドマツやカラマツが約8割を占めています。
また、間伐等の保育が必要な45年生(9齢級)以下の森林が約6割を占めています。
【人工林の構成】
資料:北海道水産林務部「平成27年度 北海道林業統計」 注) 平成28年3月31日現在
北海道駒ヶ岳や十勝岳、有珠山など、北海道の山地には火山性噴出物等の地質が広く分布しているため、集中豪雨や台風、地震による林地崩壊の危険性の高い山地災害危険地区が約1万5千箇所あります。
近年、集中豪雨や融雪等により山地災害や森林被害が多発している状況を踏まえ、災害に強い安全で安心な地域づくりのため、山地災害の予防や荒廃山地等の復旧整備を計画的に実施するとともに、機能が低下した保安林の整備を進めます。
また、良質な水資源を安定的に確保するため、ダムや簡易水道取水施設の上流の水源地域において、荒廃森林の整備を実施します。
【荒廃渓流の整備】
治山ダムにより、渓流の安定化や土砂の流出を防止します。
【過密状態の保安林の整備】
林木や下層植生の成長を促し、良好な保安林を育成して機能強化をはかります。
【山腹工の施工】
豪雨や融雪により崩壊した、若しくは崩壊のきざしのある山腹を、復旧や未然に防止するために山腹工を実施します。
森林の有する多面的機能を持続的に発揮させるため、森林や路網等の整備を進めます。
森林整備に当たっては、植栽や保育、間伐等の森林施業を計画的かつ的確に実施し、健全な人工林を育成するとともに、天然林については、自然力を生かしつつ、多面的機能の発揮と広葉樹資源等の充実を図ります。
特に、人工林は、その約7割が間伐等の保育が必要な森林となっていますが、木材価格の下落等により、間伐等が遅れた状況にあります。
このため、集約化し計画的に行われる施業や、施業と一体的に実施する路網整備を支援することで、適切な間伐等を推進します。
【間伐】
【伐採跡地への植栽】
【森林の整備に必要な路網の整備】