北海道

第2章 計画の目標

第3節 今後の北海道開発の戦略的目標

 北海道の資源・特性を活かして我が国が直面する課題の解決に貢献していくとともに、地域の活力ある発展を図るため、この計画では、「アジアに輝く北の拠点~開かれた競争力ある北海道の実現」、「森と水の豊かな北の大地~持続可能で美しい北海道の実現」及び「地域力ある北の広域分散型社会~多様で個性ある地域から成る北海道の実現」を戦略的目標として掲げ、多様な主体の連携・協働によって、効果的に計画を推進する。

1.アジアに輝く北の拠点~開かれた競争力ある北海道の実現

 北海道の美しく豊かな自然環境や冷涼な気候は、国内のみならずアジアにおいても特徴的なものであり、この異質性が生み出す魅力が強みとなる食関連・観光産業は、広く東アジア市場においても競争力を確保し得る。東アジア地域の急速な成長を地域経済発展の好機ととらえ、これらの産業を核としつつ、東アジアや世界と競争し得る成長期待産業等の育成及びこれに向けた戦略的な条件整備を進めるとともに、基盤となる食料供給力の強化を進める。
 これにより、開かれた競争力ある北海道の実現を目指す。

2.森と水の豊かな北の大地~持続可能で美しい北海道の実現

 環境・気候変動問題を主要テーマの一つとする北海道洞爺湖サミットを契機として、北海道の豊かな自然環境の保全・再生に取り組み、国民共通の資産として将来にわたって着実に継承していくとともに、地域の自然を最大限に活用し、美しい四季の風景等を保全・創出していくことにより、雄大な自然の恵みを体感できる北海道づくりを進める。
 また、北海道に豊富に存在する自然エネルギー源など地域資源を活用した低炭素社会、循環型社会の構築に向けた先駆的な取組により、環境と経済が調和した地域社会の形成を進める。
 これにより、持続可能で美しい北海道の実現を目指す。

3.地域力ある北の広域分散型社会~多様で個性ある地域から成る北海道の実現

 北海道内の各地域において、高品質な農水産品を内外に供給する地域、世界的に価値ある自然資源を保全し観光に貢献する地域、東アジア地域への玄関口として生産・物流の拠点となる地域など、優れた特色ある地域資源を活かした地域づくりを進める。
 これらの地域の発展の基盤として、札幌を中心とする都市圏の機能により北海道全体を牽引するとともに、地方都市圏と周辺の人口低密度地域から成る広域的な生活圏において、都市機能の維持と、交流・連携の強化を進め、人口減少・少子高齢化に対応した地域社会モデルを構築する。
 これにより、多様で個性ある地域から成る北海道の実現を目指す。

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