北海道開発局では、災害発生時等の迅速かつ的確な災害対応に向けCCTVカメラの設置等を進め、広域かつ迅速に災害の規模、状況、範囲等を確認するとともに、災害拡大防止や応急復旧に役立つ情報を送信する等の災害対策用ヘリコプターを配備しています。
さらに、これらの現地情報を防災関係機関がリアルタイムで共有するため、札幌管区気象台、北海道、北海道警察等と連携して防災情報共有システムを作成し、平成17年3月に運用を開始しました。本システムは、これまで整備してきた光ファイバー等の通信基盤を活用し、防災関係機関が河川・道路情報、火山情報、気象情報、災害現地画像などの防災情報を共有するもので、広域的かつ総合的な情報の共有化を図っています。
平成21年3月現在、131市町村、東日本高速道路(株)、JR北海道などと接続しており、今後、より一層の情報内容の充実を図るとともに、参加機関を拡大していきます。
噴火した有珠山を監視する防災対策ヘリコプター「ほっかい」(平成12年4月)
CCTVカメラによる情報収集イメージ
防災情報共有システム概念図
北海道開発局は、災害発生時に現地での応急対策等を速やかに行うため、排水ポンプ車、照明車などの災害対策用機械や防災資材を保有しています。これらは、いつでも出動出来る体制を整えており、北海道開発局が行う災害対応のほかに地方自治体からの要請により派遣することが可能です。
最近では、平成18年10月の低気圧災害において、排水ポンプ車、照明車などが北見市、佐呂間町などに出動し、はん濫箇所の緊急排水作業に活躍しました。また、平成18年11月の佐呂間町竜巻災害では、災害対策本部車、照明車などが出動し、昼夜を通じた復旧支援に活躍しています。
排水ポンプ車による排水活動支援(平成18年10月美幌町)
照明車による災害復旧活動支援(平成18年11月佐呂間町竜巻災害被災地)
北海道開発局では、災害発生時に、住民の皆さんが防災への意識を強く持ち、いざというときに適切に対応できるよう、住民の皆さんや市民団体の方々と協力し水防公開演習などの防災訓練や防災学習などを行っています。
また、出水期前に洪水情報の収集及び伝達訓練を関係機関と合同で行う「洪水伝達演習」や、ロールプレイング方式の地震防災訓練などを、関係機関との連携のもとに行っています。
月の輪工実演(水防公開演習)
滝川婦人会の土のう積み(水防公開演習)
国土交通省では大規模自然災害が発生もしくは発生するおそれがある場合に、被災地での災害応急対策に対する技術的な支援を円滑かつ迅速に実施することを目的として、緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE=Technical Emergency Control Force)を編成しており、北海道開発局においてもその構成要員となっています。全国で大規模自然災害が発生したときは、被災地にTEC-FORCEを派遣し、先遣班、現地支援班、情報通信班、高度技術指導班、被災状況調査班、応急対策班、輸送支援班、地理情報支援班、気象・地象情報提供班などが、被害状況の調査、被害の拡大防止、早期復旧に関する地方公共団体等の支援を行います。
緊急災害対策派遣隊の派遣イメージ図
活動状況(平成20年岩手・宮城内陸地震)