経済的な支援
交通事故によって、一家の大黒柱を亡くされた場合など、経済的な困難を抱える場合には、遺族・遺児を支援する制度があります。
遺族年金(日本年金機構)対象:公的年金納付者
亡くなった方の加入していた年金(国民年金・厚生年金)によって、制度が異なります。
◯国民年金(遺族基礎年金)
国民年金に加入中の方が亡くなった時、その方によって生計を維持されていた「18歳到達年度の末日までにある子(障害者は20歳未満)のいる妻※」又は「子」に遺族基礎年金が支給されます。
※平成26年4月からは、子のいる配偶者
◯厚生年金(遺族厚生年金)
厚生年金に加入中の方が亡くなった時(加入中の疾病がもとで初診日から5年以内に亡くなった時)、その方によって生計を維持されていた遺族(1.配偶者または子、2.父母、3.孫、4.祖父母の中で優先順位の高い方)に遺族厚生年金が支給されます。子のある妻又は子には、遺族基礎年金も併せて支給されます。
※受給要件、支給額等の詳しい情報については、日本年金機構のホームページをご覧ください
詳しくは、「年金ダイヤル」または、お近くの「年金事務所」や「街角の年金相談センター」にご相談ください。また、国民年金については、お住いの市区町村の国民年季担当部署にもご相談ください。
年金ダイヤル | 0570-05-1165(祝日、年末年始を除く8:30〜17:15) (月曜日は19:00まで)、第2土曜日は9:30〜16:00) |
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年金事務所・街角の年金相談センター | 年金事務所等の所在地・連絡先は、日本年金機構のホームページをご覧ください。 |
労災年金(労働基準監督署)対象:業務中または通勤途中の事故

業務中または通勤途中の交通事故によって亡くなった場合、遺族に対し、遺族補償給付(業務災害の場合)または遺族給付(通勤災害の場合)が支給されます。
遺族(補償)年金の受給資格者となるのは、被災労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していた配偶者・子・父母・祖父母・兄弟姉妹ですが、妻以外の遺族については条件があります。
なお、国民年金(遺族基礎年金)、厚生年金(遺族厚生年金)と併給できますが、労災年金が減額され支給されます。
※受給要件、支給額等の詳しい情報については、厚生労働省のホームページをご覧ください。
詳しくは、労災保険相談ダイヤルまたは、勤務先の地域を管轄する労働基準監督署にご相談ください。
労働保険相談ダイヤル | 0570-006031(土日祝日・年末年始を除く9:00〜17:00) (月曜日は19:00まで)、第2土曜日は9:30〜16:00) |
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労働基準監督署 | 勤務先の地域を管轄する労働基準監督署の所在地・連絡先は、厚生労働省のページをご覧ください。 |
生活福祉資金貸付制度(各市区町村・社会福祉協議会)
対象:交通事故に限らず、低所得・障害手帳世帯
必要な資金を他から借り受けることが困難な低所得世帯、障害者手帳の交付を受けた方の属する世帯を対象として、必要な資金の貸付けと、社会福祉協議会やハローワーク等による継続的な相談支援をセットで行い、生活の立て直しや経済的自立を図ることができます。
貸付種類、条件等の詳しい情報については、全国社会福祉協議会のホームページをご覧ください。
詳しくは、お住まいの地域の社会福祉協議会にご相談ください。
各市区町村の社会福祉協議会 | お住まいの地域の社会福祉協議会の所在地・連絡先は、「○○市(区町村)社会福祉協議会」で検索 お住まいの市区町村の社会福祉協議会のホームページがない場合は、全国社会福祉協議会のホームページから、都道府県社会福祉協議会の連絡先を確認の上、都道府県社会福祉協議会に市区町村社会福祉協議会の所在地・連絡先を問い合わせて下さい。 |
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母子・父子福祉資金貸付制度(各地方公共団体) 対象:ひとり親家庭・父母のいない児童

ひとり親家庭の親等が、就労や児童の就学などで資金が必要となったときに、都道府県、指定都市又は中核市から貸付けを受けられる資金で、ひとり親家庭の親の経済的自立を支援するとともに生活意欲を促進し、その扶養している児童の福祉を増進することを目的としている無利子貸付制度です。(連帯保証人のない場合は、有利子貸付。)
詳しくは、お住いの地域の市区町村の子育て担当部署にご相談ください。

交通遺児等貸付制度((独)自動車事故対策機構(NASVA))
対象:ひとり親家庭・父母のいない児童
自動車事故によって保護者が死亡又は重度の後遺障害が残ることとなったご家族(生活困窮家庭)の中学校卒業までのお子様は、NASVAから、育成資金の無利子貸付を受けることができます。
貸付金額は、お子様一人につき最初に一時金として155,000円、決定月以後月額20,000円となっています。また、小学校と中学校入学時には、希望により入学支度金としてそれぞれ44,000円貸付を受けることができます。
※貸付の対象者、申込方法等の詳しい情報については、NASVAのホームページをご覧ください。
さらに詳しくは、お住まいの地域のNASVA支所にご相談ください。
奨学金貸付制度((公財)交通維持育英会) 対象:死亡・重度後遺障害、高校生以上
保護者等が道路における交通事故で死亡または、著しい後遺障害のため働けなくなった家庭の高校生以上の生徒・学生に奨学金を貸与して進学援助を行い、将来、社会有用な人材を育成することを目的とした事業を行っています。
※奨学金の種類、貸与額等の詳しい情報は、(公財)交通遺児育英会のホームページをご覧ください。
さらに詳しくは、(公財)交通遺児育英会にご相談ください。
所在地 | 〒102-0093 東京都千代田区平河町2-6-1 平河町ビル3F |
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問い合わせ先 | (公財)交通遺児育英会 03-3556-0771 |
奨学金貸付制度((独)日本学生支援機構) 対象:交通事故に限らず、短大・大学生等
経済的理由により修学に困難がある優れた短期大学・大学・大学院等の学生に対し、奨学金の貸与を行っています。
※奨学金の採用方法・種類等の詳しい情報は、(独)日本学生支援機構のホームページをご覧ください。
さらに詳しくは、お子様の在学されている学校にご相談ください。
所在地 | 〒102-0093 東京都千代田区平河町2-6-1 平河町ビル3F |
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問い合わせ先 | (公財)交通遺児育英会 03-3556-0771 |

交通遺児育成基金制度((公財)交通遺児等育成基金) 対象:死亡、満16歳未満

自動車事故で亡くなられた方の残されたお子様が、損害保険会社(組合)などから支払われる損害賠償金等の中から、拠出金を(公財)交通遺児等育成基金に払い込んで基金に加入すると、これに国や民間からの援助金を加えて安全・確実に運用し、お子様が満19歳に達するまで育成給付金の支給を受けることができます。
※加入条件、申込方法等の詳しい情報は、(公財)交通遺児等育成基金のホームページをご覧ください。
さらに詳しくは、(公財)交通遺児等育成基金にご相談ください。
所在地 | 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-5 海事センタービル7F |
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問い合わせ先 | (公財)交通遺児等育成基金 0120-16-3611 |

生活資金等の支給((公財)交通遺児等育成基金)
対象:死亡・重度後遺障害、中学生まで
自動車事故によって死亡又は重度の後遺障害が残ることとなった被害者のお子様(中学校卒業まで)を有する特に生計困窮度の高いご家庭は、越年資金、入学支度金、就職支度金等の支給を受けることができます。
※支給条件、申込方法等の詳しい情報は、(公財)交通遺児等育成基金のホームページをご覧ください。
さらに詳しくは、(公財)交通遺児等育成基金にご相談ください。
所在地 | 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-5 海事センタービル7F |
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問い合わせ先 | (公財)交通遺児等育成基金 0120-16-3611 |
交通遺児修学資金援助事業((一財)道路厚生会)
対象:高速道路上事故、死亡、高校生以上
東日本高速道路株式会社、中日本高速道路株式会社、西日本高速道路株式会社が管理する道路における交通事故により亡くなられた方のお子様で、経済的な理由から修学困難な高校生等に返済の必要のない「修学資金」の給付を行っています。また、修学資金の給付を受けて高等学校等を卒業したお子様には、「卒業祝金」を給付しています。
なお、この修学資金は、他の団体等から奨学金や一時金の貸付・給付を受けている場合でも、給付しています。
※給付対象者や給付額等の詳しい情報は、(一財)道路厚生会のホームページをご覧ください。
さらに詳しくは、(公財)交通遺児等育成基金にご相談ください。
所在地 | 〒102-0084 東京都千代田区二番町3-4 麹町御幸ビル4F |
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問い合わせ先 | (一財)道路厚生会 03-6674-1761 |
精神的な支援
交通事故によって家族を亡くされた場合、ご家族の精神的な負担は大きいものですが、遺族・遺児を支援する制度があります。
交通遺児等友の会((独)自動車事故対策機構(NASVA))
対象:交通遺児等貸付対象者、交通遺児育成基金加入者
交通遺児とその家族を会員として(会費無料)、会員相互の連帯感を高め、交通遺児の健全な育成を図るための「交通遺児等友の会」が設置されています。現在、5,000名を越える会員が活動を行っています。

◯会報「友の会だより」(四季報)の発行
全国から届けられる会員の近況報告や友の会の集いの様子などが掲載され、子供たちや家族の交流の場が提供されています。
◯絵画・書道等のコンテストの開催
作品の創造を通して子供たちの感性を豊かにし、作品が完成したときの達成感を味わうことにより子供たちの豊かな想像力を養う機会が設けられています。
◯自然とのふれあいや体験学習等友の会の集いの実施
全国50ヶ所で、自然とのふれあいや体験学習(陶芸・そば打ちなど)など地域ごとに工夫を凝らした集いが開催され、家族と子供たちの楽しい思い出づくりの機会が設けられています。
※入会資格、入会方法等の詳しい情報は、NASVAのホームページをご覧ください。
さらに詳しくは、お住まいの地域のNASVA支所にご相談ください。
交通事故被害者サポート事業(警察庁)
警察庁では、被害者支援の現場の声や実情を踏まえ、支援担当者及び自助グループ支援のマニュアルや交通事故被害者等に向けたパンフレットなどを作成しています。交通事故被害者等の方々が抱える問題等の理解や解決のために活用できます。
詳しくは、警察庁のホームページをご覧ください。