自動 車 からのCO2排出量は、我が国全体の排出量の約2割を占めてお り、地球温暖化対策を推進するため、自動車からのCO2排出量を削減することが重要な課題となっています。その対策の 一つとして、自動車の燃費性能を改善させることは、極めて重要 です。「エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)」 においては、エネルギー消費効率の向 上を図ることが特に必要な機械器具を、「特定機器」として定めています。現在、様々な電気機器に加え、乗用自動車、貨物自動車が特定機器として定められ、 エネルギー消費効率(燃費)の改善が図られています。
特定機器である乗用自動車及び貨物自動車には、省エネ法に基づき燃費基準(トップランナー
基準※)が設定されています。
※トップランナー基準:現在商品化されている自動車のう
ち最も燃費性能が優れている自動車をベース に、技術開発の将来の見通し等を踏まえて策定した基準
省エ
ネ
法により、自動車の製造事業者等(自動車メーカー及び輸入事業者)は、目標年度まで
に、各区分毎の自動車の平均燃費値(自動車の燃費値を出荷台数で加重調和平均をした値)を燃費基準値以上にするよう、燃費性能を改善することが求められて
います。さらに、省エネ法では、自動車ユーザーが燃費の優れた自動車を選択できるよう、燃費値に
関する表示事項を定めており、自動車の燃費値がそれぞれの自動車の商品カタログに表示されています。
な お、 国土交通省は、自動車ユーザーの省エネルギーへの関心を高め、燃費性能の高い自動車 の普及を促進することを目的として、自動車の燃費性能に関する評価を実施し、その結果を積極的に公表しています。
<燃費基準の沿革>
1979年6月:エネルギーの使用の合理化
に関する法律(省エネ法)制定
1979年12月:ガソリン乗用自動車の燃費基準の策定 (1985年度目標)
1993年1月:ガソリン乗用自動車の燃費基準の改正 (2000年度目標)
1996年3月:ガソリン貨物自動車の燃費基準の策定 (2003年度目標)
1998年6月:省エネ法改正・・・「トップランナー基準」の考え方の導入
1999年3月:乗用車、小型貨物車のトップランナー基準の策定 (ガソリン車は2010年度
目標、ディーゼル車は2005年度目標)
2003年7月:LPガス乗用車のトップランナー基準の策定 (2010年度目標)
2006年3月:重量車(トラック、バス等)のトップランナー基準の策定 (2015年度目標)
2007年7月:乗用車、小型バス、小型貨物車の新燃費基準の策定 (2015年度目標)
<燃費基準関係法令>
○エネルギーの使用
の合理化に関する法律(抄)(昭和五十四年法律第四十九号)
○エネルギーの使用
の合理化に関する法律施行令(抄)(昭和五十四年政令第二百六十七号)
○自動車のエネル
ギー消費効率の算定等に関する省令(昭和五十四年通商産業省・運輸省令第三号)
○乗用自動車の性能の
向上に関する製造事業者等の判断の基準等(平成十九年経済産業省・国土交通省告示第四号)
○貨物自動車の性能の向上
に関する製造事業者等の判断の基準等(平成十九
年経済産業省・国土交通省告示第五号)
○自動車のエネルギー
消費効率の算定等に関する省令に規定する国土交通大臣が告示で定める方法(平成十八年国土交通省告
示第三百五
十号)
○自動車の燃費性能の 評価及び公表に関する実施要領(平成十六年国土交通省告示第六十一号)
<燃費基準関係情報>
○重量車燃費基準に関
する最終取りまとめ (平成17年11月)
○乗用車
等の新しい燃費基準に関する最終取りまとめ (平成19年2月)
<燃費性能に関する公表関係情報>