自動車基準調和世界フォーラム(WP29)への参加 WP29の概要

 

国土交通省は、自動車基準の国際調和・認証の相互承認を推進するため、国連の自動車基準調和世界フォーラム(WP29)において、以下の4点を中心に積極的に貢献しています。

(WP29におけるスピーチ 報道発表資料

 

●車両等の型式認定相互承認協定 協定の概要

車両等の型式認定相互承認協定は、自動車の装置ごとの安全・環境に関する基準の調和及び相互承認の実施を図ることを目的としています。日本は1998年の同協定への加入以来、基準の国際的な調和を推進し、現在、同協定の21の規則を採択するに至っています。今後も、国内外からの要望や基準調和による経済的効果等を考慮し、また、日本の安全・環境基準のレベルを低下させることなく、2003年度末までに優先度の高いものから30項目程度の協定規則を採択することとしています。

 日本の採択項目

 

●車両等の世界的技術規則協定(グローバル協定) 協定の概要

グローバル協定は、世界統一基準(GTR)の策定を目的としており、日本は1999年に加入しました。現在までGTRは策定されていませんが、昨年にGTRの策定作業を優先的に開始する項目が決定され、日本は歩行者保護、車載診断システム(OBD)及び車両区分等共通課題のGTR案の策定に主導的な役割を果たしているところです。歩行者保護及びOBDについては具体的な議論がなされており、また、車両区分等共通課題についてはGTR案がまとまったところであり、今後とも日本はGTRの策定に積極的に貢献していくこととしています。

 

●ITSインフォーマルグループ

ITS技術は市販化されつつあり、このような技術が自動車の安全性を確保した上で支障のないよう市場に早期に導入されることが必要とされています。ITSについては、各国が共通認識を持つことが重要であることから、ITSインフォーマルグループにおいて、議論が開始されており、日本は、同グループの共同議長を務める等、積極的に取組んでいます。

 

●アジア諸国のWP29への関心の高まり

近年アジアの諸国においてもWP29への関心が高まり、実際に参加する国や加盟に向けての検討を始める国が出てきています。日本は、同じアジアの国としてこれまでの経験を活かしてこれらの動きがさらに活発になるよう貢献していくこととしています。

 

 

二国間協力の推進

 

  日本は、自動車の安全・環境対策について一層の推進を図る上で、国連の自動車基準調和世界フォーラム(WP29)における多国間での基準調和活動のより一層の推進を図るため、二国間での政策協力・協調関係の強化を図っています。日本は、2002年9月に米国運輸省道路交通安全局との間で、2003年1月に欧州委員会企業総局との間で、それぞれ、安全・環境対策の推進について二国間で協力して推進していくことを確認しており、今後、各国当局の関係者との定期会合等を通じ、国内外の安全・環境対策についての情報交換、国連自動車基準調和世界フォーラム(WP29)における作業の調整、安全・環境基準の策定等に関する意見交換や共同研究等について議論を進めて行くこととしています。

 (米国運輸省道路交通安全局との協力 報道発表資料

 (欧州委員会企業総局との協力 報道発表資料