「トラガール促進プロジェクト」はトラガールを目指す女性の道しるべとなるとともに、経営者等に新しい視点を提供し、業界のイメージ改革を図るための取組です。

鈴木　愛美さん　　　株式会社バンテックセントラル（神奈川県横浜市）

　株式会社バンテックセントラルは、主に自動車部品の輸送を手がけているバンテックグループの主要な会社の一つです。女性採用のための活動はグループ全体で行われており、今回ご紹介する株式会社バンテックセントラル 横浜営業所では、現在（令和２年２月時点）で運転者50名中3名の女性ドライバーが在籍しています。

　今回はその中でも、小柄ながらにコンテナ輸送で活躍するトラガールを紹介します。

○運転が好き！

　以前はアミューズメント施設や深夜の工場勤務をしていましたが、一人で気楽に運転ができるトラックドライバーという仕事に魅力を感じ、大型免許と牽引免許を取得して念願のドライバーになりました。
今の会社は2年4ヶ月目で、トレーラー経験は未経験から始めて1年10か月目になります。
もともと車の運転が好きだったので、毎日充実しています！

○みんな優しく接してくれます！

　運送業界というのは「男社会で女性はじゃまもの扱いされるもの」と思っていましたが、実際はそんなこともなく、みなさん理解してくれています。
　女性だからといって軽くみられることもありませんし、みんな優しく接してくれますよ。

○小柄な私でも

　主な担当は海上コンテナの配送です。
　車は大きいですが、コンテナの積み卸しは全部機械で行うので力仕事がほとんどなく、小柄な私でも問題なくやっています。
自動車の運転技術だけなら男女差はありませんので、自信をもって仕事しています。

○鈴木愛美さん　ある一日のスケジュール

○いつでも笑顔を

　仕事中はいつも笑顔で接することを心がけています。
笑顔でいることで取引先や職場の雰囲気が良くなって、私自身の仕事のしやすさにも繋がっています。

取引先の人にも「大きな車を運転していてすごいね」と声をかけてもらえます

休憩時間は車の中で一人ゆっくりできるので、資格の勉強をしたりしています。

○ずっとドライバーで

　今は「トラックドライバーコンテスト」の優勝を目標に毎日がんばっています。
　 それからこの業界でずっと働きたいので、運行管理者の資格の取得を目指してます。
　でも、運行管理者の資格を取っても、ずっと運転の仕事はしていたいです。

■鈴木さんからのメッセージ

　トラックドライバーと一口で言ってもいろんな会社があり、女性でも活躍できる会社はたくさんあります。 あきらめずに自分に合った会社を探し続けてほしいです。
　 自動車の運転には男女差はありません。やりたいことに向かって突き進んでいってください。

■鈴木仁康 横浜営業所長から

○女性は戦力

　現在、横浜営業所では３名の女性ドライバーが働いてくれています。
　海上コンテナ輸送というのは車両は大きいですが手積み手降しのような力仕事が少なく、比較的短距離のルート配送が多いので女性でも十分対応できる仕事です。
　体力を使う男性向きの仕事もありますが、その人の適正に合せた仕事となるよう業務分担は意識しています。

○分けて考えない

　当社は女性ドライバーの応募も多く、性別を特に意識せずに採用していますが、おしなべて女性ドライバーの方が運転に気配りがあり、その分安全性も高いと評価しています。
物腰が柔らかく、丁寧な仕事ぶりなので、取引先からもお褒めの言葉をたびたび頂戴しています。
「男女をあまり意識しない」という気風は営業所内にもあり、みんな「女性だから」と気を遣わずにコミュニケーションしているようです。
とはいえ、運送業の仕事というのは、力仕事がまだあるのも事実ですが、そこは「その人に向いているかどうか」で仕事をしてもらうようにしています。