海上衝突予防法第19条 |
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(視界制限状態における船舶の航法) |
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1 |
この条の規定は、視界制限状態にある水域又はその付近を航行している船舶(互いに他の船舶の視野の内にあるものを除く。)について適用する。
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2 |
動力船は、視界制限状態においては、機関を直ちに操作することができるようにしておかなければならない。 |
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3 |
船舶は、第1節(あらゆる視界の状態における船舶の航法(第4条から第10条))の規定による措置を講ずる場合は、その時の状況及び視界制限状態を十分に考慮しなければならない。 |
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4 |
他の船舶の存在をレーダーのみにより探知した船舶は、当該他の船舶に著しく接近することとなるかどうか又は当該他の船舶と衝突するおれがあるかどうかを判断しなければならず、また、他の船舶に著しく接近することとなり、又は他の船舶と衝突するおそれがあると判断した場合は、十分に余裕のある時期にこれらの事態を避けるための動作をとらなければならない。 |
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5 |
前項の規定による動作をとる船舶は、やむを得ない場合を除き、次に掲げる針路の変更を行ってはならない。 |
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一 |
他の船舶が自船の正横より前方にある場合(当該他の船舶が自船に追い越される船舶である場合を除く。)において、針路を左に転じること。 |
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二 |
自船の正横又は正横より後方にある他の船舶の方向に針路を転じること。 |
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6 |
船舶は、他の船舶と衝突するおそれがないと判断した場合を除き、他の船舶が行う第35条の規定による音響による信号を自船の正横より前方に聞いた場合又は自船の正横より前方にある他の船舶と著しく接近することを避けることができない場合は、その速力を針路を保つことができる最小限度の速力に減じなければならず、また、必要に応じて停止しなければならない。この場合において、船舶は、衝突の危険がなくなるまでは、十分に注意して航行しなければならない。 |