「住宅の品質確保の促進等に関する法律」が平成11年6月15日に成立し、同23日に公布されました。施行は平成12年4月1日です。

良質な住宅を安心して取得できる住宅市場の条件整備と活性化のために

「住宅の品質確保の促進等に関する法律」のポイント

「基本構造部分の10年保証」「住宅性能表示制度」「住宅専門の紛争処理機関」がスタートに向けて動き出します。


 建設省住宅局
 
 


 
マイホームは一生の買いものとも言われます。せっかく手に入れたマイホームも
性能に著しく問題があったり、生活に支障をきたす重大な欠陥があったりしてはたいへんです。
そうした住宅に関するトラブルを未然に防ぎ、そして万一のトラブルの際も
消費者保護の立場から紛争を速やかに処理できるよう、
平成11年通常国会において「住宅の品質確保の促進等に関する法律」が
制定されました。21世紀に向けて安心して良質な住宅を取得するために
いま、住宅制度のあり方が大きく変わろうとしています。
 

 法律のポイントは次のとおりです。

 


  すべての住宅について適用されます!

新築住宅の契約に関する瑕疵保証制度の充実
新築住宅の取得における瑕疵担保責任に特例を設け、瑕疵担保期間を最低10年間義務づけることにより、住宅取得後の暮らしの安全を図っていきます。
新築住宅の瑕疵担保責任に関する特例
新築住宅の取得契約(請負/売買 平成12年4月1日以降の契約)において、基本構造部分(柱や梁など住宅の構造耐力上主要な部分、雨水の浸入を防止する部分)について10年間の瑕疵担保責任(修補請求権等)が義務づけられます。

対象となる部分 新築住宅の基本構造部分 *基礎、柱、床、屋根等
請求できる内容 修補請求 *現行法上の売買契約には明文化されていません。
賠償請求
解  除 *売買契約の場合で修補不能な場合に限ります。
 (これらに反し住宅取得者に不利な特約は不可)
瑕疵担保期間 完成引渡から10年間義務化 *現状では10年未満に短縮可能でした。
 (短縮の特約は不可)

新築住宅の取得契約(請負/売買)において、基本構造部分以外も含めた瑕疵担保責任が特約を結べば20年まで伸長可能になります。
 
  さらに、高い品質の住宅を求める場合に!

住宅性能表示制度の創設
住宅性能を契約の事前に比較できるよう新たに性能の表示基準を設定するとともに、客観的に性能を評価できる第三者機関を設置し、住宅の品質の確保を図っていきます。
構造耐力、遮音性、省エネルギー性などの住宅の性能を表示するための共通ルールを定め、住宅の性能を相互比較しやすくします。
 
住宅の性能評価を客観的に行う第三者機関(指定住宅性能評価機関)を整備し、表示される住宅の性能についての信頼性を確保します。
 
指定住宅性能評価機関により交付された住宅性能評価書を添付して住宅の契約を交わした場合などは、その記載内容(住宅性能)が契約内容として保証されます。
 
住宅性能表示のための共通ルールとして、建設大臣が日本住宅性能表示基準(表示すべき事項、表示の方法を内容とする基準)等を定めます。
 
住宅性能表示は任意の制度で、利用するかしないかは住宅供給者または取得者の選択によります(この場合一定の費用がかかります)。指定住宅性能評価機関は、申請者の求めに応じて住宅性能評価を行い、住宅性能評価書を交付することができます。
 
指定住宅性能評価機関は、日本住宅性能表示基準等に従って評価しますが、標準設計書等については、住宅の性能評価を効率化するための措置を講じます。
 
性能評価を受けた住宅にかかわるトラブルに対しては、裁判外の紛争処理体制を整備し、万一のトラブルの場合にも紛争処理の円滑化、迅速化を図っていきます。
 
指定住宅紛争処理機関が紛争を迅速かつ適正に解決できるよう、住宅に関する紛争処理の参考となるべき技術的基準を建設大臣が定めることとしています。
(例)床に○/1000以上の傾斜が生じている場合には構造耐力上主要な部分に瑕疵がある可能性が高いなど。
 
 
 
その他
 
 
  • 「瑕疵保証制度の充実」は平成12年4月1日から実施されます。また、「住宅性能表示制度」は、平成12年夏頃に共通ルールを定め、秋頃に実施される予定です。

 
 

問合せ先
建設省 住宅局 住宅生産課
電話 03-3580-4311 内線3933


 


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