ページトップ

[本文へジャンプ]

報道・会見
ページ本文

田村長官会見要旨

印刷用ページ

最終更新日:2017年9月26日

日 時:2017年9月20日(水)16:00~16:30
場 所:国土交通省会見室 田村観光庁長官

会見事項

2017年8月の訪日外国人旅行者数、「第9回観光庁長官表彰」について
  • 先月の訪日外国人旅行者数は、8月としては過去最高の247.8万人となり、対前年同月比20.9%増となった。
  • 市場別では、中国で単月として過去最高を記録している。また、インドネシア、イタリア、ロシア、スペインを除く16の市場で8月として過去最高を記録した。幅広い国、地域から多くの方に日本に来て頂いたと認識している。1-8月の累計は1891.6万人、前年同期比17.8%増ということで、引き続き順調に推移していると考えられる。
  • 中国が20%を超える伸びを示しており、個人旅行の増加、クルーズ船の寄港数の増加、そして韓国や香港は航空便数の増加が堅調な訪日数の増加に寄与したと考えられる。
  • 国によっては、その国の休暇のカレンダー上のずれで影響を受けているところ、あるいは競合する市場との競争が激しくなっているところも当然あるが、全体として引き続き順調であると考えられる。
  • 「明日の日本を支える観光ビジョン」に掲げられた目標を達成するために、政府を挙げてあらゆる施策を引き続き講じて参りたいと考えている。
  • 「第9回観光庁長官表彰」について。観光庁では、魅力ある観光地づくり、内外からの観光客の誘致、訪日外国人の受入環境の整備など、観光の振興に貢献し、その業績が顕著な個人及び団体に対して、観光庁発足の翌年の平成21年から、毎年、その発足日である10月1日にあわせて「観光庁長官表彰」を実施している。
  • 今年は第9回目であるが、その受賞者を4件決定したので報告する。
  • 1件目は、「津軽海峡マグロ女子会」である。
  • 海峡を隔てた南北海道と青森県の女性約70名が、自治体や県境の枠を超えてつながり、地域を盛り上げるイベントや商品の開発等を行っており、また、既存の観光周遊ルートとは異なる、独自の新たなルートの策定を行っておられるなど、民間活力を生かした創意工夫ある取組みにより、北海道・青森県の交流人口の増加にご貢献頂いているため、表彰をさせて頂くということである。
  • 2件目の「Tokyo Journal」について。
  • 1981年に創刊され、日本の文化や政治、経済などに関する情報を提供する最も古い英字雑誌であり、現在世界30カ国以上で販売されている。内容は首都圏に関するもののみならず、地方の観光名所や祭事なども掲載し、日本の観光地としての魅力を世界に向けて発信し続け、長年に渡って訪日客増加にご貢献いただいている。
  • 3件目の「Princess Cruise Lines,Ltd.」について。
  • アメリカに本社を置く、世界最大のクルーズ会社の一つであるが、外航クルーズ会社としては、初めて日本周遊のための専用船を就航させ、船内を日本風に装飾し、和食や和太鼓の演奏を提供するなど、日本文化を発信している。また、各寄港地では、観光名所ツアーのみならず、その地域独自の体験を提供するツアーを実施するなど、地方の経済活性化にご貢献頂いているため表彰をさせて頂く。
  • 4件目の「山本牧子 様」について。
  • これまで、ミーティングプランナーとして、様々な施設をユニークベニューとして活用する提案を行ってこられ、また、政府の主催するMICEに関する有識者会議にも委員として積極的にご参加頂いている。さらにMICE業界の国際的組織MPIの日本支部長を務められた経験もあり、昨年にはアジア初となる会長賞を受賞されるなど、長年に渡り、日本のMICE業界にご貢献頂いているため、表彰させて頂くものである。
  • なお、観光庁長官表彰の表彰式は10月2日(月)に開催する。

質疑応答

(問)8月には特に北朝鮮情勢が不安定な部分があったと思うが、8月の訪日客数にはどのぐらい影響したと考えられるか
(答)
  • 北朝鮮の状況がインバウンドに影響を与えないかどうか注視をしているが、今のところ目立った大きなマイナスの影響を受けているということではないと考えている。
  • 逆に、比較的8月の数字は好調であったと考えている。
(問8月までの数字を見ると、9月の現段階で訪日客数が2000万人を突破していると考えられるが、現在の状況についてお伺いしたい。
(答)
  • 法務省の特別な協力のもと、日本政府観光局(JNTO)が独自に推計を行ったところ、今月9月15日に2000万人を超えたことが判明した。昨年の2000万人達成日は10月30日であったので、昨年よりも45日早い達成ということになる。
(問)昨年より訪日客数が増えた全体的な要因をお伺いしたい。また、このペースで続いた場合、年間の訪日客数はどの程度で着地するとお考えかお伺いしたい。
(答)
  • 数年前から政府を挙げて本格的にインバウンドの推進のために、様々な施策を講じてきたが、特にここ1,2年は、各省非常に本気になって取り組んで頂いているということがある。
  • 例えば、2,3年前に日本に来て1番困ることの1位は、無料Wi-Fi環境の問題であったわけだが、直近の調査では1位ではなくなっており、急速に整備が進んでいるということである。そういうことも含めて、色々と各自治体、民間の方々にインバウンドの受入に一生懸命取り組んで頂いているということが全体として数字に表れてきていると思う。
  • 他方で、段々増えてくれば増えてきたということで、レベルの高い課題が出てきているので、ある意味キリがないとも言えるが、高い次元の施策を講じていかないといけないということだと思う。
  • 年間の数字については、お答えしていないが、単純に計算をして頂くとだいたいそれぐらいということになる。
(問)昨年のペースではだいたい20%ぐらいのペースで推移していて、8月現在では17%と20%を切っているが、ペースの鈍化についてお伺いしたい。
(答)
  • 昨年が20%強、その前は四十数%という数字だった。当然ペースというのは落ち着いてくるものであるという前提で対処していかなければいけないわけだが、それでもやはり一定の水準を保っていくためにできることを全てやっていくということである。
  • この程度の数字の変化は織り込み済み、当然ということである。
(問)10月から酒蔵ツーリズムを支援するための税制の改正があると思うが、これについての期待をお伺いしたい。
(答)
  • 昨年から税制要望を出させて頂いて、消費税の免税に加えて、酒税の免税を酒蔵について認めて頂くようにお願いをして認められたということである。その施行が10月からということである。
  • 当然、日本全国様々なところに所在している酒蔵はその地域に根付いた重要な観光資源であり、特に酒は酒蔵を見るということや酒を味わって頂くということも含めて、極めて体験型の観光の有力なコンテンツであると思っているので、さらにこの税制改正で酒蔵の方々に取組みを本格化して頂くということを期待している。
  • 他方で全国に1,500ほどの相当数の酒蔵があるが、直近の数字を国税庁に聞いているわけではないが、1,500全てが申請するという状況でもないので、まずはやる気のあるところから成功事例を見せて頂くということである。地域によっては非常にやる気になって頂いて、免税の許可をもらって、自分のところのお酒の訪日外国人に対する売り上げを大きく伸ばしていこうというオーナーの方も出てきているということもあり、それは非常に喜ばしいことだと思うし、それが全国に広がっていってほしいと思う。
(問)いわゆる出国税について。レベルの高い課題に対応するためには非常に効果のあるものだと思うが、一方で訪日旅行の需要の熱を冷ますのではないかという懸念もあると思うが、それに対するお考えをお聞きしたい。
(答)
  • まさに、検討会を立ち上げて、有識者による議論が始められたところであるが、結局もともと何のためにやるのかというと、高い目標を実現していくために、高次元の施策をやっていくための安定的な財源の確保が必要なのではないかということであるが、それでもって数を大きく減らしてしまえば、本末転倒なので、どういう手法でどういう方を対象として財源を求めていき、どれぐらいの規模にするのか、そしてどういう使途、目的に使っていくのかというところの全体のバランスの問題であると思うし、検討会でも座長の締めくくりの言葉では、多元連立方程式を解くようなものだというようなコメントもあったが、まさにそういうことだと思う。その辺の解を見つけていくということである。
(問)中国人観光客について。一時期、伸び率が一桁台に低迷していた時期もあって、ヨーロッパ方面に一部客が流れているのではないかというご指摘もあったが、ここに来て堅調な伸び率になっている背景をお伺いしたい。また、一部報道で、中国の一部の省で訪日団体客を制限する動きがあるのではないかということがあったと思うが、観光庁で確認されていることがあればお伺いしたい。
(答)
  • まず、8月の中国の状況について、確かに今年は転換点にあるということを申し上げてきたわけであるが、その中身というのは結局どんどん個人旅行客が増えているということである。
  • 8月を見てみると、多少、査証発給要件を緩和したということもあるが、個人旅行者が個人ビザを取って日本にも来て頂くようになっているということが相当プラスの要因に働いている。今年の前半には、クルーズ自体の便数は増えたが、満席というわけではないという状況が見られた月もあった。しかし、ここに来て8月などは席が埋まってきているということである。
  • 団体の旅行客については、一頃のような伸びはないが、先ほど申し上げたような個人客の増加やクルーズ人気もある。例えば一時済州に寄って、日本にもう1港というクルーズのツアーがあったところを、日本で2カ所寄るというような受入ができるようになってきているということもある。こうしたことが、プラスに働いていると考えられる。
  • 2番目のご質問について、報道については承知をしている。
  • 一部の省で団体旅行の販売に少し数の制限を設けようというような動きがあるということは聞いているが、まだ十分な情報を得ていないので、収集に努めているところである。
  • ただ、これまでのところ、そういうことがありつつも、大きなマイナスにつながる情報は我々の手元にないという現状である。
(問)情報があるというのは報道を通してなのか、それとも別のルートでなのかお聞きしたい。
(答)
  • そういう旅行業界の噂のようなものはあるということである。
(問)宿泊施設の稼働状況について、個人客のご指摘があったが、ホテルの稼働率は、7、8割とかなり高い一方で、旅館の方は、3割、4割とあまり振るわない状況だが、この部分というのは、今度、ツーリズムEXPOもあるが、観光庁として何かテコ入れ、より活性化させる施策というのを提案していくというお考えはあるのかお聞きしたい。
(答)
  • これは、数年前から最も大きな課題の一つである。そういう意味で、観光庁としてもインバウンドの受入体制を整備するために旅館に対して、これまでなかったが、補助金を出している。要するに、多言語表示にして頂いたり、トイレを洋式にして頂いたり、あるいは国際放送を入れて頂いたり、様々なことをやって頂いているし、それから空室情報みたいなものが、外国人に入手しやすい取組み等もやっている訳であるが、それでも中々、東京と大阪の旅館の稼働率というのは他の県と比べても高いわけだが、全国平均で見ると30%台と変わらないというところである。これは、当然ビジネスモデルの変革ということも少し考えていかないといけないであろうと、もっと部屋売りの料金を選択肢として増やすべきだということである。一人一泊二食だけというだけではなくて、食事は街で選べるようにしようとか、メニュー自体も割合固定化しているところもあったりとか、それから、もう少し温泉街全体を巡ってもらうような、例えば、城崎温泉は外湯をいくつか持っている。それがある程度成功している例であるが、そういう取組みをやったり、様々なことが必要になってきているのであろうということである。
  • 地域全体で、一つの旅館が抱え込むのではなくて、地域全体で反映するビジネスモデル、あるいは旅館同士が協業していくビジネスモデルを後押しするための事業というものも来年度の概算要求の中には、盛り込んでいることにはなっているが、いずれにしても、様々な手立てでテコ入れしていかないといけないと思っている。

(問)先ほど2000万人突破のところで、レベルの高い課題という表現をされていたが、改めてもう少し具体的にお伺いしたい。
(答)
  • これは、平成26年、28年の調査結果を対比して見てみると、非常に顕著だが、26年の時にダントツ1位だったのが、無料WI-Fi環境であった。そして、だいぶ離れた2位がコミュニケーション、施設、飲食店、観光施設でのスタッフとのコミュニケーションだったが、この2年後、直近での調査では、コミュニケーションが1位になっている。
  • それから、前回より相当パーセンテージが高まっているものとして、公共交通機関の利用の利便性、多言語表示の問題というのが、3位、4位あたりで上昇している。これはどういうことかと言うと、団体旅行では、多言語表示やコミュニケーション、さらには公共交通の利用のし易さというのは、あまり切実ではなかったかもしれないが、個人客が増えることによって、自分で情報を得て、自分で選択をして行動しようということになると、色々とまた課題が出てくる訳である。
  • そういうことも含めて、次から次に旅行のスタイルが変わっていくに従って、違う課題が出てくるということを申し上げた訳である。
(問)そういった所も含めて高次元の施策を講じるということか。
(答)
  • 然り。
  • レベルの高いところに行こうとすると、様々な課題がある訳だが、今のような話も初歩的ではあるが、それでも、団体だけで受け入れてきた時には出てこない課題であったということである。
(問)最近、良い話ばかりではなく、外国から来た人たちによる犯罪も起こっている。千葉大の女性がチリの男性にフランスで殺されて、このままチリに逃げ帰ったり、または、どこか大学の女性が、フィリピン人3人に殺されて、15歳の子どもの頃だったそうだが、3人は、フィリピンに逃げ帰ったので、後を追っかけたところ見つかったが、日本とフィリピンの間に犯罪者引き渡し条例がないということで、逮捕ができない野放しだというような現状がある。ブラジルの場合には、日本から行く場合にも、警察の方から無犯罪証明というものを要求されて、証明書を持たないとビザが出てこないということになるが、やはりそのようなことも考えなくてはいけない、逆に日本に来るそういった国の方に、国によっては無犯罪証明を出せというようなことも考えられるが、如何か。
(答)
  • 一つ申し上げなければならないのは、インバウンドがこれだけ増加したことで、治安が悪化しているというわけでは必ずしもないと認識している。今挙げられた事例というのも別のスタイルで我が国にお越しになられた方々の話である。インバウンドの増加が著しい治安の悪化につながっているわけではないというのは、国民のみなさんのご理解を得て観光施策を展開していくためには非常に重要なことであるので、やはり関係省庁連携して治安の維持、住民の方々の安全、平穏な生活の確保をしながら観光振興を図っていく必要があるというのは仰る通りである。
  • 地域によっては、治安というところまで行かないまでも、住民の方々が不便に感じるような事態が起きている観光地もある。そういうところはしっかりと数だけを追うのではなく、質もしっかりとコントロールするというような観光地の経営が求められるようになってきているということだと思うし、そういうものに対する支援は国としてもしっかりやっていかないといけないと思っている。
このページに関するお問い合わせ
観光庁総務課(広報) 貴田、小関
代表 03-5253-8111(内線27-120、27‐124)
直通 03-5253-8321