国土交通No.127
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14検査します。感電防止や機器の保護を目的とした“アース”を試験する「接地抵抗測定」、電流や電圧の急激な変化から電気回路を保護する装置を検査する「保護継電器動作試験」など、実際の装置に試験電流を流して行います。さらに実際の制御盤を用いた「遠隔制御試験」や「インターロック試験」など、人的な操作手順や誤操作時における安全機能も確認しました。検査業務が終わったのは約5時間後。ようやく新白山変電所の完成検査が完了し、翌日は新高岡変電所、新津幡き電区分所、新小矢部補助き電区分所の完成検査が完了しました。「さまざまな最新の技術を採用した施設を確認しながらの検査に携わることができてうれしいです。一人の乗客としても乗車を楽しみにしています」(小松)。「新幹線の開業には多くの関係者の大きな期待がかかっています。安全安心には一片の不安要素もあってはならないので、その万全を期すところの一助になれればとの思いです。開業後は自ら乗客として安心で快適な旅を味わいたいですね」(田中)。また北陸新幹線は、積雪寒冷地を運行するということも一つの特徴であり、冬期の雪対策は大きな課題です。新幹線の安定輸送を確保するために沿線各所に融雪・消雪のための設備が設けられており、そのための電源を供給する十分な配電設備が必要ですが、これらについても国による完成検査が行われています。こうして平成25年6月から始まった変電所、配電所、電路設備などの完成検査は、平成26年6月末に完了。その後は線路や橋梁、信号保安設備などの完成検査が予定されています。在来線の第三セクターへの移行や駅整備事業などにも関与北陸信越運輸局鉄道部の業務としては、鉄軌道・索道の事業の許認可からバリアフリーや安全性向上にかかる補助、施設の安全対策や環境対策、事故の調査分析や再発防止対策、そして車両や施設の管理・保守などに屋外にて各設備の外観検査変電所設備配置図や系統図などを細かく確認しながら試験内容をチェック各試験の前に、JR西日本の担当者から施設概要や行程の確認などの説明立ち入り禁止看板や、高電圧注意の看板がきちんと掲げられているかどうかも検査対象設備機器の銘板を読み上げ、工事の計画と設備に相違がないかを確認新幹線の電力設備の概念図発電所配電所設備変電所設備主に電路設備に電源を供給する設備です。電路設備主に車両に電源を供給する電線路です。主に駅設備、信号設備へ電源を供給する設備です。国 土こくどKokudoかこみらい電力会社施設鉄 道 施 設

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