国土交通No.128
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16陸みちのく奥をふたわけざまに聳そびえたまふ蔵王の山の雲の中に立つ歌人・斎藤茂も吉きちのふるさと山形県上山市。蔵王連峰の麓ふもとに位置し、「豊かな自然」「歴史ある温泉」「四季折々の食」に恵まれ、歴史・地域資源を活かし、住む人と訪れる人の“心と体がうるおう”元気なまちを目指す。城下町、宿場町、温泉町の特長を活かした歩いて楽しいまち上山市は、江戸時代における上山藩の城下町、羽州街道の宿場町、昨年開湯555年を迎えた歴史ある温泉町の三つの顔を併せ持つ、全国でも珍しいまち。市の中心にある上山城周辺は歴史的資源や温泉などの地域資源が数多く点在し、それらを活かした魅力的で居心地の良い、歩いて楽しいまちづくりを進める。社会資本整備総合交付金により国が支援する都市再生整備計画事業※1を活用し、上山城郷土資料館の特別展示室を整備したりバリアフリー化を図ったり施設を充実させたほか、上山城がある月岡公園外周や上山城通り線を美装化し、歩いて楽しくなるような歩行空間として整備。「上山は小さなまちですが、温泉のある静かで良いまち。さまざまな取り組みにより、お客さまの滞在時間が着実に延びていると感じます」と笑顔で語るのは上山城郷土資料館の増戸隆子事務局長。また、空き家再生等推進事業※2を活用し、築200年以上の家屋が4軒連なる全国的にも稀まれな武家屋敷を改修し、三輪家は一般公開され、旧曽我部家は文化活動の拠点としてイベントなどが開催されている。今ある資源を磨き、上山らしい地域活性化にチャレンジしている。住む人と訪れる人の 〟心と体をうるおす〟元気なまち上山市上山城郷土資料館事務局長増戸隆子さん蔵王のシンボル「お釜」。雄大な自然を感じる武家屋敷 三輪家※1 都市再生整備計画事業……地域の歴史・文化・自然環境などの特性を活かした個性あふれるまちづくりを実施し、全国の都市再生を効率的に推進することにより、地域住民の生活の質向上と地域経済・社会の活性化を図る山形県上かみのやま山市第27回山形県上山市

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