国土交通No.128
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20船員に対し、船舶の運航に関する高度の学術及び技能を教授することにより、船員の資質向上を図り、海上運送の安全確保を目的とする船員教育機関です。■ 日本で唯一の船員再教育機関 私たちの暮らしに欠かせない物資を輸送する貨物船、世界を旅する人のためのクルーズ客船、島で暮らす人たちの唯一の交通機関であるフェリーなど、さまざまな船を運航しているのが、航海士・機関士として船に乗り組む船員です。 海技大学校は昭和20年創設以来、船舶の運航・管理に必要な基礎知識や技能を身につけるための教育機関として、「これから船員になろうとする人」「船員として既に活躍している人」を対象に、最新の教育・訓練を提供しています。 施設内にある学生寮は、じっくりと学べる環境を提供するとともに、新人学生は共同生活を通して、船員として必要とされる仲間とのつながり、コミュニケーション能力を育てるのに最高の環境です。 船舶の安全運航を目指し、さまざまな局面や状況の変化に対応できる優秀な人材を育成しています。■ こんな教育や訓練を行っています 海技大学校では、「新人教育」「資格教育」「実務教育・訓練」といったような多岐にわたる教育・訓練を提供し、優秀な人材を安定的に育成しています。1船舶運航に関する知識・技能の修得:海上技術短期大学校・海上技術学校を卒業した学生および一般大学を卒業し、船会社に船員として就職した学生が進むのが、新人教育の海上技術コース。2年間で、海技免状の取得に必要な専門科目の座学、シミュレータを使用した訓練・乗船実習により、三級海技士の免許の取得を目指します。卒業者は、三級海技士国家試験のうち筆記試験が免除となります。2プロとしての「技」の向上:既に船舶職員として活躍している方を対象にした実務教育もあります。航海士・機関士として就業後も船舶の安全運航の知識や技術の向上は常に必要とされます。シミュレータ訓練では、受講者のレベルに応じた状況を作成すると共に、必要あれば現実に発生したトラブルや事故を再現し、繰り返し訓練を実施することで、海上での安全に対する意識や危機管理能力を高めています。〒659-0026 兵庫県芦屋市西蔵町12-24 TEL:0797-38-6201(代表) FAX:0797-32-7904ホームページhttp://www.mtc.ac.jpFILE 03独立行政法人海技教育機構 海技大学校船員の教育・訓練は一手に引き受けます! 海技大学校人“財”虎の穴社会を支える専門家の養成機関を紹介するぞ 新人教育は、年度ごとに学生を募集します。受験するためには、受験資格を満たすことが必要です。入学試験は、身体検査・筆記試験・面接試験を経て合格者を決定します。 実務教育は、入学試験はなく、必要な資格に応募していただき、定員以内であれば受講できます。どうすれば学べるの?専門科目を学ぶ座学風景帆走訓練の風景学務部長 堀 晶彦海技大学校 航海科(海洋気象担当)どんな人が 教えているの?練習船「海技丸」航海時の操舵室将来のシーマンを目指す学生たちMARINE TECHNICAL COLLEGE若い学生からベテランの船員まで、一緒になって勉強に取り組んでいます。免許を取得し社会に出た学生や、スキルアップして船に戻った船員が、再度講習に帰ってきてくれることを楽しみに、彼らをサポートしています。

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