国土交通No.128
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7ゾーン北地区がオープンしました。安曇野に伝わる民話を題材にしたアスレチック遊具「こどもの森」や烏川一帯の渓流エリアは、川のせせらぎが気持ち良い憩いのスペースです。新規エリアでは今年、大町・松川地区に「ファミリー層以外の人たちにも来てもらいたい」ということから、マウンテンバイクのコースの整備を予定しています。森の中での冒険や、スポーツを楽しむ機会を提供するという新しい試みです。両地区からは縄文時代の遺跡のほか、古墳も見つかっています。それだけ古代から豊かな地域だったことがうかがえます。地域の文化や自然を大切にしながら、新しい層に向けて、アルプスあづみの公園ならではの公園づくりが進められています。ゾーン、森林レクリエーションゾーンと合わせて104haが利用できます。森林の散策路を進んで行くと、二ホンアマガエルが足元を飛び跳ね、落ち葉や木の実で地面はフカフカ。やがて、かわいい小人の人形がお出迎え。そばにはクイズが書かれたボードが。これは小人たちを探しながらクイズに答え、森の奥まで足を運んでもらおうというサポーターのアイディアとのこと。人形はサポーターの手づくりで、この森で間伐した木が使われています。途中、「この葉っぱを噛んでみてください」と差し出されたのはコブシの仲間タムシバの葉。恐る恐る口にしてみると噛むたびに甘みを感じます。「タムシバは標高765m~80mくらいのところに生えているもので、標高の高いこの公園だからこそある植物。こうした特有の植物を紹介しながらガイドしています」また森には大きな石があちこちに。この地域に多く見られる花崗岩です。「乳川の上流は江戸時代から花崗岩の産地で、園内にも石切り場がありました。通常なら石は撤去するところですが、350年前の里山の歴史をそのままにしているんです」せせらぎの水は乳川の伏ふくりゅうすい流水をポンプでくみ上げています。自然の高配を利用した流れは水辺の生物の住みかになり、オニヤンマの生息地にもなっているとか。そのほかにも森にはツキノワグマ、カモシカ、イノシシ、ニホンザルなどさまざまな動物たちが生息。動物たちの行動を妨げないように、園内の柵は、下の部分を大きく空けるなど、公園の中と外を自由に行き来できるようにしています。帰りは「アルプス大平原」から高さ10mの空中回廊で。ヒノキの実やアカマツの松かさが枝についた状態を間近に観察することができます。冬には雪の上を歩いた動物の足跡を見ることも。「視点を変えて、森の動植物の生態を見ることもいろいろな気づきになるはず」と浅香さんは言います。地域の文化や自然を大事にしながら新しい層に向けた計画も一方、堀金・穂高地区にも、今年4月に穂高口を含めた田園文化毎年春に行われる早春賦コンサートの会場にもなる野の休憩所と段々原っぱだんだん池は夏の間は子どもたちが楽しめるウォーターアスレチック場に「木子」「草太」テーマ展示館「あづみの学校」は烏川に生息する魚や、園内の生き物を展示するほか、クラフト体験やそば打ち体験などができる森の散策路で小人がお出迎えかつての石切り場の名残り。その形状から舟形岩とも呼ばれる大きな花崗岩大きい! 広い! 楽しい!国営公園に行こう!特集国営アルプスあづみの公園に行ってみよう!大町・松川地区の森林ガイドからは、利用者の希望に沿いつつ公園の楽しみ方を気づかせてもらえるかも。●行き方 電車の場合、2地区とも最寄り駅から離れているのでバスもしくはタクシーを利用。【大町・松川地区】▶電車:JR大糸線「信濃大町」駅より周遊バスまたは市民バスで約15~25分(運行日注意)▶車:長野自動車道安曇野I.C.から大町まで国道147号線で約40分【堀金・穂高地区】▶電車:JR大糸線「穂高」駅よりあづみ野周遊バスで約13分(運行日注意)▶車:長野自動車道安曇野I.C.から約20分●開園時間 時期により異なります。 10/31までは9:30~17:00まで(2地区共通)●入園料 大人(15歳以上)410円、小人80円、 シルバー(65歳以上)210円(2地区共通)●お問い合わせ 堀金・穂高管理センター: 0263-71-5511 大町・松川管理センター: 0261-21-1212●公園ホームページ http://www.azumino.go.jp//

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