国土交通No.129
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20 新幹線は世界のトップランナーとして、自他ともに認める高性能と実績に裏づけされた優れた鉄道システムです。新幹線に対する留学生の関心は極めて強いのですが、自国では個々の技術面や駅周辺の都市計画など新幹線システム全体を幅広く見渡す総合的な教育研修体制は残念ながら確立されておらず、そのニーズは非常に高くなっています。一方、わが国で学習した留学生は、学位取得後は出身国や国際機関などでいずれ指導的立場になるということを見込み、将来のリーダーたちが、在学中に新幹線に関する質の高い充実したセミナーを受けておくことは、本人たちや出身国はもとより、わが国のインフラ海外展開戦略上も極めて意義が高いと考えられます。 そのため、東京大学と政策研究大学院大学は9月2日~4日に「Shinkansen Summer Seminar for International Students(3SIS) 2014」を開催し、15の国・地域からの留学生など31名が参加。セミナーでは、共催企業であるJR東海の葛西名誉会長やJR東日本の小縣副会長の講演をはじめ、さまざまな分野の第一人者たちによる計11コマの講義、JR東海浜松工場、リニア・鉄道館や総合研修センターの見学も行われました。来年度は、“都市鉄道”をテーマに留学生セミナーを開催する予定です。国土交通省特 別 編将来のリーダーとなる留学生へ“新幹線システム”をアピール!リニア・鉄道館見学JR東日本小縣副会長による講義JR東海浜松工場見学東北大学 災害科学国際研究所(奥村研究室)ティルトム・フセイン氏(トルコ出身) 新幹線サマーセミナーでは、新幹線の技術、運行システム、メンテナンス、超電導リニアなどについて幅広く学ぶことができ、大変有益でした。新幹線は世界で最も優れた高速鉄道だと思います。このセミナーに参加して、新幹線の安全性、定時性などがどのように保たれているのかなど、新幹線システムに関する理解を深めることができました。このセミナーを企画していただいた関係者の皆さまに感謝申し上げます。セミナー参加者の感想JR東海葛西名誉会長による講義お がたセミナー実行委員長の家田仁教授(東京大学・政策研究大学院大学)とフセイン氏

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