国土交通No.129
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航海訓練をとおして、知識と実践力を備え、かつ海技従事者として要求される資質を兼ね備えた優秀な人材を育成し、地球環境の保全と社会の発展に寄与する技術研究を行い、国内外の海上輸送の安全と安定に貢献する機関です。■ 大海原で活躍する「船員」 四方を海に囲まれた日本は、荷物や物資などの99.7%が船により運搬されており、私たちの暮らしや経済を支え物流の要として多方面で活躍しているのが船の運航を担う船員です。 航海訓練所では、世界最大級の帆船日本丸、海王丸、ディーゼル機関を備えた大成丸、銀河丸、青雲丸の5隻の練習船で航海訓練を行います。その対象は、将来客船やタンカー、フェリーなどの船長、機関長を目指し、商船系大学や高等専門学校、独立行政法人海技教育機構で学ぶ学生です。 練習船実習をとおし、船員として求められる資質、知識および技能を兼ね備えた優秀な人材を育成し、国内外の海上輸送の安全と安定を目指しています。船員は世界および日本各地の風景を見られる素晴らしい夢のある職業です。■ こんな訓練や教育を行っています 練習船では、船員に必要とされる応用実践力と高度な知識技能の修得、指導性や行動習慣の体得を目的とし、長期間の共同作業や生活を通し、責任感、精神力、協調性を養います。また、国際航海に従事するための教育も行っており、船橋および機関室では作業コミュニケーションの英語化を取り入れ、生きた英語に触れることにより実践的コミュニケーションを学ぶ海事英語訓練を実施しています。 練習船日本丸での訓練の一日。毎朝6:30に起床。甲板に海水をまいてヤシの実のタワシで磨きます。真冬は裸足で冷たくてもがまん。朝食後、午前中に航海系では錨を揚げて船を走らせ、計画した場所に錨を打つ訓練。機関系では船を走らせるためのエンジン始動訓練。午後から全員がマストに登って作業。高いところで海面から約50m。初めは怖いけど訓練を重ね安全に気を配り、全員一致で協力して帆を広げます。 船を動かすにはチームワークが大切。厳しい訓練の合間に仲間との交流を深めながら船内生活を送ります。〒231-0003 神奈川県横浜市中区北仲通5-57 横浜第二合同庁舎20階 TEL:045-211-7302(代表) FAX:045-212-0006ホームページhttp://www.kohkun.go.jpFILE 04将来の船長や機関長を育てています! 航海訓練所人“財”虎の穴社会を支える専門家の養成機関を紹介するぞ 練習船があなたの近くの港に停泊しているかも。停泊期間中は一般公開し、普段見られない船内を見学できるチャンスが。船員を目指す実習生が案内にあたり日々の生活などの様子を聞くことができます。詳しくはホームページのイベント情報をご覧ください。イベント情報航海科実習(帆船訓練)一般公開の様子機関科実習(主機ピストン抜き出し整備)渡邉 兼人航海訓練所 教育部企画研究課どんな人が 教えているの?将来活躍が期待される学生たち練習船日本丸出港の様子National Institute for Sea Training実習生の乗船から下船するまでのプロセスをとおして、将来、船長や機関長などとして世界や日本全国の海で活躍している姿を見られるが楽しみです。わたなべ  かねひと航海科教官せんきょういかり21

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