国土交通No.130
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13年に一度の集大成定期演奏会は大盛況ファンファーレが高らかに鳴り響き、金の飾しょく緒ちょ輝く正装姿の隊員が登場すると、満員の会場は一気に華やかな雰囲気に。平成26年11月8日、「海上保安庁音楽隊第21回定期演奏会」は年に一度の集大成の場。それだけに壇だんじょう上の隊員も緊張を隠せません。指揮者である稲垣征夫氏がタクトを振り、第一部一曲目の行進曲「JジャックACK TターAR」の軽快な演奏から、民謡をモチーフにした曲やオーケストラを吹奏楽にアレンジした曲などが続き、多彩な音楽の世界に引き込まれます。第二部は、「ゴジラ」や「アナと雪の女王」といった映画音楽、耳慣れたクラシックやポップスのアレンジなど、親しみやすい楽曲のオンパレードで大盛り上がり。そしてアンコールの「海猿のテーマ」「我らの指揮者」が終わっても拍手は鳴り止まず、演奏会は爽さわやかな余よいん韻を残して幕を下ろしました。その後、ロビーには安あんど堵と達成感に満ちた表情の隊員たちが楽器を持ったまま観客を見送りに出ており、その様子を見守る職員や元音楽隊の姿も。「演奏会では隊員以外の職員も協力しています。楽曲やアレンジ、演出なども自分たちで考え、本当に手づくりの演奏会なんです。テクニックはともかく、皆さんを楽しませようという思いはプロの音楽団にも負けません」と語るのは、トランペット担当の齋さいとう藤嘉よしのぶ信。音楽隊では隊長としてまとめ役をこなし、所属する総務部政策評価広報室では、個人情報保護に関する業務のほか、音楽隊に関する広報業務全般を担当しています。「広報に携わる人間として、常に『海上保安庁に親しみを感じてもらえるような演奏ができたか』ということを自らに問うようにしています。個々のフレーズで『もう少し』のところもありましたが、当隊ならではの味のあるサウンドが出せ、観客の皆さんにも楽しんでいただけたようで、ほっとしています」経験値はバラバラ業務の合間をぬって猛練習音楽隊の練習は、基本的には毎週火金の午前中と公演前2週間の集中練習のみ。それが通常業務との兼務での限度とはいえ、最近では年17回の公演で150曲程度を演奏しており、決して十分な時間ではありません。楽器演奏の経験が少ない隊員も多く、海上保安大学校や海上保安学校で初めて楽器に触れたという人が約半数を占めます。8年目を迎えるサックス担当の永ながい井豪ごうもそ演奏終了後はロビーでお見送り。この心づくしが音楽隊の魅力になっている第一部は主に春秋冬に着用する紺の第一種演奏服第二部は夏に着用する白地の第二種演奏服に衣替え海保のイメージキャラクター「うみまる」「うーみん」も観客のお出迎えとお見送りに登場演奏終了後も鳴りやまない拍手! 演奏会の歴史始まって以来の3回のアンコール愛瀬隊員堀内隊員齋藤隊長永井隊員熱演! 定期演奏会

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