国土交通No.130
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7❺土地の成り立ちを調べ、ハザードマップ作製を支援土地の成り立ちを調査し、災害に脆ぜい弱じゃくな土地の情報をまとめています。その結果は、標高データなど他の地図情報と合わせて、防災に関する地理空間情報として公開され、地方公共団体が作製する洪水や高潮、地震防災などのハザードマップの基礎資料として活用されています。これらの情報はインターネットでも閲覧でき、個人でも災害への備えができます。各種被害情報を「見える化」するシステムに活用防災に役立つ地図が多数作製・提供されていても、必要な防災情報を抽出するのはなかなか難しいもの。地図情報に各種被害情報を重ね合わせて、“わかりやすい”情報提供ができるよう研究・開発も行っています。3Dプリンターで作製した立体模型。地理空間情報ライブラリーからデータを入手できる視覚障がい者も読めるような地図を開発。現在実証実験中何も描かれていない白い立体地図にプロジェクションマッピング方式で投影。ライブラリーで公開されているデータをさまざまな方法で活用できる空中写真は撮影された各年代のものが閲覧可能「地理空間情報ライブラリー」は、国土地理院が保有する地理空間情報を誰もが検索・閲覧・入手できるインターネット上の「バーチャル図書館」。さまざまな情報を地図に重ねて見たり作図もできる「地理院地図」、過去の空中写真や地図を見ることで土地の変へんせん遷がわかる「地図・空中写真閲覧サービス」、収集・保管をしている古こちず地図を公開している「古地図コレクション」など内容が豊富。最近は、誰でも簡単に日本全国どこでも3次元で見ることができる「地理院地図3D」が人気で、取得したデータを3Dプリンターで出力すれば、立体模型も作製できます。多種多様な既存の地図や測量データの提供に加え、災害直後や復興支援のための情報提供も迅速に行われています。平成26年9月に起きた御おんたけさん嶽山の噴火の際も、噴火の翌日に撮影した空中写真をその日のうちに公開し、救助や報道などに活用されました。ただし、災害時にはアクセスが集中することも。アクセス集中時の負ふか荷分散など、いつでも誰でも快適に閲覧・情報取得ができるよう、今後も環境整備を行う予定です。『地理空間情報ライブラリー』を活用しよう!「地理空間情報ライブラリー」 http://geolib.gsi.go.jp/「地理院地図3D」 http://cyberjapandata.gsi.go.jp/3d/※1 基盤地図情報…地理空間情報のうち、電子地図上における地理空間情報の位置を定めるための基準となる測量の基準点、海岸線、公共施設の境界線、行政区画その他の国土交通省令で定めるものの位置情報(国土交通省令で定める基準に適合するものに限る。)であって電磁的方式により記録されたものをいう暮らしに役立つ地図の図書館変ぼうする国土の管理と地図を作る現場地図と測量の技術大紹介!特 集

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