国土交通No.131
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7水を注げば食べられるドライカレーなどさまざまな非常食を用意配布などエリア内の情報提供ができるようになっています(震災対策室事務局長 寺田隆さん)平時から地域住民と共に訓練を継続有事の際には初動対応可能な人材・人員を確保することが重要であることから、全社員に救命技能認定の取得が義務付けられています。また、六本木ヒルズ近隣2・5キロメートル圏内に約100戸の防災住宅を準備し、いざというときはすぐに駆けつけられるようにしています。2011年3月11日に起きた東日本大震災では、港区からの要請で六本木ヒルズに約200名の帰宅困難者を受け入れ、グランドハイアット東京や親子休憩室を宿泊施設として提供したそうです。これも普段から非常用食料などの備蓄があったからこそ。非常食は、帰宅困難者・オフィスワーカー・住宅居住者・近隣・社員用として、森ビル全体で25万食を備蓄してい虎ノ門ヒルズ森タワー。周辺地域では再開発が進んでいる地下に設けられた備蓄倉庫超高層複合施設では初めて非常用エレベーターを使って車いすでも避難できるようになった森タワー。それを示すマークが非常扉、エレベーターに貼られている虎ノ門ヒルズは、大都市東京の重要な幹線道路である環状第2号線の新橋・虎ノ門間とその周辺を含めた複合市街地整備の再開発計画事業の中枢街区。2014年6月11日にオープンしました。高さ247mの「虎ノ門ヒルズ森タワー」には三種類の制振装置が使われており、東日本大震災クラスの大地震が発生しても建物を使い続けられる高い耐震性能と、二重バックアップ構造の非常用発電設備を備えています。また、地震が起こったとき、歩行困難者に限って非常用エレベーターを使って避難できる仕組みを超高層複合施設として初めて採用しました。またトイレ内には非常照明を備えることで、災害時でも平常通りにトイレを使用することができます。また、オフィス・住宅・商業施設・カンファレンスなどが備わる複合施設である虎ノ門ヒルズでは、単独で3600名の帰宅困難者を受け入れる用意があります。さらに食料とは別に全居住者が1週間在宅避難できるような避難グッズを配布し、使い方のレクチャーも行っています。同エリアは、2020年までに続々と開発が予定されています。今後も地域の安全拠点にもなるよう、周辺住民との避難訓練なども含めた連携を強化していこうとしています。東日本大震災後に竣工した「虎ノ門ヒルズ」
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