国土交通省No.138
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18一人部屋で想像以上に快適?気象庁の馬場が越冬隊として1年2カ月弱を過ごした昭和基地。基地といえば狭いと思いきや⋮「越冬隊の生活の場は居住棟と管理棟があり、第56次越冬隊員は26名いましたが、居住棟では一人一部屋が割り当てられていました。なかなか快適ですが、観測ばかりでほとんど寝に帰る感じです。休憩時間には管理棟の食堂やサロンなどでみんなと過ごすことが多かったです」南極での生活水は雪を溶かしたものなので節水は必須ですが、入浴や洗濯も可能。トイレも水洗ですが、微生物で分解する他、焼却し、炭にして日本に持ち帰ります。南極で出した廃棄物は全て持ち帰ることが基本なのです。太陽が一日中沈まない夏、ブリザードが吹き荒れる冬——、厳しい自然環境の下、水や燃料、食べられる物も限られ、娯楽や外出もままならない。そんな制限づくしの南極で、南極地域観測隊は一体どのように過ごしているのでしょう・・・。 越冬隊員の馬場が案内します!南極の暮らしって?体重増加者が続出!美味なる﹁南極めし﹂制限ある南極生活での楽しみの一つが、やはり食事です。食事はプロの調理人が作るので「おいしい」と大好評。気温が低く、労働でエネルギーを消費することから一人一日4000kcalを想定して食材を持ち込んでいるため、量は常にたっぷりと振る舞われます。そのため、うっかり食べ過ぎて太って帰る隊員も多いとか。そんな恵まれた食生活でも渇望されているのが、甘いも南極の地での新鮮な野菜は貴重! 収穫を祝って記念撮影南極地域観測隊Vol.01のとお酒、生卵、そして生野菜です。「隊員数名が『農協係』になって屋内で水菜やサンチュなどを育てています。苦労してようやく数個だけできた初物のイチゴをいただいたときには、羨望のまなざしが痛いほどでした︵笑︶」氷上でのドッジボール大会や、イベント係が企画する花見、こどもの日など、季節の行事は盛りだくさん。馬場の誕生日はなんと奥様レシピのハンバーグ。この日のために調理隊員があらかじめ奥様に聞いておいたとのこと。「このサプライズには涙が出そうになりました」(馬場談)。体重増加者が続出!

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