国土交通省No.138
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地名などの英語表記ルールと外国人向け地図記号を決定分かりやすい地図で訪日外国人旅行者の円滑な移動に寄与近年増加している訪日外国人旅行者。その円滑な移動や快適な滞在に地図は必要不可欠なものですが、地図によってはFujiyama、Mt. Fujiなど表記に違いがあり、外国人旅行者にとって分かりやすい地図とはいえませんでした。また、観光先進国の実現や2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の円滑な開催などにも役立てるため、国土地理院ではさまざまな検討を行ってきました。環境整備を進める上で、特に国際的に広く使用されている“英語”に対応した外国人に分かりやすい地図を普及させることが重要と考え、本年1月にパブリックコメントを実施。寄せられた意見を踏まえて、3月末に「地名などの英語表記ルール」と「外国人向け地図記号」15種類を決定しました。決定したこれらは今後、国土地理院が外国語版の地図を作成する際の基本として適用するとともに、地方公共団体や民間地図会社などにも広く周知し、活用を促進します。日本語から英語表記へ ~変換ルール~地図に記載する山や川など、日本語の地名や施設名を英語表記に変換する方法を示した「英語表記ルール」。その方法は大きく分けて2通りです。例)筑波山→Mt. Tsukuba 利根川→Tone River○○山(さん、san)の部分を英語の「Mt.」(英語表記の略称)に置き換える方式。河川の場合も同様に、○○川(がわ、gawa)の部分を「 River」に置き換えます。例)月山→Mt. Gassan 荒川→Arakawa River全体のローマ字表記に山を表す「Mt.」や川を表す「River」を追加する方式。例えば月山を「Mt. Gatsu」、荒 川を「Ara River」など、置換方式では日本人に通じにくいものになってしまう場合に適用します。1置換方式2追加方式●単体の自然地名に対する置換方式、追加方式の適用判断のフローチャート自然地名は固有名詞的部分○○と山や川などの地形の種別を表す語で構成されています。1 置換方式2 追加方式地形種別を表す漢字およびその読みを確認・山や川の直前に 「っ」「ヶ」「の」「ノ」など がある・読みが1音 ・読みが2音で 漢字1文字○○部分の(川・湖・岬など)○○+山山 山 やま、さん、ざん Mt.○○ 岳 (嶽) たけ、だけ川 川 かわ、がわ ○○River湖 湖 こ Lake○○岬 岬 みさき、さき、ざき Cape○○峠 峠 とうげ ○○Pass海岸 海岸 かいがん ○○Beach 浜 はま、ばま 地形の種別地形を表す英語標準的な漢字読み眉山(びざん) 荒川(あらかわ)月山(がっさん) 八ヶ岳(やつがたけ)上表に読みが当てはまらなければどれか一つ当てはまれば大山(だいせん) 左表に読みが当てはまるいいえ23
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