国土交通省No.138
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ば、地方部のそれが十分でないなどの状況であるため、これらの制度を抜本的に見直し、観光産業をわが国の基幹産業に成長させていく環境を整える必要があります。また、その成長を促すため、訪日プロモーションを強化する必要があります。例えば、欧米およびオーストラリアからの観光客は、日本の文化や歴史に関心が強く、長期にわたって滞在し、しかも大都市以外の地域にも積極的に訪れる傾向があります。さらに、富裕層が多く、消費単価が高い点も大きな魅力です。こうした国々の観光客を重視した施策にも力を入れていきます。ビジョンのポイント︵その3︶すべての旅行者が、ストレスなく快適に観光を満喫できる環境にわが国が世界の方々から旅先として選ばれるためには、旅行者の不便や障害、不安などを徹底的に解消し、満足度を一層高める環境整備を社会全体で進めることが重要です。例えば、主要観光地における無料Wi-Fi環境やクレジット決済対応、世界最高水準の技術を活用した、円滑かつ厳格な出入国審査など、全ての旅行者に快適な日本の旅を提供できる環境整備を進めていきます。以上の他にもこのビジョンでは、既にいくつもの施策が動き出しています。改革の一つである「魅力ある公的施設の開放」では、本年4月に迎賓館赤坂離宮の通年公開が始まり、京都迎賓館も7月から通年公開予定です。また国立公園の「ナショナルパーク」としてのブランド化でも、2020年を目標に全国5カ所の公園の選定に向けて検討が始まりました。これから次々に展開されていく各種施策とその効果に、ぜひご期待ください。迎賓館赤坂離宮では、前庭までは事前申し込み不要で、入場定員もなく、気軽に行けるようになった。また本館および主庭の見学も、事前申し込み以外に、当日先着順での見学も可能に(定員あり、有料)。※1 内閣府 平成27年版高齢社会白書※2 平成27年国勢調査︵人口速報集計結果︶特集明日の日本を支える観光ビジョン「観光先進国」への取り組み地域ブロック別外国人延べ宿泊者数共通シンボルマーク「Japan.Free Wi-Fi」。外国人からの不満第1位である「無料公衆無線LAN」の対応は急務である。2020年までに、主要な観光・防災拠点における重点整備箇所(推計29000箇所※)に、無料Wi-Fi環境の整備を推進する。(※箇所数は今後さらに精査)05001,0001,5002,0002,5002,5481,65254854853739219411459463,000(万人泊)注1 : 2015年(平成27年)の数値は速報値        (資料 : 観光庁「宿泊旅行統計調査」)関東近畿北海道九州中部沖縄北陸信越中国東北四国201120122013201420155

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