国土交通省no140
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18とともに、まち全体を紹介するインフォメーション機能も持たせた施設は、「地元食文化とタウン情報の発信基地」となり人々は集まった。そして富良野市の中心街に“にぎわい”が復活したのである。「何とかしたい」─この思いは、まちなかのにぎわいの復活にとどまらず「住む人が誇りと愛着を持てるまち」にしたいという熱い思いへと変化し、富良野市中心市街地活性化基本計画のコンセプト「ルーバン・フラノ構想」へと発展した。「ルーバン」とは「ルーラル(田舎)」と「アーバン(都会)」を合わせた造語で、「都会の快適性」国内外に多くのファンを持ち、年間188万人(平成27年度実績)の観光客が訪れる富良野市。しかし観光客のほとんどは郊外の観光スポットに足を運ぶだけで、市の中心街を訪れる人はごくわずかであった。人口減少の影響も加わり「観光地富良野市」としての華やかなイメージとは裏腹に、市の中心部からは活気が失われ、「このままではまちが死んでしまう。何とかしなければ」と危機感を抱き立ち上がったのが、富良野商工会議所の有志と、ふらのまちづくり株式会社の社長 西本さんだ。郊外に訪れる観光客を中心街へいざない、まちなかを回遊させる策として、平成22年に商業施設「フラノマルシェ」をオープン。全国的に評価の高い地元の農産物やスイーツ・スーベニアなどを扱うお店を多数そろえる鮮やかな紫色で丘陵を染め上げるラベンダー。雄大な山並み。これらがつくりだす美しい景観に、感動と癒やしを求めて訪れる人が絶えない北海道富良野市。北海道のほぼ中心に位置し「北の国から」をはじめとする数々のドラマの舞台にもなっている人気の地だ。シリーズ探訪・探求訪れたいまち第37回北海道富良野市ふ  ら  の

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