国土交通省no141
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18か、何をすべきなのかを考えないといけません」と危機感を持ちながら語る。沖島の魅力や特色とは? ─新鮮な湖魚。自動車が一台も走っていないので公害が少ない。近江八幡市対岸から通船で約10分、1日12往復(休日は1日10往復)、京都からも約1時間と交通の便も悪くはない。─ 素材としては良いものが揃っているが、これらを全国にPRする術を持ち合わせていなかった。そこで近江八幡市は、国土交通省が募集した離島と企業をつなぐマッチングイベント「しまっちんぐ2016」への参加を決めた。この参加をきっかけに、ある一人の人物と出会うことになった。他の離島で、その島の産物を活用した特産品の開発事業を手掛けた経験を持つ「コープ(生協)おきなわ」の石原修さんである。この出会いをきっかけに石原さんと島の代表者、市役所が協議する中で一つの事業が始まる。島内唯一の学校「沖島小学校」の子どもたちが企画をして、島の産物を使った特産品を開発する「沖島子どもチャレンジ特産※ 離島活性化交付金の交付など、離島振興法に基づく特別の措置が講じられる。平成28年4月現在、78地域(260の有人離島)が指定されている。日本最大の面積を持つ湖「琵琶湖」。その琵琶湖内で人が暮らす島があるのをご存知でしょうか? 面積1・52㎢、周囲6・8㎞、人口288名(平成28年4月1日現在)、近江八幡市の対岸から約1・5㎞に浮かぶ小さな島。その名は「沖島」である。島民の約6割が琵琶湖の湖魚を捕る漁業を生なりわい業としている沖島では、65歳以上の高齢者率が50%を超えており、若者の島外への流出による後継者不足が最大の課題となっている。近江八幡市総合政策部長の青木勝治さんはこの状況について、「平成25年に離島振興対策実施地域の指定※を受け、これを機に沖島の抱える課題を島民と協力しながら乗り越えるため、より一層、沖島の振興に取り組むことにしました。最近メディアで紹介される事もありますが、まだまだ知名度は高いとは言えません。まずは沖島を知り、来てもらい、そして好きになっていただきたい。そのためには行政として何ができるのシリーズ探訪・探求訪れたいまち第38回~滋賀県近江八幡市~沖 島おうみはちまんおき  しま

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