国土交通省no143
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18られた仮かり殿でんにお出ましになられるのです。私たちはお囃子や踊り、獅し子し舞まいなどで神様に楽しんでいただくのです」 また、各町内の山車にもそれぞれ趣向が凝らされており、3匹の獅子舞が移動式の屋台上で舞う「ささら」、最上部に神じん武む天皇や八はち幡まん太た郎ろうなどの大きな人形を飾り、前面の舞台でお囃子や踊りが演じられる山車、おかめ・ひょっとこ・きつねの滑こっ稽けいな踊りは見物客に大人気とのこと。大きな獅し子し頭がしらに囃はやし子衆しゅうが乗り込む移動式の小屋が付随した獅子は、石岡だけのもので「幌ほろ獅じ子し」と呼ばれている。この祭りで、山車や幌獅子の周りで「おっしゃい」の囃子ことばで盛り上げる通称「おっしゃい隊」の國こく分ぶ町ちょう隊長とし石岡市では、毎年9月に市民最大の行事が催される。関東三大祭りの一つ「常ひたちのくに陸國總そう社しゃ宮ぐう例れい大たい祭さい」、通称「石岡のおまつり」である。9月15日の「例れい祭さい」に始まり、第3土曜日から3日間、石岡市中心街全域を舞台に、36ある町々の伝統の山だし車(12台)、幌ほろ獅じ子し(32台)、神みこし輿(2台)が、軽快なお囃はやし子や踊りとともに街中を練り歩く。毎年全国から40万人もの見物客が訪れる盛大な祭りである。石岡のおまつり振興協議会 会長 櫻井さんが教えてくれた。「總そう社しゃ宮ぐうには常陸國の神々が合ごう祀しされています。この御ご分ぶん霊れいが庶民の生活の安あん寧ねい、五ご穀こく豊ほう穣じょう、無む病びょう息そく災さいを願い、大神輿に乗って市街地に設け東京・上野からJR特急で1時間余り。茨城県のほぼ中央部に位置する石岡市は、古くは常ひたちのくに陸國の国こくふ府が置かれた歴史ある町で、人口約7万6千人、工業、商業、農林業が主産業の地方都市である。この町も全国各地の都市と同様に、人口減少・高齢化が顕著で、特に、大学進学時と就職時を契機とした若者の減少傾向が最大の課題となっている。写真提供:石岡市右:石岡のおまつり振興協議会 会長 櫻井さん左:國分町青年会女子部 幕内さんシリーズ探訪・探求訪れたいまち第40回茨城県石岡市
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