国土交通 No.146
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20観光協会事務局の長谷川達也さんに鴻巣市の魅力について伺った。「歴史的な見所や、現代まで継承されている伝統文化などが沢山ありますが、奥秩父から県内を横断し東京湾に注ぐ荒川は、河口から62㎞地点(鴻巣市、吉見町間)の川幅が2537mもあり日本一となっています。これにちなんで誕生した『こうのす川幅うどん』は、平成27年3月に開催された『第12回埼玉B級ご当地グルメ王決定戦』で優勝するなど埼玉を代表するご当地グルメとなっています。また、ほかにもギネス世界記録に認定された『世界一の四尺玉をあげる こうのす花火大会』や『日本一高いピラミッドひな壇』、『日本一長い水管橋』など多くの魅力があります」「観光ボランティア鴻巣ガイド会」は、訪れた方におもてなしの心をもって、余すところなく多くの魅力を紹介しようとモデルコースを作って観光ガイドを行っている。また、観光協会では、初めて訪れた方も気軽にまち歩きできるよう「中山道歴史散策コース」や「川幅日本一体感コース」などの観光ルートを作成して観光客の増加に向けて取り組んでいる。「鴻巣市は、都心から近いことやイベント観光が主体であることもあり、訪れる方はほとんどが日帰りとなっています。今後はリピーターを増やすとともに多くの方に宿泊してもらい、ゆっくりと滞在していただけるような仕組みを検討していきたいと考えています。観光情報もHPなどで分かりやすく発信して、積極的なPRを行っていきたいです」(長谷川さん)。鴻巣市の観光拠点となっている「鴻巣市産業観光館 ひなの里」では、享きょうほびな保雛や古こ今きん雛びななど歴史あるものから現代のコンパクトタイプまでさまざまな時代のひな人形や、全国的に残存数の少ない約200年前の貴重な「鴻巣雛」が展示されている。施設の運営母体である観光協会では、「鴻巣びっくりひな祭り」や「こうのす花まつり」などのイベントの企画、勝願寺や鴻神社などの歴史探訪など鴻巣の見どころを紹介している。もう一つの観光拠点である「花と音楽の館かわさと 花かきゅう久の里」は、母屋、長屋門、茶室など旧家のたたずまいを生かした観光施設である。 岡田明館長に施設の特徴を伺った。「庭園ではバラを中心に四季折々の草花が咲いています。サロンではコンサートができ、素人からプロまで幅広い方に利用されています。春と秋にはバラ祭りが開催され多くの方が訪れますが、訪れる方々に安らぎと懐かしさを感じていただければうれしいです。また、館内の食事処では、地元産の小麦『あやひかり』を使用した手打ちうどんが楽しめますのでぜひお越しください」 ● ● ● ● ●将来の都市像を明確にし、未来の子どもたちへより良い自然環境を引き継ごうとしている「鴻巣」。これからも、歴史や伝統文化、そして多くのまちの魅力を発信し、「花かおり 緑あふれ 人輝くまち」として発展していくことだろう。鴻巣市観光協会 事務局 長谷川 達也さん「観光ボランティア鴻巣ガイド会」による名所・旧跡案内館長 岡田 明さん人形産業の中心地である人形町にある。敷地内にある蔵は、平成25年10月に埼玉県の景観重要建造物に指定された。鴻巣の赤物製作技術は国の重要無形民俗文化財に指定された。鴻巣の特産であるひな人形を中心に、江戸時代から伝わる貴重な資料が展示されている館内では、伝統民芸品の「赤物」や鴻巣の特産品の数々を紹介・販売している。川幅うどん、川幅せんべいなどを詰め合わせた観光協会オリジナル“川幅グルメセット”がオススメ。母屋や長屋門など旧家のたたずまいを活かした観光施設。庭園ではバラを中心に四季折々の草花が咲き、サロンでのコンサートをはじめ、庭園祭りやバラ祭りが催される。鴻巣市産業観光館「ひなの里」花と音楽の館かわさと「花久の里」
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