工法評価選定における主要論点(案)
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1.空港として長期・安定的に機能すること
主要論点 | 内容 |
(1)空港として必要な機能を有すること |
・滑走路、誘導路の変形等が航空機の運航に対し、許容範囲であるか【たわみ、変形、沈下】 ・航空保安施設(無線、航空灯火)の動揺、変位が許容範囲であるか【たわみ、変形、航空保安施設機能】 ・構造体(滑走路及び誘導路)の接続部において航空機の走行性が確保されるか【継ぎ手部構造】 |
(2)構造物(地盤)が長期的に安定していること |
〔桟橋〕 ・防食対策の信頼性は十分か【防食工】 〔埋立〕 ・供用開始後の沈下が対策可能な範囲か【地盤条件、残留沈下】 〔浮体〕 ・構造(浮体本体及び係留系)の検討方法は妥当か 【モデルの妥当性・再現性、外力条件の妥当性】 ・防食対策の信頼性は十分か【防食工】 |
(3)想定を超える自然条件への対応が可能なこと | ・想定を超える自然条件(地震、津波、洪水、波浪等)が発生したとしても、重大な事態に至らないか、また短期間で機能回復が可能か【自然条件のリスク】 |
(4)万が一の事故・災害が発生した場合の対応が可能なこと(危機管理) | ・事故災害(火災、航空機事故、船舶の衝突、テロ(爆破)等)により重大な事態に至った場合の機能回復は可能か、また周辺(船舶航行、港湾機能等)へ重大な影響はないか【重大事故・災害のリスク】 |
2.工期
主要論点 | 内容 |
(1)確実に実現できる工期であること |
・適切な作業条件(気象・海象条件)となっているか 【稼働率】 ・空港の運用に配慮した作業計画(時間・場所)となっているか【空港運用との整合】 ・資材、機材の調達が実現可能なものとなっているか 【資機材調達】 ・製作ヤード、仮設ヤードの利用が実現可能なものとなっているか【工期との整合性】 ・工期が延長する要因がないか【工期の確実性】 |
3.工費
主要論点 | 内容 |
(1)確実に実現できる建設工費であること | ・数量、単価、積算諸元等は妥当なものとなっているか【積算根拠】 ・工費が増加する要因がないか【工費の確実性】 |
(2)確実に実現できる維持管理費であること | ・適切な維持管理計画・体制・費用見積もりとなっているか【維持管理計画】 |
4.安全・確実な施工
主要論点 | 内容 |
(1)工事中の安全対策がとられること | ・異常気象時の安全確保が可能か【安全対策】 |
(2)安全・確実な施工が可能であること | ・ジャケットや浮体ユニットの安全・確実な曳航が可能か、万が一の事故・災害が生じた場合の対応は可能か【曳航計画】 〔浮体〕 ・安全・確実な洋上接合が可能か【洋上接合】 |
5.環境への影響
主要論点 | 内容 |
(1)周辺環境に大きな影響を与えるおそれがないこと | ・浅場の藻場や湾内青潮に影響を与える恐れはないか【藻場・青潮】 ・施工中の環境悪化の恐れはないか【濁り】 ・遮光水域の発生による環境悪化の恐れはないか【貧酸素水塊】 ・影響が予測される場合の対策がとれるか【回避、低減等の方策】 |
(2)その他 | 〔埋立〕 ・埋立土砂の土取地における環境悪化の恐れはないか【土取地】 |
6.その他
主要論点 | 内容 |
(1)工事中の海上交通及び東京湾各港の機能への影響 | ・東京湾内その他の輻輳海域において、工事の実施が船舶航行に与える影響はどの程度か【船舶航行及び港湾機能への影響】 |
(2)多摩川への影響 | ・多摩川の河川管理上支障を生じさせないか(施工時及び完成時)【河川への影響】 |