国土交通大臣 扇千景
 
 21世紀においても我が国が活力を維持し、高齢者も若者も、女性も男性も、国民一人ひとりが生き生きと暮らせる国であるためには、「将来、どのような社会を実現すべきか、そのために何をすべきか」という国民全体の共通の目標と戦略、いわばグランドデザインが必要です。それは国民的な議論を経て、出来上がっていくものですが、そのためには、国民の皆様に議論していただくに足る材料が必要です。

 こうした認識から、私は、国土交通省内の各部局から意欲・アイデアのある若手・中堅職員を広く募集して、メンバー32名と主査4名から成る大臣直属のタスクフォースを設置し、50年、100年先を見通した国土の将来像についての検討を命じました。

 ここに示されている「国づくりの100年デザインの提案 −住みたい、行きたい、夢あふれる日本−」は、できるだけ具体的なアイデアを出してほしいとの私の要請に応え、タスクフォースのメンバーが既存の枠組みにとらわれない自由な発想に基づいて討議した成果です。これらは、整合のとれた1つの未来を示すというより、100年先までの国土づくりについて幅広い可能性を検討するという点に重きを置いていることが特徴です。
 私は、これを議論していただく材料として国民の皆様にお示しして、対話し、一緒に考え、そして将来への夢と希望を共有したいと考えます。是非、ご覧いただき、御意見をお寄せ下さい。

 これを契機に、将来の国土づくりに関する国民的な議論が喚起されることを期待します。