取り組みの概要
京都府では、京都府及び府内各市町村が共同で統合型GISシステムの構築・運用を実施している。
当該団体のGIS利活用推進に関する基本情報
個別型 GIS |
統合型 GIS |
公開型 GIS |
担当部署の 設置 |
推進組織の 設置 |
庁内共用の 事例 |
庁外共用の 事例 |
その他 |
- | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | - |
GISに関するこれまでの取り組み
GIS構築への取り組み
平成16年6月:京都府・市町村行財政連携推進会議設置(共同化の全体計画等策定・承認)
平成17年4月:京都府及び府内全市町村で構成する京都府自治体情報化推進協議会設立(事業実施主体)
平成17年9月~:統合型GIS航空写真撮影
平成18年1月~:統合型GIS職員用システムの開発
平成18年6月~10月:統合型GISベースマップ作成
平成19年1月~:統合型GIS公開用システム及びケータイGISの開発
平成19年4月:統合型GIS(職員用システム)本運用開始
平成20年2月:統合型GIS(公開用システム・ケータイGIS)本運用開始
平成20年9月~:統合型GIS航空写真撮影
平成23年8月~:統合型GIS航空写真撮影
平成24年10月:統合型GIS公開用システム・ケータイGIS更新(ASPサービス)
平成25年3月:統合型GIS職員用システム更新(ASPサービス)
平成25年3月~:総務省「地域経営型包括支援クラウドモデル構築事業開発実証」の実施(平成25年度まで)
GISの構成
京都府のGISは、以下のような構成になっている。
【京都府・市町村共同統合型地理情報システム】
- 職員用システム
▶ 府・市町村の職員がLGWAN経由で、防災、法規制、施設等の情報を地図上で利用するシステム
▶Access等で作成される台帳データと職員用システムの地図を連動させ、台帳上で職員用システムを利用できる台帳連携基盤も整備。
▶ 庁内や府・市町村間の情報共有、業務の効率化・高度化等に活用。 - 公開用システム
▶ インターネット経由で府内の公共施設、救急医療機関、避難所、文化財等の生活に役立つ情報や安心・安全に関する情報を地図上で住民に提供するシステム。PC及びスマートフォン・携帯電話での情報参照が可能。
▶ホームページ内に公開用システムの地図を埋め込み、任意の箇所に旗や矢印を表示できる公開用システムの連携用インターフェースも整備。
▶ 府・市町村が保有する情報を視覚的に分かりやすく提供することにより、住民サービスの向上に活用。 - スマートフォン・ケータイGIS
▶ 災害等の現場の状況をカメラ付き携帯電話等で撮影し、GPS機能等により取得した位置情報とともに、撮影した写真をケータイGISサーバに送信することにより、職員用システムの地図上に瞬時に現場の情報を登録できるシステム。
▶ 迅速・的確な現況把握、復旧対策の検討等に活用。
▶ 現在地から避難所までの最短避難経路情報をスマートフォンへ提供する機能を、平成25年度中に実装予定(新防災情報システムとの連携)。
地方公共団体情報
団体名 | 京都府 |
団体連絡先 |
住所:京都府京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町 電話番号:075-451-8111 |
団体URL | http://www.pref.kyoto.jp/ |
団体種別 | 都道府県 |
人口 | 2,636,092人(平成22年国勢調査) |
担当部署 | 政策企画部情報政策課市町村共同化担当 |
窓口連絡先 | 075-414-5747(直通) |
当該団体の個別事例詳細
- 共同化の取り組みを始めた当時、京都府と府内各市町村は他の地方自治体と同じく、長引く不況や住民ニーズの多様化など、行政コストの低減と行政サービスの向上との両立が求められるようになっており、厳しさを増す自治体の行財政運営を、互いの連携によって効率化していこうという趣旨で、重複事業の整理などとともにシステムの共同化を進めることとなった。
- 京都府と市町村が「事業連携」「業務連携」「税収確保の連携」を行うために設置された「京都府・市町村行財政連携推進会議」において、システム共同化事業の全体計画やシステム共同化についての企画・立案・仕様策定を行った。
- システム共同化事業の実施主体については、平成9年度から府内町村の自治体情報化推進事業を実施している京都府町村会情報化センターが平成17年4月に発展的に改組して、京都府と全ての府内市町村が加入する京都府自治体情報化推進協議会(京都府自治体情報化センター)として発足し、同協議会の内部組織として開発局を設置し、共同化事業を進めることとなった。
- 同開発局において、業務支援システム共同開発事業として、統合型GIS、電子申請システム、公共施設案内予約システム、文書管理システム、基幹業務支援システム等の共同開発・運用を行っている。
- 府と複数の市町村で統合型GISワーキング・グループを設置
デジタルオルソ(写真地図)の解像度、ベースマップの縮尺等のデータ整備要件、システム機能要件、運用保守要件、地図データの著作権、活用業務など、さまざまな視点から検討を進めた。 - 統合型GIS庁内連絡会議を設置
府庁内で統合型GIS庁内連絡会議を設置し、ワーキング・グループの検討結果をもとにデータ整備、システム整備等の仕様の検討を行った。 - 府及び府内市町村共同によるベースマップ整備コストの削減
京都府、府内各市町村のベースマップ整備費用は当初10億円以上の見積りであったが、既存の砂防基盤図、森林基本図、都市計画図を活用した費用を算定したところ1億円程度になることがわかり、府・府内各市町村の共同整備によりコストを抑えることができた。 - パッケージソフトを活用することでシステム整備コストの削減。
- 府・府内各市町村との共同運用を実施。
- 府・市町村共同整備・運用による重複整備の排除、システム運用費用の割り勘効果
- 連携用インターフェースや台帳連携基盤の有効活用を図りながら、統合型GISを活用した業務改善や住民との地図情報の共有による住民サービスの向上を更に推進する。
- 既成図の有効活用によるベースマップ整備コストの削減、パッケージソフトの活用によるシステム整備コストの削減、府と市町村の共同整備・運用による「割り勘」効果が働いている。
- 連携用インターフェース
地図機能の無い他のシステムと統合型GISとを連携させ、そのシステム内で統合型GISの地図情報を表示させる等、幅広く業務に活用が出来るインターフェース。 - 台帳連携基盤
AccessやExcelで作成された台帳情報と統合型GISの地図情報を組み合わせ業務で活用することができる。
京都府・市町村共同による統合型GISの構築・運用(京都府)
担当部署:政策企画部情報政策課市町村共同化担当