ミッション・トピックス
法律・予算・税制
審議会・報告書等
テロ・保安・災害
IMOコーナー
海のイベント
統計・白書
用語集

外航海運
内航海運
運航労務監理
造船・舶用工業
船舶の安全・環境
船員養成・雇用
海技資格・免許
モーターボート競走
油濁損害賠償保障制度

関係機関とのリンク
目安箱(ご意見募集)

キッズルーム
船旅の魅力

船舶産業


新技術開発・普及等の動向

<問い合わせ先>
国土交通省海事局造船課
(内線43713)
TEL:03−5253−8111(大代表)

○天然ガスハイドレート(NGH)輸送船の開発

 天然ガスは、中東以外の地域にも広く分散して存在するとともに、他の化石燃料に比べ相対的に環境負荷が少ないクリーンなエネルギーで、安定供給及び環境保全の両面から重要なエネルギーです。エネルギー政策基本法(平成14年6月制定)に基づく「エネルギー基本計画」(平成15年10月)では「天然ガスシフトの加速化」が謳われており、我が国においては今後の需要量の拡大が想定されます。
 天然ガスハイドレート(NGH:Natural Gas Hydrate=天然ガス分子をカゴ状の水分子が取り囲んだ固体物質)による輸送は、液化天然ガス(LNG:Liquefied Natural Gas)による輸送に比べてプラントや船舶の初期投資等を抑えることが可能なため、オセアニア・東南アジア海域に多く存在する中小ガス田の開発を可能とし、将来の需要拡大に対応しうる有望な技術です。
NGHの海上輸送については、平成13年度から15年度に独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構の基礎的研究課題として、NGHの基本的性状の把握等が行われ、実験室レベルでの技術が確立された段階です。
 本開発では、平成17年度から4ヶ年でNGHの海上輸送に必要な船倉システム及び荷役システムの開発、輸送システムの最適化等を行い、製造・海上輸送・再ガス化からなるNGH輸送チェーンを完成させることにより、今後の天然ガスの安定供給の確保に資することを目的としています。
 平成18年度は、昨年度に検討した試験計画・試験手法等に基づき、少量のNGHを使った模型試験を行い、NGHの貨物挙動を把握します。また、NGH輸送船の実用化に向けた検討を継続的に実施します。

NGH輸送チェーンの概要

NGH輸送チェーンの概要

 

○ノンバラスト船の開発

 平成15年度より3ヵ年、バラスト水*が移動することによる環境問題の抜本的対策として、バラスト水を積載しなくても安全に航行できる新船型(ノンバラスト船*)の開発を推進しました。この間、ノンバラスト最適船型、浅喫水対応推進システム及び船底衝撃推定システムの開発について検討を行い、試作模型により水槽実験等を実施し、在来船型との比較検討等を行いました。さらに、実際の船舶の構造要件等を考慮した試設計を行うことにより船型開発以外の実用面における課題の抽出及び経済性評価を行いました。その結果、ノンバラスト船は、推進性能、船体運動性能、強度等について十分な性能を有していることが確認されました。今後は、ノンバラスト船の実用化・普及のための取り組みを実施する予定です。

ノンバラスト船の開発

ノンバラスト船の開発

 

○メガフロートの実用化

 メガフロート*は、地震に強く環境に優しい等の特長を持つ我が国発の最先端技術であり、海洋空間の有効利用による社会資本の円滑な整備を促進するため、平成7年度から12年度にかけて研究開発が行われました。
 その結果、平成13〜14年度、メガフロート空港利用調査検討会及び羽田空港再拡張事業工法評価選定会議において、1,000m浮体空港モデルを用いた実証実験の結果を踏まえ、浮体空港の建設が可能であるとの結論が得られました。さらに、総務省や経済産業省と連携して実施した「メガフロート情報基地機能実証実験」では、メガフロートが低廉かつ高信頼の情報基地として利用可能であることが実証されました。
 国土交通省は、空港、情報バックアップ基地のほか、コンテナターミナル等の港湾施設、エネルギー基地、レジャー施設等、様々な用途が考えられているメガフロートの実用化・普及を推進します。

1,000m浮体空港モデル

1,000m浮体空港モデル