地下水の利用用途は下図のように整理されます。
現在、地下水は生活用水(飲料用、調理用、浴用等)、工業用水(飲食品製造業、原料用、洗浄用、冷却用等)、農業用水(農作物栽培用、温調等用)、養魚用水等、各種の用途に利用されています。また、この他にも都市蓄熱(ヒートポンプ、ヒートパイプ等)や、 湧水公園等の環境用水といった多様な用途に利用されています。
全国の地下水使用量の近年の推移をみると、生活用水はほぼ横ばいとなっている一方、工業用水が減少傾向にあり、両者を合わせた都市用水全体としても減少傾向となっています。
地下水は、個々の使用者が設置した取水施設により直接取水されるため、取水量を正確に把握することは困難ですが、我が国の都市用水及び農業用水における地下水使用量は約86億㎥/年と推計され、令和元年(2019年)における都市用水及び農業用水の全使用量約785億㎥/年の約11%を占めています。