BISTRO下水道の推進 ~「じゅんかん育ち」の普及拡大~
1.取り組みの背景
下水道の普及に伴い、地域のバイオマス資源や水が下水処理場に集まり、下水処理場には水、窒素・リン、下水汚泥、下水汚泥処理時等に発生するCO2、熱エネルギーなどが豊富に存在します。これらの資源は農業に有用なものであり、特に、窒素・リンは、カリウムとともに肥料の三大要素に挙げられるものです。これらの資源を有効に活用し、循環型システムを構築することが重要であり、再生水の農業用水利用や、下水汚泥のコンポスト化等、下水道資源の活用により農業等に貢献している好事例が各地域で存在します。
そのため、国土交通省では平成25年8月より、下水道資源(再生水、汚泥肥料、熱・二酸化炭素等)を農作物の栽培等に有効利用し、農業等の生産性向上に貢献する取組を「BISTRO下水道」と称して推進しています。
<下水道発食材の愛称を「じゅんかん育ち」に決定!
~愛称の浸透により下水道発で農業における生産性の向上を促進します~>H29.4記者発表
BISTRO下水道の広報活動の一環として、下水道資源を有効利用して作られた食材について「イメージ向上とともに、国民に親しまれやすい」愛称を公募し、平成29年4月に「じゅんかん育ち」と決定しました。
http://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo13_hh_000334.html
<下水道資源の農業利用促進にむけたBISTRO下水道 事例集の策定>
BISTRO下水道の取組みのさらなる展開を図り、地域活性化や資源循環、農業の生産性向上の促進にむけて、全国における下水汚泥の肥料利用の現状を示すとともに、肥料利用の取組を進める上で直面する課題の類型化と解決に向けた取組の好事例を紹介し、今後、各地方公共団体が下水汚泥の肥料利用を進める上で参考としていただくことを目的とし、事例集を平成30年4月に策定しました。
なお、農業分野で役に立つ下水道資源は様々ありますが、下水汚泥の肥料利用の事例が多いことから、本事例集では下水汚泥由来肥料を重点的に取り上げています。
・下水道資源の農業利用促進にむけたBISTRO下水道 事例集
・事例集の概要
<パンフレット類>
・地域が元気になる!BISTRO下水道~じゅんかん育ちで豊かな食生活を~
・地域が元気になる「BISTRO下水道」~微生物が創るうま味と笑顔のストーリー~
・BISTRO下水道 ~レシピブックVer2.0~
・BISTRO下水道 ~レシピブックVer1.0~
<検討会>
・下水道資源の肥料利用拡大に向けた官民検討会(国土交通省HP)
<会合・セミナー等>
・BISTRO下水道戦略チーム会合 ~下水道と農業の連携に向けて~
・下水道展 '22東京 BISTRO下水道シンポジウム~下水道×農業の新ビジョンを考える~