国官地第二四号・国官技第七九号・国営計第八一号
平成一三年三月三〇日

各地方整備局総務部長・企画部長・営繕部長あて

地方課長・技術調査課長・官庁営繕部営繕計画課長通知


契約後VE方式の試行に係る手続について

建設業者から施工方法等に関する提案を募集し、民間の技術開発を積極的に活用することにより建設工事のコストの縮減を図るため、契約締結後に、設計図書に定める工事の目的物の機能、性能等を低下させることなく請負代金額を低減することを可能とする工事材料、施工方法等に係る設計図書の変更に関する提案(以下「VE提案」という。)を受け付ける契約後VE方式の試行に係る手続を定めたので、当分の間、左記事項に留意の上、実施されたい。
また、本手続と異なる方法により契約後VE方式の試行を行う場合には、事前に本省担当課と協議されたい。
なお、「契約後VE方式の試行について」(平成一〇年二月一八日付け建設省厚契発第一一号、建設省技調発第三八号、建設省営計発第一七号)は廃止する。

1 対象工事

(1) 一般競争入札方式又は公募型指名競争入札方式の工事。ただし、支出委任工事、受託工事は、委任者又は委託者の了解が得られたものに限る。
(2) (1)以外の工事のうち、主として施工段階における現場に即したコスト縮減が可能となる提案が期待されるものであり、かつ、地方整備局長が必要と認めた工事

なお、対象とされた工事については、契約後VE方式である旨を契約書で明記するものとし、「工事請負契約書の制定について」(平成七年六月三〇日付建設省厚契発第二五号)別冊「工事請負契約書」(以下「工事請負契約書」という。)に、追加すべき項目の記載例を別紙に示す。

2 提案を求める範囲

VE提案を求める範囲は、設計図書に定められている内容のうち、工事の実状に照らし個々に定め、設計図書で明記するものとするが、以下の提案は、原則として含めないこととする。
(1) 施工方法等を除く工期の延長等の施工条件の変更を伴う提案
(2) 工事請負契約書第一八条に規定された条件変更等に該当する事実との関係が認められる提案
(3) 提案の実施に当たり、関係機関協議等、第三者との調整等を要する提案

3 提案の提出期間等

VE提案の提出を受け付ける期間は、原則として、契約の締結日から当該提案に係る部分の工事に着手する三五日前までとし、一五日間以上の提案準備期間が確保されるよう工期設定において配慮するものとする。
なお、提案の回数は原則として一回とするが、工事の実状に照らし適宜対応することができるものとする。

4 提案の審査・採否等

(1) 地方整備局長は、VE提案の審査及び評定を行うために、契約後VE審査委員会を設けるものとする。

契約後VE審査委員会の構成員は、原則として、当該工事を所掌する部の長、技術調整管理官、技術開発調整官、当該工事を所掌する部の調査官等、当該工事を所掌する事務所の長及び技術事務所長とするものとする(建築事業に係る工事にあっては、技術調整管理官、技術事務所長の参加を要しない。)。なお、契約後VE審査会は、必要に応じアドバイザー、学識経験者等の意見を聴くことができるものとする。

(2) 提出されたVE提案は、施工の確実性、安全性が確保され、かつ、設計図書に定める工事の目的物と比較し、機能、性能等が同等以上で経済性が優位であると判断されるものについては、VE提案として採用することを原則として審査を行い、当該提案の採否を決定するものとする。

5 提案の採否の通知

VE提案の採否については、原則として、VE提案の受領後一四日以内に書面により通知するものとする。ただし、請負者の同意を得た上でこの期間を延長することができるものとする。また、VE提案を採用しなかった場合には、その理由を付して通知するものとする。

6 VE提案を採用した場合の設計変更等

(1) VE提案を採用した場合において、必要があるときは、発注者は設計図書の変更を行わなければならない。
(2) 前項の規定により設計図書の変更が行われた場合において、発注者は、必要があるときは請負代金額を変更しなければならない。
(3) 前項の変更を行う場合においては、VE提案により請負代金額が低減すると見込まれる額の一〇分の五に相当する金額(以下「VE管理費」という。)を削減しないものとする。
(4) VE提案を採用した後、工事請負契約書第一八条の条件変更が生じた場合、VE管理費については、原則として、変更しないものとする。

7 提案の評定

VE提案及び当該提案に基づく工事施工状況、目的物の品質等については、別途定める評定要領に基づき、契約後VE審査委員会において評定を行うものとする。

8 提案内容の活用と保護

評定の結果、当該VE提案内容の活用が効果的であると認められた場合は、他の工事においても積極的に活用を図るものとする。その場合、工業所有権等の排他的権利を有する提案については、当該権利の保護に留意するものとする。なお、この旨を入札説明書又は技術資料作成要領、特記仕様書等において記載することにより、建設業者に周知するものとする。

9 責任の所在

発注者がVE提案等を採用し、設計図書の変更を行った場合においても、VE提案を行った建設業者の責任が否定されるものではない旨を入札説明書又は技術資料作成要領、特記仕様書等に記載するものとする。

10 入札公告又は技術資料の収集に係る掲示及び特記仕様書に明示する事項

提案を求める場合において、入札公告又は技術資料の収集に係る掲示及び特記仕様書に次の事項を加える。
(1) 入札公告又は技術資料の収集に係る掲示

1) 契約後VEの試行工事であること。
2) 詳細を特記仕様書で明記していること。

(2) 特記仕様書

1) 上記項目2、4(2)、5、6、8及び9に関すること。
2) VE提案を提出する際の様式


(別紙)

設計図書の変更に係る乙の提案
第一九条の二 乙は、この契約締結後、設計図書に定める工事目的物の機能、性能等を低下させることなく請負代金額を低減することを可能とする施工方法等の設計図書の変更について、甲に提案することができる。
2 甲は、前項の規定に基づく乙の提案を受けた場合において、提案の全部又は一部が適正であると認められるときは設計図書を変更し、これを乙に通知しなければならない。
3 甲は、前項の規定により設計図書を変更した場合において、必要があると認められるときは、請負代金額を変更しなければならない。


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