建設省発厚第五号
昭和四〇年三月一八日

各地方建設局長あて

事務次官通知


請負工事における材料等の支給に関する取扱要領の制定について


標記については、別紙のとおり制定し、昭和四〇年四月一日以後工事請負契約を締結するものから実施することとしたから、遺憾のないよう取り扱われたい。
なお、昭和四〇年三月三一日までに工事請負契約を締結し、当該契約の履行が昭和四〇年度以降にわたるものについても、別紙要領によることができるものとする。
おって、これが取扱いについては、左記の事項に留意されたい。

1 工事に使用するセメント等の主要資材の品質管理に万全を期すること。
2 セメント等の材料費については、設計の際単価の積算等について特に検討すること。

なお、ダム工事における諸経費に関連する事項については、別途指示するところによるものとする。


別紙

請負工事における材料等の支給に関する取扱要領

建設省直轄事業に係る請負工事の施工にあたり、原則として工事請負業者に対する材料(工作物、器具、電力等を含む。以下「材料等」という。)の支給(貸与を含む。以下同じ。)は行わないものとする。ただし、次の各号の一に該当する場合においては、それぞれ当該各号に掲げる材料等の支給を行うことができる。
一 災害その他の事由による公共土木施設の被害箇所を応急に復旧するため、当該工事に使用する材料等を緊急に調達することが必要であると認められるとき。 コンクリートブロック、ガードレール等
二 あらかじめ、別設計により製作することが必要であると認められる橋けたその他工作物を設置するとき。 橋けたその他工作物
三 交通施設が十分整備されていない地域における工事のため発注者が特別に設置した材料等の運搬用軌道又は索道を設けている場合において、当該施設を利用して、当該地域における二以上の工事請負業者に係る工事現場に主要材料等を計画的に搬入することが必要であると認められるとき。 主要材料等
四 道路工事における道路の附属物の設置工事等で、材料等の費用が工事費の大部分を占めるとき。 ガードレール、照明灯等
五 発注者がプラント類を保有し、これにより骨材等を生産しているとき。 骨材等
六 材料等の需給事情がひっ迫し、発注者が支給しなければ、必要数量若しくは品質の確保又は基準価格による調達が著しく困難であると認められるとき。 主要材料等
七 工事請負業者が個別に受電設備を設けて受電することが著しく不経済である場合その他特殊な事情がある場合 工事用電力
八 前各号に掲げるほか、残材を活用するためその他材料等を支給することが必要であると認められるとき。

(1) 残材、発生材又は転用材
(2) 緊急事態に対処する等のための備蓄材料等
(3) 計器等の特殊な製品
(4) 試験的に用いる製品


All Rights Reserved, Copyright (C) 2003, Ministry of Land, Infrastructure and Transport