標記については、第一五三回臨時国会において、「中小企業信用保険法の一部を改正する法律」が成立し、平成一三年一二月一七日から施行され、あわせて、別添のとおり中小企業庁長官から依頼があったところであり、今般、左記のとおり取扱うこととしたので通知する。
1 売掛債権担保融資保証制度の概要
中小企業者がその保有する売掛債権を担保として金融機関から融資を受けるにあたり、信用保証協会が債務保証を行い、当該保証債務について中小企業総合事業団が保険を行う制度で、中小企業の資金調達の円滑化・多様化を図ろうとするものである。
※ 売掛債権とは、売掛先となる発注者に対し支払いを請求できる状態となっている債権を指すものとされる。
2 債権譲渡の目的
売掛債権担保融資保証制度を活用するために譲渡担保に供される場合に限るものとする。
3 債権譲渡の対象債権
工事の契約の代金請求権のうち別に定めるものとする。
4 債権譲渡の方式
債権譲渡は、契約書に基づきあらかじめ支出負担行為担当官の承諾を得て、契約書における債権譲渡禁止特約を個別に解除する方式とする。
5 債権譲渡先の制限
信用保証協会及び中小企業信用保険法施行令(昭和二五年政令第三五〇号)第一条の二に規定する金融機関の二者に対して債権譲渡を行う場合に限るものとする。
※ 金融機関単独に対する債権譲渡はあり得ない。
6 下請負人等の保護
債権譲渡の承諾にあたっては、下請負人等の保護が講じられているか確認するものとする。
7 債権譲渡承諾書交付の時期等
(1) 債権譲渡承諾書交付の時期
工事完成検査の合格後速やかに行うこと。
(2) 承諾を行わない場合の取扱
支出負担行為担当官は、申請に係る債権が対象債権に該当しない場合又は、その他承諾を行うことが不適当と認められる場合、承諾を行わないものとする。この場合、支出負担行為担当官は承諾を行わない旨を速やかに受注者に連絡するものとする。