計発第一五八号
昭和三二年五月二八日

各都道府県知事あて

建設省計画局長通牒


土地収用法の適正な施行について


公共事業の施行に必要な用地取得の困難性は、昨今顕著なものがあるが、それとともに、土地収用法適用件数も漸次増大する傾向にある。然るに、各都道府県においては、土地収用法施行事務は、事件がかなり偶発的であるため、恒常的な施行努力に於て必ずしも万全とは云い難い向きもあるが、本来土地収用法の適用は公共の利益の増進と私権の保護に重大な影響を及ぼすものであるので、今後左記事項に御留意の上その施行について一層の御配慮を煩したく、命により通牒する。

一 収用委員会の組織について

収用委員会は委員七名をもって組織し、他に予備委員二名以上を置くことになっているが、裁決申請の稀な都道府県では、その定数を欠き適正に組織されていない例がみられる。殊に予備委員が欠けている例が多く、委員に欠員を生じた場合に委員を補充することができず、委員会の活動が停止されることが予想されるので、委員七名を常に任命しておくことに留意するとともに、予備委員についても必ず二名以上を常置することに努められたい。

二 事業認定申請書の縦覧事務について

昭和三一年に行われた土地収用法の一部改正は、縦覧事務の迅速なる施行を意図したものであるが、未だに縦覧事務施行に日時を要し遺憾の点があるので、管下市町村長を指導し、縦覧事務を適正迅速に遂行させるよう配慮されたい。縦覧終了後は、利害関係人の意見書提出の有無について速かに報告されたい。

三 土地収用法による事務処理後の諸報告について

1 土地収用法による訴訟に関して裁判があったときは、その判決書又は決定書の写を送付されたい。
2 収用委員会が裁決をしたときは、裁決書写を添えて報告されたい。
3 収用委員会が緊急使用許可をしたときは、許可書の写を添えて報告されたい。
4 事業認定後の用地取得に至る進歩状況について、事業認定権者に適宜報告するよう起業者を指導されたい。

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