

発計第五〇号の二
昭和三六年八月二九日
建設事務次官通知
公共用地の取得に関する特別措置法の運用について
去る六月一七日に公布された公共用地の取得に関する特別措置法(昭和三六年法律第一五〇号)は、八月一七日から施行されたが、左記事項に留意のうえ、同法の適正かつ円滑な運用を期せられたい。
一 事業の説明等について
特定公共事業の用に供する土地等の取得を円滑に行なうため、法第三条においては、起業者に地元住民等に対する事業の説明等の義務を課するとともに、都道府県知事および市町村長には事業に協力する義務が課されているので、都道府県知事においても起業者に協力し、事業の施行について地元住民等の協力が得られるよう配意するとともに、管下各市町村の長に対しても本条の趣旨の徹底を図られたい。
二 市町村長の権限の代行について
特定公共事業の認定申請書または裁決申請書の縦覧に関する手続を市町村長が二週間以内に行なわない場合には、法第九条または第一八条により都道府県知事がこれらの事務を代行することとされているが、この場合においては、収用手続促進の趣旨にかんがみ、遅滞なく処理するよう努められたい。
三 土地細目の公告について
特定公共事業については、認定の告示があった日から一年以内に土地細目の公告の申請がなされないときは、事業認定の効力は失われることとなっているので、土地細目の公告の申請があったときは、事業認定の効力の有無について確認したうえ処理されたい。
四 調書の作成の特例について
特定公共事業についての調書の作成の特例は、地元住民等に現地調査を妨害された場合に適用されるものであって、起業者が現地調査についてできるだけの努力をつくしたのち、はじめて活用すべき性質のものである。
また、現地調査以外の調査方法としては、航空測量あるいは周辺地からの測量等のほか、聴取調査、公簿の記載事項の援用等が考えられるが、この場合においても、収用し、または使用しようとする土地の区域は明確に記載することを要する。
したがって、以上の趣旨を理解のうえ、立会を求められた際の処置をとるとともに、管下各市町村の長に対しても趣旨の徹底を図られたい。
五 生活再建対策について
生活再建対策の申出を受けた場合においては、その申出が相当であるかどうかを公正かつ迅速に判断し、次の諸点に配慮のうえ、生活再建対策の効果を挙げ得るような生活再建計画の作成に努められたい。
(一) 計画作成にあたっては、関係行政機関、関係市町村長、申出をした者またはその代表者および特定公共事業の施行者と十分に協議し、相互に協力して作成すること。この場合においては、当該特定公共事業の施行について監督権限を有する行政機関にも協議すること。
(二) 計画は、土地等を提供した者の生活の安定に寄与するものであるべきことはいうまでもないが、一方、特定公共事業の施行者の負担についても適正かつ妥当なものであるよう配意すること。
(三) 生活再建対策の実効を確保する一手段として、住宅関係については、公営住宅及び公団住宅への優先入居を認め得るよう関係規定が整備されたので、その活用を図ること。
六 収用委員会について
本法の施行に伴い、収用委員会の所掌する事務の複雑化及び増大化が考えられ、その責任は、一そう重大となるので、収用委員の待遇の改善、事務局の拡充強化等について、特段の配慮を願いたい。
七 その他
法第三条に規定する起業者に対する協力、第九条および第一八条に規定する市町村長の権限の代行ならびに第四七条に規定する生活再建計画に関する事務を処理するにあたっては、その担当部局を明確にし、内部部局の連絡が円滑に行なわれるよう配慮されたい。
|
All Rights Reserved, Copyright (C) 2003, Ministry of Land, Infrastructure and Transport
|