建設省の直轄の公共事業の施行に伴う損失補償基準の運用方針(昭和三八年四月一三日付け建設省発計第一八号建設事務次官通達。以下「運用方針」という。)第一五の二から第一八の二までによる補償額の算定は、昭和四二年四月一日以降においては、左記に定めるところにより処理されたく通知する。
一 立木補償の算定の基礎となる立木の数量の調査は、原則として、毎木について行なうものとし、毎木の調査が困難であると認められる場合又は標準地における調査により毎木の調査とほぼ同等の精度の調査結果が得られると認められる場合においては、適宜標準地を選定し(少くとも林相が異なる地区ごとに一以上の標準地を選定するものとし、標準地の面積は、三〇平方メートル以上とする。)、標準地における立木の数量の調査に基づき全体の数量を推定する方法によることができるものとする。
二 立木の正常な取引価格は、次に定めるところにより求めるものとする。
(一) 観賞上の価値を有するいわゆる観賞樹若しくはいわゆる風致木又は防風、防雪その他の効用があると認められるいわゆる利用樹の正常な取引価格は、原則として、当該地方の植木市場における樹種別の取引価格(運搬及び植込みのための費用を含む。)を調査して、同一根本周の立木の取引価格がおおむね類似する樹種をまとめて数箇の樹種群に分類し、各樹種群ごとに根本周別の価格表を作成し、この価格表の価格を基準として、いわゆる観賞樹又はいわゆる利用樹にあってはその手入れ、管理等の状況に応じてその二〇%の範囲内で適正に定めた額を加算し、又は減額して算定するものとし、いわゆる風致木にあってはその五〇%に相当する額を標準として算定するものとする。ただし、この方法によることが不可能又は不適当であると認められる場合においては、立木価格に精通した者の鑑定価格を参考とし、又はその他の適切な方法により立木の取引価格を算定することができるものとする。
(二) 運用方針第一五の二第二項の立木の正常な取引価格は、果樹等の収穫樹については、近傍における同種の収穫樹の取引事例に基づいて求めることができる場合を除き、運用方針第一八に準じて算定するものとする。
三 運用方針第一五の二第三項の移植後の各年における推定減収額の前価合計額は、各年について次式により算定した額の合計額とする。
(粗収入×減収率×(1−α))/((1+r)n)
粗収入 移植しない場合の各年における推定収穫量に補償時における当該地方の平均的な当該果実の生産者価格を乗じて求めた額とする。この場合において、各年における推定収穫量は、あらかじめ、当該地方における収穫樹の樹種別及び樹齢別の収穫量のすう勢を調査して作成したそれぞれの各年における標準推定収穫量を基準として、果樹園等にある収穫樹にあっては当該収穫樹の収穫量、品質等を考慮しその二〇%の範囲内で適正に定めた量を加算し、又は減額して、果樹園等にある収穫樹以外の収穫樹にあってはその五〇%に相当する量を標準として、それぞれ求めるものとする。
減収率 次表に定めるところによる。
移植後の減収率表
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年別(n)
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一年目
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二年目
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三年目
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四年目
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年別(n)
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一年目
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二年目
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三年目
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四年目
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種別
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種別
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柿
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〇・九
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〇・七
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〇・三
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〇・一
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栗
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〇・六
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〇・三
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〇・一
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びわ
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〇・九
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〇・五
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〇・三
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〇・一
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いちじく
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〇・四
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〇・三
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〇・二
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〇・一
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梨
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〇・八
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〇・四
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〇・二
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〇・一
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ぶどう
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〇・八
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〇・四
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〇・二
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〇・一
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桃
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〇・九
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〇・五
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〇・三
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〇・一
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りんご
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〇・九
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〇・五
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〇・三
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〇・一
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みかん
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一・〇
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〇・八
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〇・四
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〇・二
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くるみ
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〇・八
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〇・四
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〇・一
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梅
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〇・九
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〇・五
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〇・三
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〇・一
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n 移植後から回復時までの各年度(原則として四年を限度とする。)
r 〇・〇六とする。
α 生産費のうち減収に伴い不要となる経費分として、〇・一を標準として適正に定めた率によるものとする。