建設省都公緑発第一七号
平成四年二月一〇日

都道府県指定都市担当部局長あて

建設省都市局公園緑地課長通達


農地等を都市公園の用に供した場合に係る相続税の納税猶予等の特例の適用に関する証明事務の取扱いについて


租税特別措置法の一部を改正する法律(平成三年法律第一六号)、租税特別措置法施行令の一部を改正する政令(平成三年政令第八八号)及び租税特別措置法施行規則の一部を改正する省令(平成三年大蔵省令第一七号)の施行により、農地等を都市公園の用に供した場合に係る相続税の納税猶予等の特例措置が設けられたので通知する。
この特例措置の創設を機会に、今後、都市公園の整備の一層の推進を図られたい。
この特例措置の適用に関する地方公共団体における取扱いについては、左記のとおり定めたのでこれによられたい。なお、この様式については国税庁と協議済みであるので、証明の円滑な実施につきご配慮願いたい。
都道府県におかれては、これらについて貴管下市町村にも周知方よろしくお取り計らい願いたい。
第一 地方公共団体が行うべき証明等(改正法附則第一九条第六項第四号関係)

租税特別措置法の一部を改正する法律(平成三年法律第一六号。以下「法」という。)附則第一九条第六項の規定による改正前の租税特別措置法(以下「旧法」という。)第七〇条の六第一項の適用を受ける同項に規定する特例農地等のうち、平成三年一月一日において、法第七〇条の四第二項第三号に規定する特定市街化区域農地等(以下「特定市街化区域農地等」という。)に該当するものについて都市公園に転用された場合の相続税の納税猶予期限の確定に関する特例制度の適用に関し、地方公共団体が証明等を行うことを必要とする事項は次のとおりである。
(一) 昭和六〇年一月一日前に開始した相続又は遺贈に係る相続税について相続税の納税猶予の適用を受けている農業相続人が特定市街化区域農地等の都市公園への転用の場合の納税猶予継続制度の適用を受けるため、税務署長に対し承認申請をする場合に添付する書類として、地方公共団体が当該農地等の借受け等について確約する書類(様式―一、租税特別措置法施行令の一部を改正する政令(平成三年政令第八八号。以下「施行令」という。)附則第一〇条第四項、租税特別措置法施行規則の一部を改正する省令(平成三年大蔵省令第一七号。以下「施行規則」という。)附則第九条第三項第四号)(なお、農業相続人が税務署長へ提出する書類の様式については、参考様式―Aを参照。)
(二) 昭和六〇年一月一日前に開始した相続又は遺贈に係る相続税について相続税の納税猶予の適用を受けることにつき税務署長の承認を受けた農業相続人が、当該特定市街化区域農地等の貸付けに関する届出をする場合に添付する書類として、地方公共団体が平成六年一二月三一日までに都市公園の建設の工事に着手し、建設の工事に着手した後遅滞なく税務署長に届け出ることを確約する書類(様式―二、施行規則附則第九条第五項第四号)(なお、農業相続人が税務署長へ提出する書類の様式については、参考様式―Bを参照。)
(三) (二)の書類による確約に基づき、地方公共団体が平成六年一二月三一日までに都市公園の建設の工事に着手したことを税務署長に届け出る書類(様式―三)
(四) 特定転用の承認を受けた農業相続人が、原則として毎三年ごとに、特定市街化区域農地等を都市公園に転用した場合の納税猶予継続制度の適用を引き続き受けたい旨を税務署長に届け出る際に添付する書類として、地方公共団体が特定市街化区域農地等の借受け等が要件に該当することを証明する書類(様式―四、施行規則附則第九条第八項)(なお、農業相続人が税務署長へ提出する書類の様式については、参考様式―Cを参照。)

第二 証明等の事務処理に当たって留意すべき事項

一 今回創設された特定の転用に係る納税猶予の期限の確定についての特例に関する一般的な留意事項

今回創設された特定の転用に係る納税猶予の期限の確定についての特例については、税務当局においては以下のような取り扱いがなされることとされているので留意されたい。
(一) 特定転用の対象となる農地等について

法附則第一九条第六項第四号に規定する要件(都市公園法(昭和三一年法律第七九号)第二条第一項にいう都市公園のうち都市計画施設である都市公園にするため貸し付けられること)に該当する転用の対象となる農地又は採草放牧地(以下「農地等」という。)は、旧法第七〇条の六第一項に規定する農業相続人が昭和六〇年一月一日前に開始した相続に係る相続税について同項の規定による相続税の納税猶予の適用を受けた同項に規定する特例農地のうち、特定市街化区域農地等に該当するものに限られるものであること。したがって、例えば、当該農業相続人が法附則第一九条第六項の承認を受けようとする時において都市計画法(昭和四三年法律第一〇〇号)第七条第一項に規定する市街化区域内に所在する農地等で特定市街化区域農地等に該当するものであっても、平成三年一月一日において同項に規定する市街化調整区域内に所在する農地等である場合は、当該農地等は特定転用の対象となる農地等には該当しないこと。

(二) 承認後に貸付け等をしなかった場合について

法附則第一九条第六項の承認を受けた場合において、その後、次に掲げる場合に該当することとなったときは、たとえ当該承認に係る特定市街化区域農地等が引き続き同項に規定する農業相続人の農業の用に供されている場合であっても、同条第八項第一号又は第二号の規定により、当該特定市街化区域内農地等はそれぞれ次に掲げる日において転用されたものとみなされ、旧法第七〇条の六第七項の規定により当該特定市街化区域農地等の価格に対応する部分の相続税の納税猶予税額は、納付を要することとなるものであること。
1) 当該承認を受けた日から一年を経過する日において、法附則第一九条第六項第四号に規定する貸付け(農地法(昭和二七年法律第二二九号)第五条第一項第三号の規定による届出をしてする貸付けに限る。)をしていない場合 同日
2) 平成六年一二月三一日において、法附則第一九条第六項第四号に掲げる要件に係る建設の工事に着手していない場合 同日

(三) 承認外特例農地等について譲渡等又は農業経営の廃止があった場合について

法附則第一九条第六項に規定する承認を受けた農業相続人が、旧法第七〇条の六第一項に規定する特例農地等(当該承認を受けた特定市街化区域農地等を除く。以下「承認外特例農地等」という。)を有する場合において、当該承認外特例農地等について、同項第一号の規定による譲渡等(以下「譲渡等」という。)をしたとき又は当該承認外特例農地等に係る農業経営の廃止があったときにおける同項の規定による相続税の納税猶予の適用については、次のとおりとなるものであること。
1) 当該譲渡等(同号に規定する収用交換等による譲渡その他改正前の租税特別措置法施行令第四〇条の七第七項に規定する譲渡又は設定(以下「収用交換等による譲渡等」という。)を除く。)に係る承認外特例農地等の面積の一〇〇分の二〇を超える場合には、すべての承認外特例農地等の価格に対応する相続税の納税猶予税額(既に旧法第七〇条の六第七項の規定により、納税猶予の期限が到来しているものを除く。)について納税猶予の期限が確定する。
2) 1)以外の譲渡等があった場合には、当該譲渡等があった承認外特例農地等の価格に対応する相続税の納税猶予税額について納税猶予の期限が確定する。
3) 承認外特例農地等に係る農業経営の廃止があった場合には、すべての承認外特例農地等の価格に対応する相続税の納税猶予税額(既に旧法第七〇条の六第七項の規定により、納税猶予の期限が到来しているものを除く。)について納税猶予の期限が確定する。

(注) 1)及び2)の場合において、当該譲渡等に係る承認外特例農地等の面積が承認外特例農地等の面積の一〇〇分の二〇を超えるかどうかの計算は、旧法第七〇条の六第一項第一号の規定を準用して行うこととなること。

(四) 譲渡等をした承認外特例農地等の面積が一〇〇分の二〇を超えるかどうかの計算について

法附則第一九条第九項に規定する一〇〇分の二〇を超えるかどうかの計算は、次に掲げる場合に応じ、それぞれ次に掲げる算式により行われることとなっていること。
1) 既往において旧法第七〇条の六第九項の規定に該当する農地又は採草放牧地(以下「代替取得農地等」という。)を取得していない場合

(B+C)/(A−G)

2) 既往において代替取得農地等を取得している場合

(B+C)/((A−G)+(F−D+E))

(注) 算式中の符号は、次のとおりである。

Aは、相続又は遺贈により取得した旧法第七〇条の六第一項に規定する特例農地等(以下「特例農地等」という。)の取得時の面積をいう。
Bは、今回譲渡等をした承認外特例農地等の面積をいう。
この場合の譲渡等には、収用交換等による譲渡等を含まない。
Cは、既往において譲渡等(収用交換等による譲渡等を除く。)をした特例農地等の面積をいい、この面積は、旧法第七〇条の六第九項の規定により譲渡等がなかったものとみなされるものの面積を除き、同項の規定により譲渡等がされたものとみなされるものの面積を含む。
Dは、既往において同項の規定により譲渡等がなかったものとみなされた特例農地等の面積をいい、次の算式により計算する。
譲渡等をした特例農地等の面積×(譲渡等の対価の額のうち代替取得農地等の取得に当てる見込金額/譲渡等をした特例農地等の対価の額)
Eは、Dの面積のうち、同項の規定によりその後譲渡等がされたものとみなされた特例農地等の面積をいい、次の算式により計算する。
Dの面積×(Dの面積に係る譲渡等の対価の額のうち代替取得農地等の取得に充てられなかった金額/Dの面積に係る譲渡等の対価の額)
Fは、代替取得農地等の面積をいう。
Gは、法附則第一九条第六項に規定する承認に係る特定市街化区域農地等の面積をいう。

(五) 承認前に譲渡等をした特例農地等がある場合の一〇〇分の二〇を超えるかどうかの計算について

法附則第一九条第六項の承認を受けた農業相続人について当該承認前に譲渡等をした特例農地等がある場合には、当該承認時においては、同条第九項に規定する一〇〇分の二〇を超えるかどうかの計算は行わないのであるが、その後、当該一〇〇分の二〇を超えるかどうかの計算を要する承認外特例農地等の譲渡等があった時においては、当該譲渡等をした承認外特例農地等の面積に当該承認前に譲渡等(収用交換等による譲渡等を除く。)をした特例農地等の面積を加算して、当該一〇〇分の二〇の計算を行うものであること。

(六) 承認を受けた後に生前一括贈与があった場合について

法附則第一九条第六項の承認に係る特定市街化区域農地等を有する同項に規定する農業相続人が、承認外特例農地等について法第七〇条の四の規定を受ける贈与をした場合には、旧法第七〇条の六第一項に規定する「当該特例農地等の一部につき当該贈与があった場合」に該当するものであること。
(注) 上記の場合には、贈与された特例農地等の価格に対応する部分の相続税の額は免除され、贈与されなかった特例農地等(当該承認に係る特定市街化区域農地等を含む。)の価格に対応する部分の相続税の額(当該相続税の額に係る利子税の額を含む。)は、旧法第七〇条の六第一項の規定によりその贈与があった日から二か月を経過する日までに納付することとなるものであること。

(七) 特定転用の継続届出書の提出期間について

法附則第一九条第一〇項に規定する届出書は、同条第六項の承認を受けた日の翌日から起算して毎三年を経過するごとの日までに提出しなければならないのであるが、その提出期間は、当該三年を経過するごとの日の属する月の前々月の初日から当該三年を経過するごとの日までの期間として取り扱うものであること。

(八) 継続届出書の提出書を要しない場合について

法附則第一九条第六項に規定する農業相続人が、旧法第七〇条の六第一項の規定の適用を受ける同項に規定する特例農地等(既に同条第七項の規定により納税猶予の期限が確定しているものを除く。)の全部につき法附則第一九条第六項の承認を受けたときは、旧法第七〇条の六第一一項に規定する相続税の申告期限から三年目ごとの届出書の提出は要しないものとして取り扱われるものであること。

(九) 特例農地等の全部担保の要件に該当しなくなった場合の継続届出書の提出について

旧法第七〇条の六第一四項の規定により特例農地等の全部を担保として提供していた法附則第一九条第六項に規定する農業相続人が、同項の承認を受けるに際して、当該農地等の全部又は一部につき担保の提供を取りやめた場合には、その者は、その取りやめた日後、旧法第七〇条の六第一一項の規定により届出書の提出を要することとなるのであるが、この場合における当該届出書の提出期限は、その取りやめた日の翌日から起算するのではなく、当該特例農地等の相続又は遺贈に係る相続税の申告書の提出期限の翌日から起算して毎三年を経過するごとの日となるものであること。

二 都市公園への転用に関し、地方公共団体が行うべき証明等に関する留意事項

(一) 第一の(一)の証明関係

この確約書は、地方公共団体が税務署長に対し、農業相続人との間で、特定市街化区域農地等について、当該農地等を都市公園の用に供する目的で借受け、都市公園の用に供することを確約するものであるが、その記載に当たっては以下の点に留意すること。
1) 今回の特例の対象となる都市公園は、都市公園法第二条第一項に規定する都市公園のうち、都市計画法第四条第六項に規定する都市計画施設である都市公園で、かつ、平成六年一二月三一日までに建設の工事に着手することとされているものに限られていること。
2) 農業相続人が、本確約書を添付して承認申請書を税務署長に提出することができる期限は、施行令附則第一〇条第四項の規定により、遅くとも平成六年一〇月三一日までとなっていること。
3) 本確約書にいう「指定する契約書」は、当分の間、各地方公共団体がそれぞれ使用している契約書で差し支えないこと。
4) 「一 借り受ける特定市街化区域農地等の明細」欄の記載について

ア 「所在場所」欄は、土地の登記簿上の表示に従って地番まで記載すること。
イ 「地目」欄は、転用前の登記簿上の地目を記載すること。
ウ 「面積」欄は、登記簿上の面積を記載すること。

5) 「二 借受けの条件」欄の記載について

ア 「借受けの目的」欄は、「都市公園の建設」と記載すること。
イ 「借受けに係る契約締結予定日」欄は、借受けに係る契約締結予定時期について、例えば「平成○年○月頃」のように記載すること。
ウ 「借受け期間」欄は、借り受ける期間について、例えば「平成○年○月○日から平成○年○月○日まで」のように、具体的に記載すること。
エ 今回の特例の対象となる契約は、施行規則附則第九条第二項第四号の規定により、借受けに係る権利の設定に関し対価の支払いのない必要があるので、「権利の設定の対価の支払い」欄には、無に○を付けること。

なお、権利の設定の対価には、当該貸付けに係る権利の設定に際し、その設定の対価として取得する権利金等の一時金に限らず権利の設定に際し受ける特別な経済的利益が含まれるので、借受けに係る契約の締結に際しては注意すること。

オ (二)都市公園に関する事項の「建設工事の着手」とは、施行規則附則第九条第六項のとおり、「公園施設(都市公園法第二条第二項の「公園施設」をいう。)の設置」を指すものであること。
カ (二)都市公園に関する事項の「都市公園の名称」欄は、仮称で差し支えないこと。
キ (二)都市公園に関する事項の「都市計画施設としての告示予定日」とは、都市計画法第四条第六項に規定する都市計画施設として、同法第二〇条第一項(同法第二一条第二項において準用する場合も含む。)の規定により告示を行う予定である日を記載すること。

(二) 第一の(二)の証明関係

この確約書は、昭和六〇年一月一日前に開始した相続又は遺贈に係る相続税について相続税の納税猶予の適用を受けることにつき税務署長の承認を受けた農業相続人が、当該特定市街化区域農地等の貸付けに関する届出をする場合に添付する書類として、地方公共団体が平成六年一二月三一日までに都市公園の建設の工事に着手し、建設の工事に着手した後遅滞なく税務署長に届け出ることを確約するものであるが、本確約書は、特定市街化区域農地等の借受けに係る契約(予定契約も含む。)を締結した後に、必要事項を記載した上で農業相続人に遅滞なく交付すること。
なお、「建設の工事の着手」とは、第二の二(一)5)オと同義であること。

(三) 第一の(三)の証明関係

この届出書は、(二)の書類による確約に基づき、地方公共団体が平成六年一二月三一日までに都市公園の建設の工事に着手したことを税務署長に届け出るものであり、建設の工事に着手した後には、必要事項を記載した上で、遅滞なく、農業相続人の納税地の所轄税務署長に直接送付すること。
なお、「建設の工事の着手」とは、第二の二(一)5)オと同義であること。

(四) 第一の(四)の証明関係

この証明書は、承認を受けた農業相続人が、毎三年ごとに、特定市街化区域農地等を都市公園に転用した場合の納税猶予継続制度の適用を引き続き受けたい旨を税務署長に届け出る際に添付する書類として、地方公共団体が特定市街化区域農地等の借受け等が要件に該当することを証明するものであるが、その記載に当たっては以下の点に留意すること。
1) 証明願いについては、この納税猶予継続制度の適用を引き続いて受けようとする農業相続人に、各欄に必要事項を記載させた上で申請させること。
2) 「一 貸し付けている特定市街化区域農地等の明細」欄の記載について

ア 「所在場所」欄は、土地の登記簿上の表示に従って地番まで記載すること。
イ 「地目」欄は、登記簿上の地目を記載すること。
ウ 「面積」欄は、登記簿上の面積を記載すること。

3) 「二 特定市街化区域農地等の貸付け等に関する事項」欄の記載について

ア 「一の農地等の利用状況」欄は、「都市公園の敷地」と記載すること。
イ その他貸付けに関する事項に関する欄は、借受けに係る契約に従って記載すること。
ウ 「都市公園の完成年月日」欄、「都市公園として告示した年月日」欄及び「都市公園の名称」欄は、地方公共団体が記載すること。

4) 地方公共団体は、この証明願いが提出された場合には、「一 貸し付けている特定市街化区域農地等の明細」欄及び「二 特定市街化区域農地等の貸付け等に関する事項」欄の記載状況等について審査の上、誤りがない場合に限り必要事項を記載の上証明すること。

第三 その他の留意事項

(一) 改正法附則第一九条第六項に規定する税務署長の承認については、農業相続人が提出する承認申請書に添付すべきこととされている前記の書類が添付されていない場合には承認されないので、その添付漏れがないように農業相続人に対して周知・徹底を図ること。
(二) 特定転用の特例の適正な運用を図るため、第一及び第二の書類の交付等を行った場合には、当該農業相続人のリストの作成、保管を行う等、管理体制を整備しておくこと。



様式〔略〕


All Rights Reserved, Copyright (C) 2003, Ministry of Land, Infrastructure and Transport