54国地都第二六号
昭和五四年七月一七日

関係都府県知事あて

国土事務次官通達


モデル定住圏計画の策定について


第三次全国総合開発計画においては、定住構想を推進するため、新しい生活圏としての定住圏の整備を促進することとしているが、国土庁においては、別紙「モデル定住圏計画策定要綱」に基づき、モデル定住圏計画の策定及びこれに基づく圏域の整備を推進することとしたので、左記事項に留意の上本施設の円滑な推進を図られたい。
また、昭和五四年度において、モデル定住圏計画の策定調査に要する経費の一部を補助することとしており、これに係る補助金交付要綱を別途通知する予定である。
なお、大都市地域(首都圏における既成市街地及び近郊整備区域、近畿圏における既成都市区域及び近郊整備区域並びに中部圏における都市整備区域)については、別途大都市地域における定住構想推進のための基礎的調査を実施することとしているので、御協力をお願いする。

一 モデル定住圏計画は、地方公共団体の主体性のもとに、地域の特性に応じた圏域の整備を推進することを基本理念として策定するものであること。
二 モデル定住圏計画は、国の積極的な協力の下に、新しい手法による計画の策定及び実施をめざすものであること。
三 モデル定住圏計画は、特別事業を中心として圏域の整備を図るものであるが、当該圏域の整備推進に当たつては、地域整備に関する他の諸施策の一層の拡充を図ることが重要であること。


〔別紙〕

モデル定住圏計画策定要綱

第一 目的

第三次全国総合開発計画に基づく定住構想を推進するため、モデル定住圏計画の策定を促進することとする。

第二 モデル定住圏

モデル定住圏は、一の都道府県(以下「県」という。)につき一の圏域を知事が関係市町村長と協議して選定する。この場合において、次の要件に該当する圏域のうちから選定するものとする。
(一) 当該県における定住構想に照らし、新しい計画手法による定住圏整備を行うのにふさわしい圏域であること。
(二) 都市と農山漁村を一体とした圏域で、自然環境、生活環境及び生産環境を総合的に整備していくうえで必要な一体性を有する圏域であること。
(三) 都市化・工業化が相当程度進展している地域又は都市化・工業化が極度に立ち遅れており、過疎現象の著しい地域でないこと。
(四) 地方生活圏、広域市町村圏等の圏域と調整された圏域であること。

第三 モデル定住圏計画の策定

(一) モデル定住圏計画は、関係市町村及び県が策定する。
(二) モデル定住圏計画は、昭和五五年度前半を目途に策定するものとする。
(三) 計画策定に当たつての留意事項

ア) モデル定住圏計画の策定に当たつて関係市町村及び県は、地域の実情に応じ、住民意識調査の実施、地域懇談会の開催等住民の意向を把握するため必要な措置をとるものとする。
イ) 関係市町村及び県は、計画策定を円滑に進め、あわせて計画の実効性を確保するため、関係部局間の連絡調整を密にするものとする。

第四 モデル定住圏計画の内容

モデル定住圏計画は、定住圏整備構想、定住圏整備計画、土地利用構想及び定住基礎条件整備水準をもつて構成することとし、その内容は次のとおりとする。
(一) 定住圏整備構想

ア) 定住人口の見通し

当該圏域における昭和六五年及び昭和七五年の定住人口(年齢階層別等)の見通しを示す。

イ) 基本構想

住民の定住条件を充実させるため、地域の特性を生かした魅力ある定住圏を整備するに当たつての定住圏憲章ともいうべき基本的方向を明らかにする。
また、基本的方向を具現化するため今後推進すべき施策の大綱を明らかにすることとする。

(二) 定住圏整備計画

ア) 定住圏整備特別事業計画

特別事業は、定住圏整備を基本構想に沿つて進めるうえにおいて特に戦略的役割を果たすべき特定の課題に対応して行われる事業群であり、圏域が主体的に選択し、かつ、主体的に実施を推進するものである。
また、特別事業は、国、県、市町村、民間等が実施する事業・施策で構成され、その効果が特に高く、かつ、重要な事業群(総合的事業)である。
特別事業計画においては、特別事業を実施する意義及び特別事業を構成する個別の事業ごとの事業内容、事業費、進め方等を明らかにする。
なお、特別事業の選択に当たつては、環境への影響に十分配意し、重点的に実施すべきもので、かつ、熟度の高いものから行うこととし、必要に応じて追加補正を行う方式をとることとする。

イ) 定住圏整備地域行動計画

基本構想に密接な関係を有する地域の主体的な活動を支援し、これらの活動が広汎に展開されていくことによつて定住圏整備の一層の充実を図るため、当該活動の概要、推進主体、定住圏整備を進めるうえでの意義等をとりまとめ、定住圏整備地域行動計画とする。
なお、地域行動計画については、必要に応じて追加していくこととする。

(三) 土地利用構想

定住圏整備に係る土地利用に関する課題についての基本的な方向を明らかにするとともに、昭和六五年における圏域内の土地の利用目的に応じた区分ごとの規模の目標を示す。

(四) 定住基礎条件整備水準

ア) 定住基礎条件整備水準として、健康、教育・文化、福祉、居住環境及び雇用に関する昭和六五年における目標水準を設定する。
イ) ア)に掲げた項目のほか、地域の特性に応じて必要な項目を追加して水準設定を行うこととする。
ウ) 整備水準の設定に当たつては、都市、農山漁村等の均衡に配意し、圏域住民の将来の生活像を明らかにできるよう、質的水準、頻度・アクセシビリテイに関する水準等地域の実態に即した水準となるよう努めることとする。

第五 国等への要望事項

モデル定住圏計画の実施その他モデル定住圏の整備を推進するうえで緊要な事項に関する国等への要望事項を計画書に掲げることができるものとする。

第六 国の措置

(一) 市町村及び県がモデル定住圏計画を策定する場合において、これに要する経費の一部を当該県に補助することとする。
(二) 関係省庁は、協力して定住構想推進調査費等によりモデル定住圏整備のために必要な調査を行うこととする。
(三) 市町村及び県がモデル定住圏計画を策定する場合において、関係省庁は、必要に応じ市町村及び県に資料の提供、指導、助言等を行うこととし、これに必要な連絡調整は、定住構想推進連絡会議を通じて行うこととする。
(四) 計画の実施に当たつては、関係省庁は、その所管する施策についても積極的優先的に所要の措置を講ずることとし、なお今後計画の円滑な実施を促進するため必要な措置については、定住構想推進連絡会議を通じて検討を行うものとする。


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