建設省都区発第六三号
昭和六二年一〇月二一日

土地区画整理事業担当部長あて

都市局区画整理課長通達


建設省土地区画整理事業測量作業規程運用基準について

建設省土地区画整理事業測量作業規程は、昭和六二年二月一八日付け建設省都区発第一二号で通知したところであるが、当該作業規程の運用に関し必要な事項は、運用基準で定めることとされている。
今回、標記について、別添資料のとおり定めたので、ついては、土地区画整理事業の各施行者は、この土地区画整理事業測量作業規程と同様、この運用基準を準用して、各々の土地区画整理事業測量作業規程運用基準を定め、円滑な実施に努められたく通知する。この旨、貴管下市町村(指定市を除く。)及び関係土地区画整理組合にも周知されたくお願いする。
なお、標記の適用は、昭和六二年四月一日からとする。
第一〇条 運用基準

計画機関は、必要に応じて、安全要員の配置、安全用具の携帯等についての措置を講じるよう努めなければならない。

第一三条 運用基準

点検測量率は、次表のとおりとする。

区分
測量種別
点検事項
点検側量率の標準値
骨格測量
基準点測量
一級基準点の観測
一〇%
 
 
二級基準点の観測
 
 
 
三級基準点の観測
五%
 
 
四級基準点の観測
 
 
水準測量
三級水準点の観測
五%
 
 
四級水準点の観測
 
第一五条 運用基準
1 作業機関は、機器等又は作業方法を変更する場合、計画機関に対し精度を確認するために必要な資料を提出し承認を得なければならない。
2 機器等において、民間開発建設技術の技術審査・証明事業認定規程(昭和六二年建設省告示第一四五一号)に基づき認定された事業による審査証明を受けた場合は使用することができる。
3 新しい測量技術で国土地理院が作業マニュアル等を作成した場合は、測量法第三六条の規定に基づく、技術的助言によりこれを準用することができる。
第一九条 運用基準

認証の申請は、「土地区画整理事業の測量成果の国土調査法第一九条第五項の指定等について」(昭和六二年四月二一日付建設省都区発第二四号建設省都市局区画整理課長通達)に基づき行うものとする。

第二〇条 運用基準

精度管理表の標準様式、成果表の標準様式、その他規程の運用に関し必要な細部事項は、付録一による。

第二四条 運用基準
1 既知点の種類、既知点間の距離、新点間の距離、測量区域面積当たりの配点数は、次表を標準とする。
 
項目
既知点の種類
既知点間距離(m)
新点間距離(m)
測量区域面積当たりの標準配点数
区分
 
 
 
 
 
1級基準点測量
 
一〜四等三角点
1級基準点
4,000
1,000
a=A/87.0
2級基準点測量
 
一〜四等三角点
1〜2級基準点
2,000
500
b=A/22.0−a
3級基準点測量
 
一〜四等三角点
1〜2級基準点
1,500
200
c=A/3.5−(a+b)
4級基準点測量
 
一〜四等三角点
1〜3級基準点
地籍図根三角点
500
50
d=A/0.2−(a+b+c)

(注)
(1) Aは測量区域面積(ha単位)とする。
(2) aは1級基準点の配点数とする。
(3) bは2級基準点の配点数とする。
(4) cは3級基準点の配点数とする。
(5) dは4級基準点の配点数とする。
(6) 計算結果は小数点以下を切上げ、整数とする。

2 3〜4級基準点測量における既知点は、厳密水平網平均計算及び厳密高低網平均計算又は三次元網平均計算により設置された同級の基準点を既知点とすることができる。ただし、使用する既知点数の二分の一以下とする。
3 地籍図根三角点を使用する場合は、三級基準点測量以上の精度を有するものに限るものとする。
第二五条 運用基準
1 1〜2級基準点測量は、原則として、結合多角方式により行う。
2 3〜4級基準点測量は、原則として、結合多角方式又は単路線方式により行う。
3 閉合多角方式は、計画機関が指示した場合に行うものとする。
4 作業方法は、次表のとおりとする。
 
 
区分
1級基準点測量
2級基準点測量
3級基準点測量
4級基準点測量
項目
 
 
 
 
 
 
結合多角方式・閉合多角方式
(1) 1個の多角網における既知点数
 
2+(新点数/5)以上〔端数切上げ〕
 
3点以上
 
 
(2) 単位多角形の辺数
 
10辺以下
12辺以下
 
(3) 路線の辺数
 
5辺以下
6辺以下
7辺以下
10辺以下
 
 
 
伐採樹木及び地形の状況等によっては、計画機関の承認を得て辺数を増やすことができる。
 
 
 
 
(4) 節点間の距離
 
250m以上
150m以上
70m以上
20m以上
 
(5) 路線長
 
3km以下
2km以下
1km以下
500m以下
 
 
 
GPS測量機を使用する場合は5km以下とする。
 
 
 
 
(6) 偏心距離の制限
 
S/e≧6
 
S:測点間距離
e:偏心距離
 
 
(7) 路線図形
 
多角網の外周路線に属する。新点は、外周路線に属する隣接既知点を結ぶ直線から外側40°以下の地域内に選点することを原則とする。
 
同左
50°以下
 
 
 
 
路線の中の夾角は、60°以上を原則とする。ただし、地形の状況によりやむを得ないときは、この限りでない。
 
同左
60°以下
 
 
 
 
GPS測量機を使用した場合は、多角網の最外周にある隣接の既知点を結ぶ直線から外側40°以下の区域で、同直線の外側500m以下を標準とする。
 
 
 
 
(8) 平均次数
 
簡易水平網平均計算を行う場合は、平均次数を2次までとする。
 

(注)

1 路線とは、既知点から他の既知点まで、既知点から交点まで又は交点から他の交点までをいう。
2 単位多角形とは、路線によって多角形が形成され、その内部に路線をもたない多角形をいう。
3 3〜4級基準点測量において、条件式による簡易水平網平均計算を行う場合は、方向角の取付けを行う。

 
 
区分
1級基準点測量
2級基準点測量
3級基準点測量
4級基準点測量
項目
 
 
 
 
 
 
単路線方式
(1) 方向角の取付け
 
既知点の1点以上において方向角の取付けを行う。ただし、GPS測量機を使用する場合は、方向角の取付けは省略する。
 
 
 
 
(2) 路線の辺数
 
7辺以下
8辺以下
10辺以下
15辺以下
 
(3) 新点の数
 
2点以下
3点以下
 
(4) 路線長
 
5km以下
3km以下
1.5km以下
700m以下
 
(5) 路線図形
 
新点は、両既知点を結ぶ直線から両側40°以下の地域内に選点することを原則とする。路線の中の夾角は、60°以上を原則とする。ただし、地形の状況によりやむを得ないときは、この限りでない。
 
同左
50°以下
同左
60°以下
 
 
(6) 準用規定
 
節点間の距離、偏心距離の制限、平均次数、路線の辺数制限緩和及びGPS測量機を使用する場合の路線図形は、結合多角方式の各々の項目の規定を準用する。
 
 
 
第二七条 運用基準
1 作業計画に当たっては、基本測量により設置されている三角点並びに国土調査法第一九条第二項の規定により認証された四等三角点及び地籍図根三角点(以下「三角点等」という。)の成果表、点の記等(以下「三角点等資料」と総称する。)を閲覧し、又は謄本の交付を受けるものとする。
2 平均計画図の縮尺は、標準として、一級基準点測量及び二級基準点測量においては一〇、〇〇〇分の一から五〇、〇〇〇分の一、三級基準点測量及び四級基準点測量においては二、五〇〇分の一から五、〇〇〇分の一とする。
第二九条 運用基準

既知点の現況調査終了後は、基準点現況調査報告書〔付録1〕を作成し、速やかに、計画機関に提出するものとする。

第三〇条 運用基準

新点には、級ごとに一連番号を付すものとする。

第三四条 運用基準
1 永久標識の規格及び設置方法は、付録2による。
2 設置した永久標識については、写真撮影する。
第三五条 運用基準
1 標杭等の点の記の作成は、計画機関の指示によるものとする。
2 点の記には、新点の所在地、新点の存する土地の地目、当該土地の所有者又は管理者、新点付近の詳細スケッチその他後続作業に参考となる事項を記載する。
第三六条 運用基準

観測は、TS等及びGPS測量機を併用することができる。

第三七条 運用基準

GPS観測において、短縮スタティックで観測する場合は、一級GPS測量機を使用することを標準とする。

第三八条 運用基準
1 機器の点検は、観測着手前及び観測期間中に適宜行い、必要に応じて調整する。
2 機器の検定有効期間は一年とする。ただし、標尺は三年とする。
第三九条 運用基準
1 計画機関の承認を得た平均図に基づき、観測図を作成する。
2 器械高(アンテナ高を含む。)、反射鏡高及び目標高は、cm位まで測定する。
3 TS等観測

(1) TSを使用する場合は、水平角観測、鉛直角観測、距離測定は、一視準で同時に行うことを原則とする。
(2) 水平角観測は、一視準一読定、望遠鏡正及び反の観測を一対回とする。
(3) 鉛直角観測は、一視準一読定、望遠鏡正及び反の観測を一対回とする。
(4) 距離測定は、一視準二読定を一セットとする。
(5) 距離測定に伴う気象(気温及び気圧)観測は、次のとおり行う。

ア TS又は光波測距儀を整置した測点(以下「観測点」という。)で行う。ただし、三〜四級基準点測量においては、気圧の測定を省略し、標準大気圧を用いて気象補正を行うことができる。
イ 気温、気圧の測定は、距離測定の開始直前又は終了直後に行う。
ウ 観測点と反射鏡を整置した測点(以下「反射点」という。)の標高差が四〇〇m以上のときは、観測点及び反射点の気温及び気圧を測定する。ただし、反射点の気温及び気圧は、計算により求めることができる。

(6) 観測の対回数等は、次表のとおりとする。ただし、水平角観測において、目盛変更が不可能な機器は、一対回の繰り返し観測を行うものとする。

 
 
区分
1級基準点測量
2級基準点測量
 
3級基準点測量
4級基準点測量
項目
 
 
 
1級トータルステーション、トランシット
2級トータルステーション、トランシット
 
 
水平角観測
読定単位
 
1″
1″
10″
10″
20″
 
対回数
 
2
2
3
2
2
 
水平目盛位置
 
0°、90°
0°、90°
0°、60°、120°
0°、90°
0°、90°
鉛直角観測
読定単位
 
1″
1″
10″
10″
20″
 
対回転
 
1
 
 
 
 
距離測定
読定単位
 
1mm
 
 
 
 
 
セット数
 
2
 
 
 
 

(7) 水平角の観測において、一組の観測方向数は、五方向以下とする。
(8) 観測値の記録は、データコレクタを用いる。ただし、データコレクタを用いない場合は、観測手簿に記載する。
(9) TSを使用した場合で、水平角観測の必要対回数に合わせ、取得された鉛直角観測値及び距離測定値は、全て採用し、その平均値を用いることができる。

4 GPS観測

(1) 観測図には、同時に複数のGPS測量機を用いて行われる観測(以下「セッション」という。)計画を記入する。
(2) 観測は、既知点及び新点を結合する多角路線が閉じた多角形を形成させ、次のいずれかにより行う。

ア 異なるセッションの組合わせによる点検のための多角形を形成する。
イ 異なるセッションによる点検のため、一辺以上の重複観測を行う。

(3) 標高の取付観測において、距離が五〇〇m以下の場合は、楕円体高の差を高低差として使用できる。
(4) 観測は一つのセッションを一回行う。
(5) 観測時間等は、次表を標準とする。

観測方法
観測時間
データ取得間隔
摘要
スタティック法
60分以上
30秒以下
1〜4級基準点測量
短縮スタティック法
20分以上
15秒以下
3〜4級基準点測量
キネマティック法
1分以上
5秒以下
4級基準点測量

(6) GPS衛星の作動状態、飛来情報等を考慮し、片寄った配置の使用は避ける。
(7) GPS衛星の受信高度角は15°を標準とする。ただし、上空視界の確保が困難な場合は、受信高度角を30°まで緩和することができる。
(8) GPS衛星の数は、同時に四個以上を使用する。ただし、短縮スタティック法及びキネマティック法を行う場合は五個以上とする。

5 測標水準測量

(1) 直接水準測量は、四級水準測量に準じて行う。
(2) 間接水準測量は、次のとおり行う。

ア 間接水準測量区間の一端に二つの固定点を設け、鉛直角観測及び距離測定を行う。
イ 間接水準測量における環の閉合差の許容範囲は、三cm・S(km単位)とする。ただし、一km未満における許容範囲は三cmとする。
ウ 鉛直角観測及び距離測定は、距離が五〇〇m以上のときは、一級基準点測量、距離が五〇〇m未満のときは、二級基準点測量に準じて行う。ただし、鉛直角観測は三対回とし、できるだけ正及び反方向の同時観測を行う。
エ 間接水準測量区間の距離は、二km以下とする。

第四〇条 運用基準

観測における許容範囲は、次表のとおりとする。

 
 
区分
1級基準点測量
2級基準点測量
 
3級基準点測量
4級基準点測量
項目
 
 
 
1級トータルステーション、トランシット
2級トータルステーション、トランシット
 
 
水平角観測
倍角差
 
15″
20″
30″
30″
60″
 
観測差
 
8″
10″
20″
20″
40″
鉛直角観測
高度定数の較差
 
10″
15″
30″
30″
60″
距離測定
1セット内の測定値の較差
 
2cm
 
 
 
 
 
各セットの平均値の較差
 
2cm
 
 
 
 
測標水準
往復観測値の較差
 
20mm√S
 
 
 
 
第四一条 運用基準
1 GPS観測において、偏心要素のための零方向の視通が確保できない場合は、方位点を設置することができる。
2 GPS観測による方位点の設置距離は二〇〇m以上、かつ、偏心距離の四倍以上を標準とする。観測は第三九条運用基準に準ずる。
3 偏心角の測定は、次表のとおり行う。
偏心距離
機器及び測定方法
測定単位
点検項目・許容範囲
30cm未満
偏心測定紙にアリダート等を用いて方向線を引き、分度器によって偏心角を測定する。
30cm以上2m未満
偏心測定紙にアリダート等を用いて方向線を引き、計算により偏心角を算出する。
10′
2m以上10m未満
TS又はトランシットを用いて、第39条運用基準に準じて測定する。
1′
倍角差 120″
観測差 90″
10m以上50m未満
 
10″
倍角差 60″
観測差 40″
50m以上100m未満
 
 
倍角差 30″
観測差 20″
100m以上250m未満
 
1″
倍角差 20″
観測差 10″
4 偏心距離の測定は、次表のとおり行う。
偏心距離
機器及び測定方法
測定単位
点検項目・許容範囲
30cm未満
物差により測定する。
mm
30cm以上2m未満
鋼巻尺により2読定、1往復を測定する。
mm
往復の較差5mm
2m以上50m未満
TS又は光波測距儀を用いて、第39条運用基準に準じて測定する。
mm
第40条運用基準に準ずる。
50m以上
 
 
 

(注)

1 偏心距離が五mm未満、かつ、辺長が一kmを超す場合は偏心補正計算を省略できる。
2 偏心距離が一〇m以下の場合は、傾斜補正以外の補正は省略できる。

5 本点と偏心点間の高低差の測定は、次表のとおり行う。
偏心距離
機器及び測定方法
測定単位
点検項目・許容範囲
30cm未満
独立水準器を用いて、偏心点を本点と同標高に設置する。
30cm以上100m未満
4級水準測量に準じて測定する。ただし、後視及び前視に同一標尺を用いて片道観測の測点数を1点とすることができる。
mm
往復の較差20mm√S
 
4級基準点測量の鉛直角観測に準じて測定する。ただし、正、反方向の鉛直角観測に代えて、器械高の異なる片方向による2対回の鉛直角観測とすることができる。
20″
高度定数の較差60″
高低差の正反較差10cm
100cm以上250m未満
4級水準測量に準じて測定する。
mm
往復の較差20mm√S
 
2〜3級基準点測量の鉛直角観測に準じて測定する。
10″
高度定数の較差30″
高低差の正反較差15cm

(注) Sは測定距離(km単位)とする。

第四二条 運用基準
1 3〜4級基準点測量は、原則として、経緯度計算は行わない。
2 計算は、付録三による。
3 記録された観測データから、計算等の工程を連続処理できるシステム(民間開発建設技術の技術審査・証明事業認定規程による)を使用することができる。
第四三条 運用基準
1 計算は、次表に掲げる桁まで算出する。
項目
平面直角座標
経緯度
標高
角度
辺長
単位
m
m
m
0.001
0.0001
0.001
1
0.001
2 1〜2級基準点測量における標高の計算は、〇・〇一位までとすることができる。
3 GPS観測

基線解析は、次により実施する。
(1) 計算は、次表に掲げる桁まで算出する。

項目
単位
基礎ベクトル成分
m
0.001

(2) GPS衛星の軌道情報は、放送暦とする。
(3) 基線解析の固定点に用いる観測の経度、緯度及び楕円体高は、日本経緯度原点及び日本水準原点に準拠した測量の基準(以下「日本測地系」という。)をWGS―八四系に変換して使用する。以後の基線解析は、これによって求められた値を順次入力する。
(4) WGS―八四系に変換するパラメータは、次表のいずれかを用いる。ただし、一部離島については、計画機関の指示、又は承認による。

座標変換の方法
基準点座標92又はパラメータマップ
 
座標変換プログラムTKY2WGS
 
原点平行移動量
?儿0=−147.54m、?兀0=+507.26m、?兒0=+680.47m

(5) 基線解析に使用する高度角は、観測時にGPS測量機に設定した受信高度角とする。
(6) 気象要素の補正は、基線解析ソフトウェアで採用している標準大気による。

第四四条 運用基率
1 TS等観測

(1) 水平位置及び標高の閉合差の計算は、すべての単位多角形及び次の条件により選定されたすべての点検路線について、観測値の良否を判定する。

ア 点検路線は、既知点と既知点を結合させる。
イ 点検路線は、なるべく短いこと。
ウ すべての既知点は、一つ以上の点検路線で結合させる。
エ すべての単位多角形は、路線の一つ以上を点検路線と重複させる。

(2) 点検計算の許容範囲は、次表のとおりとする。

 
 
区分
1級基準点測量
2級基準点測量
3級基準点測量
4級基準点測量
項目
 
 
 
 
 
 
結合多角・単路線
水平位置の閉合差
 
10cm+2cm√(N)ΣS
10cm+3cm√(N)ΣS
15cm+5cm√(N)ΣS
15cm+10cm√(N)ΣS
 
標高の閉合差
 
20cm+5cmΣS/√N
20cm+10cmΣS/√N
20cm+15cmΣS/√N
20cm+30cmΣS/√N
閉合多角
水平位置の閉合差
 
1cm√(N)ΣS
1.5cm√(N)ΣS
2.5cm√(N)ΣS
5cm√(N)ΣS
 
標高の閉合差
 
5cmΣS/√N
10cmΣS/√N
15cmΣS/√N
30cmΣS/√N
標高差の正反較差
 
 
30cm
20cm
15cm
10cm

(注)

N 辺数

?粘 路線長(km)

2 GPS観測

(1) 観測値の点検は、次のいずれかの方法により行う。

ア 点検路線は、異なるセッションの組み合せによる最小辺数の多角形を選定し、基線ベクトルの各成分(ΔX、ΔY、ΔZ)の環閉合差を計算する。
イ 重複する基線ベクトルの各成分を比較点検する。

(2) 点検計算の許容範囲は、次表のとおりとする。

基線ベクトルの各成分の環閉合差
25mm√N(N:辺数)
重複する基線ベクトルの各成分の較差
25mm
第四五条 運用基準
1 GPS測量機を使用する場合は、既知点一点を固定する三次元網平均計算(以下「仮定三次元網平均計算」という。)を次のとおり行う。

(1) 仮定三次元網平均計算の重量(P)は、次のいずれかの分散・共分散行列の逆行列を用いる。

ア 基線解析により求められた値
イ 非対角要素は零とし、対角要素を(0.007m)2とした値

(2) 仮定三次元網平均計算による許容範囲は、次のいずれかによる。

ア 基礎ベクルトの各成分による許容範囲は、次表のとおりとする。

 
区分
1級基準点測量
2級基準点測量
3級基準点測量
4級基準点測量
項目
 
 
 
 
 
基線ベクトルの各成分の偏差
 
25mm
 
 
 
水平位置の閉合差
 
Δs=10cm+4cm√N

Δs:既知点の成果値と仮定三次元網平均計算結果から求めた距離

N:既知点までの最短辺数

 
 
 
ジオイド傾斜量
 
20cm+10cm・Sを標準とする。 S:球面距離(km)
 
 
 

イ 方位角、斜距離、楕円体比高による場合の許容範囲

 
区分
1級基準点測量
2級基準点測量
3級基準点測量
4級基準点測量
項目
 
 
 
 
 
方位角の偏位
 
5秒
10秒
20秒
80秒
斜距離の偏差
 
20mm+4ppm・D D:測定距離(km)
 
 
 
楕円体比高の偏差
 
30mm+4ppm・D D:測定距離(km)
 
 
 
水平位置の閉合差
 
Δs=10cm+4cm√N

Δs:既知点の成果値と仮定三次元網平均計算結果から求めた距離

N:既知点までの最短辺数

 
 
 
ジオイド傾斜量
 
20cm+10cm・Sを標準とする。 S:球面距離(km)
 
 
 
2 既知点二点以上を固定する厳密水平網平均計算、厳密高低網平均計算、簡易水平網平均計算、簡易高低網平均計算及び三次元網平均計算は、次のとおり行う。

(1) TS等観測

ア 厳密水平網平均計算の重量(P)には、次表の数値を用いる。

(i) ms=10mm
(ii) γ=5×10−6
(iii) mt(次表による)

1級基準点測量
2級基準点測量
3級基準点測量
4級基準点測量
1.8
3.5
4.5
13.5

ただし、簡易水平網平均計算及び簡易高低網平均計算を行う場合、方向角については各路線の観測点数の逆数、水平位置及び標高については、各路線の距離の総和(単位はkmとし、〇・〇一位までとする。)の逆数を重量とする。
イ 厳密水平網平均計算及び厳密高低網平均計算による各項目の許容範囲は、次表のとおりとする。ただし、許容範囲を超えたものについては、観測値及び計算過程を検討し計画機関へ報告し、指示を受ける。

 
区分
1級基準点測量
2級基準点測量
3級基準点測量
4級基準点測量
項目
 
 
 
 
 
一方向の偏差
 
12
15
距離の偏差
 
8cm
10cm
単位重量の標準偏差
 
10
12
15
20
新点位置の標準偏差
 
10cm
 
 
 
高低角の偏差
 
15
20
高低角の標準偏差
 
12
15
20
30
新点標高の標準偏差
 
20cm
 
 
 

ウ 簡易水平網平均計算及び簡易高低網平均計算による各項目の許容範囲は、次表のとおりとする。ただし、許容範囲を超えたものについては、観測値及び計算過程を検討し計画機関へ報告し、指示を受ける。

 
区分
3級基準点測量
4級基準点測量
項目
 
 
 
路線方向角の偏差
 
50
120
路線座標差の偏差
 
30cm
 
路線高低差の偏差
 
30cm
 

(2) GPS観測

ア 新点の標高決定は、次のいずれかの方法による。

(i) 鉛直線偏差等を未知量とし、三次元網平均計算により求める。ただし、単路線においては、仮定三次元網平均計算の結果等からジオイド傾斜量を求め補正する。
(ii) GPS観測と水準測量等により、局所ジオイドモデルを求めジオイド高を補正する。
(iii) 国土地理院が求めたジオイドモデルによりジオイド高を補正する。

イ 三次元網平均計算の重量(P)は、次のいずれかの分散・共分散行列の逆行列を用いる。

(i) 基線解析で求められた値。
(ii) 非対角要素は零とし、対角要素を(0.007m)2とした値。

ウ 三次元網平均計算による許容範囲は、次表のとおりとする。ただし、許容範囲を超えたものについては、観測値及び計算過程を検討し、計画機関より指示を受ける。

 
区分
1級基準点測量
2級基準点測量
3級基準点測量
4級基準点測量
項目
 
 
 
 
 
斜距離の偏差
 
8cm
10cm
新点水平位置の標準偏差
 
10cm
 
 
 
新点標高の標準偏差
 
20cm
 
 
 
第四六条 運用基準

点検測量の許容範囲は、第四四条運用基準を準用する。

第四七条 運用基準
1 成果表及び成果数値データは、付録1に基づいて整理する。
2 成果数値データは、一級及び二級基準点測量について作成する。
3 計画機関が指示し、又は承認した場合は、次の電子記憶媒体を提出する。

(1) 観測データファイル
(2) 解析結果ファイル
(3) 平均計算データファイル

4 成果数値データ以外の成果を電子記憶媒体にファイルする場合は、その記録様式の説明書及び記録様式を示す出力用紙の一部を添付する。
第五一条 運用基準

既知点の種類及び測量区域面積当たりの標準配点数は、次表のとおりとする。

区分
既知点の種類
測量区域面積当たりの標準配点数
3級水準測量
一〜三等水準点
1〜3級水準点
a+b=(2+0.1・A)−x
4級水準測量
一〜三等水準点
1〜4級水準点
区画B.M
併用区画B.M
 
簡易水準測量
一〜三等水準点
1〜4級水準点
区画B.M
併用区画B.M
1〜4級基準点
 

(注) 
(1) Aは測量区域面積(ha単位)とする。
(2) aは区画B.Mの配点数とする。
(3) bは併用区画B.Mの配点数とする。
(4) xは測量区域内の既知点数とする。
(5) 計算結果は、小数位以下を切り上げ、整数とする。

第五二条 運用基準
1 三級水準測量は、努めて水準網を組成して行うものとする。
2 四級水準測量は、努めて基準点の多角路線に沿って行うものとする。
3 簡易水準測量は、一つの既知点を出発点及び閉合点とすることができる。
第五四条 運用基準

平均計画図の縮尺は、標準として、三級水準測量においては二五、〇〇〇分の一から五〇、〇〇〇分の一とする。四級水準測量においては基準点測量の平均図と同一のものとする。

第五六条 運用基準

既知点の現況調査終了後は、基準点現況調査報告書[付録1]を作成し、速やかに、計画機関に提出するものとする。

第五七条 運用基準

区画B・M等には、一連番号を付するものとする。

第六一条 運用基準
1 永久標識の規格及び設置方法は、[付録2]による。
2 設置した永久標識については、写真撮影する。
第六二条 運用基準
1 標杭等の点の記の作成は、計画機関の指示によるものとする。
2 点の記には、永久標識の所在地、永久標識の存する土地の地目、当該土地の所有者名又は管理者名、永久標識付近の詳細スケッチその他後続作業に参考となる事項を記載する。
第六五条 運用基準
1 点検調整は、観測着手前に次の項目について行い、水準測量作業用電卓又は観測手簿に記録する。

(1) 気泡管レベルは、円形水準器及び主水準器軸と視準線との平行性の点検調整。
(2) 自動レベル、電子レベルは、円形水準器、視準線及びコンペンセータの点検。
(3) 標尺付属水準器の点検。
(4) 観測による視準線誤差の点検調整における読定単位及び許容範囲は、次表のとおりとする。

 
区分
3級レベル
項目
 
 
読定単位
 
1mm
許容範囲
 
3mm
2 機器の検定有効期間は一年とする。ただし、標尺については三年とする。
第六六条 運用基準
1 観測値の記録は、水準測量作業用電卓を用いる。ただし、水準測量作業用電卓を用いない場合は、観測手簿に記録する。
2 区画B・Mの観測は、永久標識設置後二四時間以上経過してから行う。
3 三〜四級水準測量

(1) 視準距離は、等しく、かつ、レベルはできる限り両標尺を結ぶ直線上に設置する。
(2) 往復観測を行う水準測量において、水準点間の測点数が多い場合は、適宜、固定点を設け、往及び復の観測に共通して使用する。この場合の測点数は偶数とする。
(3) 視準距離及び標尺目盛の読定単位は、次表のとおりとする。この場合における視準距離は、m単位で読定する。

 
区分
3級水準測量
4級水準測量
簡易水準測量
項目
 
 
 
 
視準距離
 
最大70m
最大70m
最大80m
読定単位
 
1mm
1mm
1mm

(4) 観測は、一視準一読定とし、標尺の読定方法は、次表のとおりとする。

 
順序
1
2
項目
 
 
 
3級水準測量
4級水準測量
簡易水準測量
気泡管レベル
自動レベル
電子レベル
後視
前視
第六七条 運用基準

往復観測値の較差の許容範囲は、次表のとおりとする。

 
区分
3級水準測量
4級水準測量
項目
 
 
 
往復観測値の較差
 
10mm√S
20mm√S
(注) Sは観測距離(片道、km単位)とする。
第六九条 運用基準
1 区画B・M、併用区画B・M、基準点(第四九条第二項に規定する三角点が存する場合には三角点を含む。)等の標高は、観測値を基にして、平均計算を行って求めるものとする。
2 計算式は、付録3による。
3 計算は、読定単位と同じ桁まで算出する。
第七〇条 運用基準
1 すべての単位水準環(水準路線によって形成された水準環で、その内部に水準路線のないものをいう。)及び次の条件により選定されたすべての点検路線について、環閉合差及び既知点から既知点までの閉合差を計算し、観測値の良否を判定する。

(1) 点検路線は、既知点と既知点とを結合させる。
(2) すべての既知点は、少なくとも一つの点検路線で結合させる。
(3) すべての単位水準環は、路線の一部を点検路線と重複させる。

2 点検計算の許容範囲は、次表のとおりとする。
 
区分
3級水準測量
4級水準測量
簡易水準測量
項目
 
 
 
 
環閉合差
 
10mm√S
20mm√S
40mm√S
既知点から既知点までの閉合差
 
15mm√S
25mm√S
50mm√S

(注) Sは観測距離(片道、km単位)とする。

第七一条 運用基準
1 計算式は、付録3による。
2 簡易網平均計算又は単一路線計算による場合の閉合差は、距離に比例して配分するものとする。
3 平均計算による許容範囲は、次表のとおりとする。ただし、許容範囲を超えたものについては、観測値及び計算過程を検討し、計画機関へ報告してその指示を受ける。
 
区分
3級水準測量
4級水準測量
簡易水準測量
項目
 
 
 
 
単位重量当たりの観測の標準偏差
 
10mm
20mm
40mm
第七二条 運用基準

点検測量の許容範囲は、第六七条運用基準を準用する。

第七三条 運用基準
1 成果表及び成果数値データは、付録1に基づいて整理する。
2 計画機関が指示し、又は承認した場合は、次の電子記憶媒体を提出する。

(1) 観測データファイル
(2) 平均計算データファイル

3 成果数値データ以外の成果を電子記憶媒体にファイルする場合は、その記憶様式の説明書及び記録様式を示す出力用紙の一部を添付する。
第七八条 運用基準

各種等高線の用い方は、次のとおりとする。
(1) 主曲線 地形を表現するための基本的な等高線として用いることとし、原則として省略しない。
(2) 計曲線 等高線の数値を理解しやすくするため、主曲線のうち五本ごとに一本を計曲線として強調する。
(3) 補助曲線 地形を特に詳細に表現する必要がある箇所に用いることとし、その数値は、隣り合う主曲線の数値の中間値とする。

第七九条 運用基準

総合現況図、地区界測量図及び一筆地実測図の図式は、付録4による。

第八六条 運用基準

基準点の標準配点数は、次表のとおりとする。ただし、長狭地域等については、延長と幅を考慮し、配点数を定めるものとする。

1ha当たりの標準配点数
 
 
 
 
 
地域
市街地
市街地近郊
山地
縮尺
 
 
 
 
1/250
 
7点
6点
7点
1/500
 
6点
5点
6点
第八九条 運用基準
1 平板図紙には、ポリエステルフィルム(四〇〇番以上)を使用する。
2 平板図紙の図郭線は、縦三〇cm、横四〇cm又は縦四〇cm、横五〇cmとし、図郭線の外側に座標値を記入する。
3 基準直角縦横線の区画は、図上一〇cmを標準とする。
4 平板図紙に展開された基準点等及び区画B・Mには、名称及び番号を表示するものとする。
5 基準点等及び区画B・Mの展開誤差は、図上〇・二mm以内とする。
第九一条 運用基準

平板点の水平位置の誤差は、図上〇・三mm以内とする。

第九二条 運用基準
1 測定する地物の範囲は、土地区画整理法第二条第五項、第七七条第一項、第九五条第一項各号及び第四項に掲げる施設、建築物等又は土地の定着物とし、その主なものは、次のとおりとする。

(1) 道路、公園、緑地、広場、河川、水路、堤防、護岸、運河等の公共施設。
(2) 建物、塀、生垣、垣根、立木、電柱、マンホール、鉄塔等の建築物等。
(3) 鉄道、軌道、飛行場、港湾、学校、墓地、火葬場、ゴミ焼却場等の施設。
(4) その他神社、寺院、記念碑等。

2 一に掲げるもののほか、測定する主なものは、次のとおりである。

(1) 宅地、田、畑、山林、桑畑、果樹園、池沼等の地目。
(2) 現地で確認できる境界標及び字界、町丁目界等。

3 地物等を測定する方向線長は、図上一〇cm以内とし、地物等の測定誤差は、放射法、支距法等のいずれについても図上〇・三mm以内(標準偏差)とする。
4 支距法による地物の測定において、準拠線に対する支距は、五m以内とする。
5 家屋等の形状は、野帳に記載した測定値を用いて、図示することができる。
第九三条 運用基準
1 標高点及び等高線の測定は、簡易水準測量の方法を用いて行うものとする。
2 標高点の測定において宅地、田、畑等は、次のとおり行う。

(1) 宅地については一宅地ごとに、田及び畑については一枚ごとに、原野については一区画ごとに測定するものとする。
(2) 傾斜地は、傾斜が変化する地点について測定するものとする。

3 標高点の測定誤差は、五cm以内とする。
4 標高点の高さは、平板図紙にcm単位で表示する。
5 等高線の測定は、原則として直接法によるものとし、標高点に基づいて部分的に間接法を用いることができる。
6 等高線のみで表わすことが困難な地形については、標高点を測定して図示するものとする。
7 堤防、崖崩れ地、切開部、土取り場等については、図式で定める記号のほか、標高及び等高線を併せて描画するものとする。
第九四条 運用基準
1 接合部において図形の水平位置の較差が図上〇・三mm以内である場合及び等高線の較差が等高線間隔の三分の一以内である場合には、その平均位置を決定位置とする。
2 水平位置の較差が許容範囲を超える場合その他図上での修正が適当でないと判断される場合には、現地において再測量を行うものとする。
第九五条 運用基準

測定する地形、地物等の範囲は、次のとおりとする。
(1) 測定する地物の範囲は、第九二条運用基準1及び2に準ずる。
(2) 地形の測定は、標高点及び等高線について行い、第九三条運用基準1から3まで及び5に準ずる。

第九六条 運用基準

TS点の水平位置(標準偏差)の精度は、〇・一m以内とする。

第九七条 運用基準
1 TSによる地形、地物等の測定は、次によるものとする。

(1) オンライン方式においては、測定時に携行する図形編集装置とTSをオンラインで直結し、測定結果を図形編集装置に直接図示しながら図形編集機能を用いて編集及び点検を行ったうえ出力図を作成する。
(2) オフライン方式においては、測定時にデータ取得のみを行った後、図形編集装置にデータを入力し、図形編集機能を用いて編集及び点検を行う。
(3) 地形は、地性線及び標高値を測定し、図形編集装置によって等高線描画を行う。
(4) 地物、地形等の測定は、次表を標準とする。

縮尺区分
機器・システム区分
水平角観測対回数
距離測定回数
放射距離の制限
1/500以上
3級トータルステーション
0.5
1
100m以内

(5) 細部測量では、地物、地形等の測定を行うほか、編集及び編集した図形の点検に必要な資料(以下本節において「測定位置確認資料」という。)を作成する。
(6) 測定位置確認資料は、編集時に必要となる地名、建物等の名称のほか、取得したデータの結線のための情報等からなり、次のいずれかの方法により作成する。

ア 現地において図形編集装置に地名、建物の名称、結線情報等を入力する。
イ 野帳等に略図を記載する。
ウ 平板を併置して、略図を作成する。
エ 拡大複写した地形図等の既成図に必要事項を記入する。
オ 地形図とほぼ同一縮尺の空中写真に必要事項を記入する。
カ 簡易な画像表示システムにより、測定結果を表示する。

2 オフライン方式による補備測量は、次のとおりとする。

(1) 現地において確認及び補備すべき事項は、次のとおりとする。

ア 編集作業において生じた疑問事項及び表現しなければならない事項。
イ 編集困難な事項。
ウ 現地調査以降に生じた変化に関する事項。
エ 境界及び注記。
オ 各種表現対象物の表現の誤り及び脱落。

(2) 現地において実施する補備測量は、基準点、TS点又は編集済データに表現されている確実、かつ、明確な点に基づいて行う。
(3) 補備測量等の結果は、図形編集装置等の図形編集機能を用いて編集及び修正する。

第九九条 運用基準
1 平板を用いる方法による現況測量における編集は、次のとおりとする。

(1) 計画機関の指示により平板素図をもって平板原図とすることができる。
(2) 平板原図には、図名、縮尺、方位、凡例、測量年月、計画機関名、作業機関名その他必要な事項を表示するものとする。

2 TSを用いる方法による現況測量における編集は、次のとおりとする。

(1) 地形、地物等の編集は、取得した数値データを図形編集装置に入力し、図形編集機能を用いて行うものとする。
(2) 編集した図形の点検は、図形編集装置の画面上又は自動製図機により出力図を用いて行うものとする。
(3) 平板を用いる方法による現況測量において地形、地物を測定描画した場合は、ディジタイザ等を使用して数値化し図形編集装置へ入力するものとする。

第一〇一条 運用基準
1 平板を用いる方法により平板原図を基にする場合の総合現況図原図の作成は、次によるものとする。

(1) 総合現況図原図の図紙は、ポリエステルフィルム厚さ〇・一mm(四〇〇番)又はこれと同等以上のものとし、その大きさは計画機関の指示によるものとする。
(2) 透写誤差は、〇・二mm以内とする。
(3) 総合現況図原図には、図名、縮尺、方位、凡例、測量年月、計画機関名、作業機関名その他必要な事項を表示するものとする。
(4) 総合現況図原図は、着墨仕上げとする。

2 TSを用いる方法による総合現況図原図の作成は、次によるものとする。

総合現況図原図の図紙、図面に表示する事項等は、第九九条運用基準1(2)及び前項に準ずる。

第一〇三条 運用基準
1 集成縮図の縮尺は、原則として一、〇〇〇分の一とする。
2 施行地区の事情により計画機関が必要とする場合には、縮尺二、五〇〇分の一の集成縮図を作成するものとする。
3 集成縮図の作成は、総合現況図原図を写真法により縮小し、ポリエステルフィルム厚さ〇・一mm(四〇〇番以上)に直接焼き付けて行うものとする。図面の仕上りについては鮮明になるよう留意しなければならない。
4 焼き付けに際しては、接合線の手入れ及び整飾を行うものとする。
第一〇四条 運用基準
1 成果等の標準様式、付録一による。
2 計画機関の指示により成果等を電子記憶媒体にファイルする場合は、その記録様式の説明書及び記録様式を示す出力用紙の一部を添付する。
第一〇九条 運用基準
1 調査及び照合は、施行地区内及び施行地区外ともに、地区界から二筆について行うことを標準とするものとする。
2 公共施設等とは、道路、公園、広場、河川、運河、船だまり、水路、堤防、護岸、公共物揚場、緑地のほか、鉄道、軌道等を含む。
第一一一条 運用基準

計画機関は、各権利者に対して、立会いを求める日を定め、事前に通知するものとする。

第一一二条 運用基準

地区界点には、冠字及び一連番号を付すものとする。

第一一四条 運用基準
1 点の記は、地区界点のすべてについて作成する。
2 点の記には、地区界点番号、標識の種類、地区界点の所在地、地区界点、その付近の詳細スケッチその他後続作業に参考となる事項を記載する。
第一一八条 運用基準
1 多角測量方式を用いて観測する場合には、四級基準点測量に関する規定を準用して行うものとする。
2 放射法を用いて観測する場合には、地区界点に近接した基準点等を観測に使用するものとし、その方法、単位及び較差の許容範囲は、次表のとおりとする。
区分
方法
単位
較差の許容範囲
水平角測定
1対回
20秒位
鉛直角測定
1対回
60秒位
距離測定
2回測定
mm位
5mm以内
3 隣接する地区界点間の距離は、すべて実測するものとする。
第一二四条 運用基準

地区界点間の距離の計算値と測定値との較差の許容範囲は、次表のとおりとする。

区分
許容範囲
概要
30m以上
s/3,000以内
sは点間距離の計算値
30m未満
10mm以内
 
第一二六条 運用基準
1 地区界測量図の図紙は、計画機関の指示によるものとする。
2 地区界測量図には、地区界点番号、図名、縮尺、方位、凡例、測量年月、計画機関名、作業機関名その他必要な事項を表示するものとする。
3 地区界測量図は、原則として着墨仕上げとする。
第一二八条 運用基準

集成縮図の作成は、第一〇三条運用基準に準ずる。この場合において、「総合現況図」とあるのは「地区界測量図」と読み替えるものとする。

第一二九条 運用基準
1 成果等の標準様式は、付録1による。
2 計画機関の指示により成果等を電子記録媒体にファイルする場合は、その記録様式の説明書及び記録様式を示す出力用紙の一部を添付する。
第一三四条 運用基準

調査及び照合については、第一〇九条運用基準1及び2を準用する。

第一三六条 運用基準

計画機関は、各関係権利者に対して、立会いを求める日を定め、事前に通知するものとする。

第一四〇条 運用基準
1 多角測量方式を用いて観測する場合には、四級基準点測量に関する規定を準用して行うものとする。
2 放射法を用いて観測する場合には、筆境界点に近接した基準点等又は地区界点を観測に使用するものとし、その方法、単位及び較差の許容範囲は、次表のとおりとする。
区分
方法
単位
較差の許容範囲
水平角測定
0.5対回
鉛直角測定
0.5対回
距離測定
2回測定
mm位
5mm以内
3 TSを用いて観測する場合の測定距離は、使用する基準点相互間の距離以内とする。
4 平板測量を用いる場合は、平板素図を作成するものとし、次のとおりとする。

(1) 平素板図の縮尺は、五〇〇分の一を標準とする。ただし、計画機関の指示により二五〇分の一とすることができるものとする。
(2) 観測は、基準点等又は地区界点を基にして放射法により行うものとする。
(3) 基準点等又は地区界点に平板を整置して、筆境界点の観測を行うことが困難な場合には、第九一条に規定する平板点を設置して行うことができるものとする。
(4) 測定誤差は、図上〇・三mm以内とする。

第一四五条 運用基準
1 筆境界点間の距離の較差の許容範囲は、次表のとおりとする。
区分
許容範囲
 
摘要
平地
s/2,000以内
20m未満
10mm以内
sは点間距離の計算値
山地
s/1,000以内
20m未満
20mm以内
 
2 平板測量による場合には、図上位置の点検を行うものとし、その場合の図上位置の較差の許容範囲は、〇・三mm以内とする。
第一四七条 運用基準
1 一筆地実測図の図紙は、ポリエステルフィルム厚さ〇・一mm(四〇〇番)又はこれと同等以上のものとし、その大きさは、内図郭六〇cm×八〇cmを標準とする。ただし、平板素図をそのまま用いる場合の内図郭の大きさは、三〇cm×四〇cmとする。
2 一筆地実測図には、地番、面積、土地の所有者名又は借地権者名、図名、縮尺、方位、凡例、測量年月、計画機関名、作業機関名その他必要な事項を表示するものとする。
3 一筆地実測図は、原則として着墨仕上げとする。
第一四九条 運用基準

集成縮図等の作成は、第一〇三条運用基準に準ずる。この場合において「総合現況図」とあるのは「一筆地実測図」と読み替えるものとする。

第一五〇条 運用基準
1 成果等の標準様式は、付録1による。
2 計画機関の指示により成果等を電子記録媒体にファイルする場合は、その記録様式の説明書及び記録様式を示す出力用紙の一部を添付する。
第一五六条 運用基準

街区確定測量原図及び画地確定測量原図の図式は、付録4による。

第一六六条 運用基準

準拠点等の観測については、第一一八条運用基準1及び2に準ずる。この場合において、「地区界点」とあるのは「準拠点等」と読み替えるものとする。

第一七〇条 運用基準

準拠点等の距離の較差の許容範囲については、第一二四条運用基準に準ずる。

第一八二条 運用基準
1 設置する場合の距離及び方向角の単位は、次表のとおりとする。
方向角
距離
10秒位
mm位
2 設置する距離の最長限度は三〇mとする。ただし、TSの使用による距離の最長限度は、五〇mとする。
3 設置すべき位置に建築物その他の工作物がある場合には、見出標を設置することができる。この場合における測定の単位は一項に準ずる。
第一八三条 運用基準
1 中心点間及び街区点間の距離の較差の許容範囲は、次表のとおりとする。
区分
許容範囲
 
摘要
中心点
30m以上
s/3,000以内
30m未満
10mm以内
sは点間距離の計算値
街区点
 
 
 
2 計画機関は、粗造成の段階における中心点又は既成市街地内の家屋密集地の街区点については、許容範囲を緩和することができる。
3 中心点間及び街区点間の距離が、直接測定が困難な場合には、間接測定により点検するものとする。
第一八五条 運用基準
1 街区確定測量原図の図紙は、ポリエステルフィルム厚さ〇・一mm(四〇〇番)又はこれと同等以上のものとし、その大きさは、内図郭六〇cm×八〇cmを標準とする。
2 街区確定測量原図は、道路幅員、中心点間の距離と方向角、街区点間の距離等を図示するものとする。
3 街区確定測量原図には、図名、縮尺、方位、測量年月、計画機関名、作業機関名その他必要な事項を表示するものとする。
4 街区確定測量原図は、原則として着墨仕上げとする。
第一八七条 運用基準

集成縮図の作成については、第一〇三条運用基準に準ずる。この場合において、「総合現況図原図」とあるのは「街区確定測量原図」と読み替えるものとする。

第一八八条 運用基準
1 成果等の標準様式は、付録1による。
2 計画機関の指示により成果等を電子記録媒体にファイルする場合は、その記録様式の説明書及び記録様式を示す出力用紙の一部を添付する。
第一九五条 運用基準

準拠点の観測については、第一一八条運用基準1及び2に準ずる。この場合において、「地区界点」とあるのは「準拠点」と読み替えるものとする。

第一九九条 運用基準

準拠点の距離の較差の許容範囲については、第一二四条運用基準に準ずる。

第二一一条 運用基準

距離及び方向角の単位、測定距離の最長限度並びに見出標については、第一八二条運用基準3に準ずる。

第二一二条 運用基準
1 画地点間等の距離の較差の許容範囲は、次表のとおりとする。
区分
許容範囲
 
摘要
画地点
20m以上
s/2,000以内
20m未満
10mm以内
sは点間距離の計算値
2 計画機関は、既成市街地内の家屋密集地の画地点については、許容範囲を緩和することができる。
3 画地点間又は画地点と街区点との距離の測定が困難な場合には、間接測定により距離を点検するものとする。
第二一四条 運用基準
1 画地確定測量原図の図紙は、ポリエステルフィルム厚さ〇・一mm(四〇〇番)又はこれと同等以上のものとし、その大きさは、内図郭六〇cm×八〇cmを標準とする。
2 画地確定測量原図は、道路幅員、街区点間の距離、画地の符号、画地の辺長等を図示するものとする。
3 画地確定測量原図には、図名、縮尺、方位、測量年月、計画機関名、作業機関名その他必要な事項を表示するものとする。
4 画地確定測量原図は、原則として着墨仕上げとする。
第二一六条 運用基準

集成縮図の作成については、第一〇三条運用基準に準ずる。この場合において、「総合現況図原図」とあるのは「画地確定測量原図」と読み替えるものとする。

第二一七条 運用基準
1 成果等の標準様式は、付録1による。
2 計画機関の指示により成果等を電子記録媒体にファイルする場合は、その記録様式の説明書及び記録様式を示す出力用紙の一部を添付する。
第二三四条 運用基準

距離及び方向角の単位並びに測定距離の最長限度については、第一八二条運用基準一及び二に準ずる。

第二三五条 運用基準

中心測点間の距離の較差の許容範囲は、次表のとおりとする。

区分
許容範囲
中心測点間の距離
10mm以内
第二三七条 運用基準

距離及び方向角の単位については、第一八二条運用基準1に準ずる。

第二四一条 運用基準

幅杭間等の距離の較差の許容範囲は、次表のとおりとする。

区分
距離
直接測定法
10mm以内
放射法
 
第二四三条 運用基準

距離及び標高の測定単位は、mm位とする。

第二四五条 運用基準

縦断測量の点検における較差の許容範囲は、次表のとおりとする。

区分
許容範囲
距離
20mm以内
標高
26mm以内
第二四七条 運用基準

距離及び標高の測定単位は、mm位とする。

第二四九条 運用基準

横断測量の点検における較差の許容範囲は、次表のとおりとする。

距離
50mm以内
標高
50mm以内
第二五一条 運用基準
1 縦断面図及び横断面図の図紙は、ポリエステルフィルム厚さ〇・一mm(三〇〇番)又はセクションペーパーを用いるものとする。
2 縦断面図は、用紙の左側を始点として描画し、曲線方向、測点、単距離、追加距離及び地盤高を記入するとともに、設計に必要な計画高、切取高、盛土高、勾配等を表示する欄を設けるものとする。
3 横断面図は、用紙の左下から上に向って描画するものとし、各測点に測点番号を付して、別に定めた基準の高さ(D・L)に基づく測点の地盤高を表示するものとする。
4 縦断面図及び横断面図には、それぞれタイトル欄を設け、工事名、図面名、縮尺、図面番号、作成年月、計画機関名及び作業機関名を表示するものとする。
5 計画機関の指示により縦断面図に平面図を付加する場合には、総合現況図から必要な部分を透写して中心測点等を表示し、関係位置が明確になるように作成するものとする。
6 縦断面図及び横断面図の着墨については、計画機関の指示によるものとする。
第二五二条 運用基準

計画機関の指示により、縦断面図及び横断面図を着墨仕上げとした場合には、着墨の良否についても点検を行うものとする。

第二五三条 運用基準
1 成果等の標準様式は、付録1による。
2 計画機関の指示により成果等を電子記録媒体にファイルする場合は、その記録様式の説明書及び記録様式を示す出力用紙の一部を添付する。
第二五八条 運用基準

街区出来形確認測量原図及び画地出来形確認測量原図の図式は、付録4による。

第二七〇条 運用基準

街区点の観測については、第一一八条運用基準1及び2に準ずる。この場合において、「地区界点」とあるのは「街区点」と読み替えるものとする。

第二七四条 運用基準

街区点間の距離の較差の許容範囲等については、第一八三条運用基準に準ずる。

第二七九条 運用基準

作成の方法については、第一八五条運用基準に準ずる。この場合において、「街区確定測量原図」とあるのは「街区出来形確認測量原図」と読み替えるものとする。

第二八一条 運用基準
1 成果等の標準様式は、付録1による。
2 計画機関の指示により成果等を電子記録媒体にファイルする場合は、その記録様式の説明書及び記録様式を示す出力用紙の一部を添付する。
第二九一条 運用基準

画地点の観測については、第一一八条運用基準1及び2に準ずる。この場合において、「地区界点」とあるのは「画地点」と読み替えるものとする。

第二九五条 運用基準

画地点間等の距離の較差の許容範囲等については、第二一二条運用基準1に準ずる。

第三〇〇条 運用基準

作成の方法については、第二一四条運用基準に準ずる。この場合において、「画地確定測量原図」とあるのは「画地出来形確認測量原図」と読み替えるものとする。

第三〇二条 運用基準
1 成果等の標準様式は、付録1による。
2 計画機関の指示により成果等を電子記録媒体にファイルする場合は、その記録様式の説明書及び記録様式を示す出力用紙の一部を添付する。



付録 (略)


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