地方税法(昭和二五年法律第二二六号)第七三条の一四第九項において、都市再開発法(昭和四四年法律第三八号。以下「法」という。)による市街地再開発事業の施行に伴い従前の宅地等に対応して不動産を取得した場合における不動産取得税の課税標準の特例が講じられているところであるが、この度、第一種市街地再開発事業の特則型権利変換手続(法第一一〇条又は第一一一条の規定による権利変換手続)により不動産を取得した場合においても、別添自治省税務局府県税課長通知のとおり減免措置が講じられることとされたので、通知する。特に、法第一一〇条の規定に基づく権利変換手続による不動産の取得については、左記の手続によったものについてのみ、減免措置が講じられることとされているので、取扱いに遺漏なきようお願いする。併せて、貴管下関係機関に対しても、この旨周知徹底方お願いする。

法第一一〇条の規定に基づく権利変換手続による不動産の取得について、不動産取得税の減免措置を受けるためには、左記の手続によるものとする。

(一)　従前の宅地等の価額について

法第七三条第一項第三号の規定により権利変換計画において定めることとされる従前の宅地、借地権又は建築物(以下「従前の宅地等」という。)の価額は、近傍類似の土地又は近傍同種の建築物の取引価格等を考慮して定める相当の価額とするものとし、その旨を権利変換計画において記載するものとする。

施行者は、権利者に対し、法第八六条第一項の規定により権利変換に係る通知を行う場合においては、その通知書に、従前の宅地等の価格の算定は前記の基準によったものである旨を記載するものとする。

(二)　権利の価額の確定額について

施行者は、第一種市街地再開発事業の工事の完了後、速やかに、当該事業に要した費用の額を確定するとともに、その確定した額及び法第七一条第一項又は第五項(同条第六項において読み替えて適用する場合を含む。)の規定による三〇日の期間を経過した日における近傍類似の土地、近傍同種の建築物又は近傍類似の土地若しくは近傍同種の建築物に関する同種の権利の取引価格等を考慮して定める相当の価額を基準として、各権利者に与えられる施設建築敷地又は施設建築物に関する権利の価額を確定するものとし、その旨を権利変換計画において記載するものとする。

施行者は、各権利者に対し、権利の価額の確定額を通知し、その通知書に、当該確定額の算定は前記の基準によったものである旨を記載するものとする。

(三)　申告又は報告について

各権利者は、各権利者に与えられた施設建築敷地又は施設建築物に関する権利について、不動産取得税の賦課徴収に関する申告又は報告を行う際には、(一)及び(二)の通知書の写しを提出するものとする。

(四)　再開発担当部局の証明書について

地方公共団体施行以外の市街地再開発事業にあっては、権利変換計画の認可を担当する部局は、施行者からの申請(別記様式例参照)に基づき、従前の宅地等の価額の算定は(一)の基準によったものであり、及び権利の価額の確定額の算定は(二)の基準によったものである旨を証明する文書を発行するものとし、施行者は、当該証明書を課税権者である都道府県知事に提出するものとする。