各地方建設局長あて
別添 舗装台帳作成要領
(昭和三五年七月建設省)
I 目的
道路の交通に支障のないように、長期にわたって維持するためには、道路の現況と経歴を詳細に把握する必要がある。舗装台帳は、この目的に即して道路の現況、経歴、および維持、修繕、改築、工事等を記録し、道路の維持の効果的、経済的な運営を計るものである。
II 管理
舗装台帳は、上記目的にそって作製されるものであるから、維持を担当する各工事事務所および出張所においては正確な記入、完全な保管、効果的な利用をはからなくてはならない。
本台帳は、指定区間の全線について作製し、保管は、工事事務所長の責任とする。
III 様式
様式は次の三種類とし、別紙の通りとする。
様式―A 道路の現況調査を主体とするもの。
様式―B 路面の維持、修繕の記録を主たる目的とするもの。
様式―C 同上
なお、用紙は厚紙で裏打し、長期保存に耐えるようにする。
IV 記入要領
1 一様式 A
(1) 地名
平面図の起終点の市町村および字を記入する。
(2) 延長
平面図の道路延長を記入する。
(3) 幅員
車道幅員および車道舗装幅員を記入する。
(4) 舗装面積
舗装の工種毎に面積(単位m2)を記入する。
(5) 路線名
国道名(国道番号)を数字で記入する。
(6) 府県名
都道府県及び五大都市名を記入する。
(7) 図面番号
図面番号は、粁標番号を基礎として整備し、例に示すように前の数字には粁標番号を、後の数字には粁標内の頁数を記入する。平面図に二つの粁標番号があるものは、後の番号を記入する。
(8) 平面図
(I) 縮尺 五〇〇分一
(II) 中心線にそって地点標(粁標および一〇〇米標)および二〇m毎に位置を記入する。分子に粁標の数、分母には粁標よりの延長を記入する。
(III) 図の左側を路線の起点側とする。
(IV) 舗装の形状、目的および附帯構造物(側溝、擁壁、暗渠、橋梁等)を主体とし、あわせて周囲の状況、地勢等を記入する。切土、盛土の区別を法等により明確にされる。
(V) 直角曲り、急速度に曲るものについては、附近の状況が分るように適当に分割し離して記入する。
(9) 曲線
曲線長CL、曲線半形R、直線長L及び片勾配S(単位%)を記入する。
(10) 縦断
(11) 柱状図
柱状図は、当該区間の過去の資料および調査、改築、修繕等が行なわれた場合の資料に基づいて記入する。(記入例参照)
記入事項は次の事項につき記入するが、不明な事項について漸次調査の上記入し、又次の事項以外でも必要な事項を適宜記入する。
(I) 位置および範囲
調査の場合は位置を平面図に明記する。改築または修繕工事で、道路の構造が明確にわかるものについては、その範囲を示す。局部的に打換えたものについては斜線を引いて範囲を明確にさせる。
(II) 年月日
調査および施工の年月日( )内に記入する。
(III) コンクリート舗装
イ 版
○ 版厚(単位cm)
○ 強度(単位 kg cm 圧縮強度:C 曲げ強度:Ob)
ロ 路盤
○ 厚(単位cm)
○ M:最大骨材寸法(単位mm)
○ g:砂利、砂率(単位%)
(注) 砂利、砂率(Gravel‐Sand Ratia)は全骨材量に対するNO8筋(二・三八mm)に残留するものの百分率である。
ハ 路床
○ 土の分類は改訂PR法による。
○ PL:塑性限界 (単位%)
○ LL:液性限界 (単位%)
○ W:自然含水量 (単位%)
○ CBR:路床支持力比(単位%)
(IV) 瀝青系舗装
イ 表層
○ 厚
○ A:アスファルトの量(単位%)
○ M:最大骨材寸法 (単位cm)
○ g:砂利、砂率 (単位%)
○ アスファルトの品質 (針入度等)
ロ 基層
セメント、コンクリート系であれば、セメント、コンクリート舗装の版、瀝青系であれば表層の表示法によること。
ハ 路盤
コンクリート舗装の路盤の表示法による。
ニ 路床
コンクリート舗装の路床の表示法による。
(V) その他
修繕等により在来舗装を打換えるときは、平板載荷試験により在来および、新規の路盤、路床の支持力を測定して記入する。
(12) 改良、舗装の経歴
当該区間についての改良、舗装、および修繕の施工年度、事業主体、施工者、事業費について記入し摘要欄にはその範囲を記入する。
(13) 横断面
代表的横断面を記入し、幅員構成および寸法を明記する。
(14) 舗装の構造図および配合
(I) コンクリート舗装
○ 目地構造図、配筋図、配合、強度等について判っているものがあれば記入する。
(II) 瀝青系舗装
○ 工法、施工方式、配合等について判っているものがあれば記入する。
V 様式……B
(1)〜(8)様式―Aと同様
(9) 平面図
様式―Aの平面図と同様であるが、路面の形状、目地、および破損の状況等について記入する。
また、修繕工事を打換え、被覆したものを別に記入出来るよう充分余裕を取っておくこと。
(10) 記事
維持および修繕工事のすべてについて年月日、施行区間、工種、記号の各欄および摘要欄に工法の概要を記入する。
(I) 維持工事
維持工事の工種番号および平面図に記入の要否は次の通りである。
(II) 修繕工事
摘要欄には次の事項を記入する。
イ コンクリート舗装
版厚、強度、示方配分、目地構造、配筋その他工事上、工法上特記すべき事項
ロ 瀝青系舗装
工法、施工方式、配合、安定後その他工事上、工法上特記すべき事項
ハ 路盤
厚、最大骨材寸法、砂利砂率、支持力係数その他工事上、工法上特記すべき事項
VI 様式
様式―Bの平面図がない記録欄のみのもので、記入事項は様式―Bと同一であること。
VII その他
道路台帳の記入事項と重複する部分については、内容が矛盾せぬよう注意すること。
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<別添資料> |
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