本基準における用語の定義は左記各号に定めるとおりとする。
(一) 山岳トンネル工法…地山を掘削したのち、吹付けコンクリート・ロックボルト・鋼アーチ支保工・覆工等により地山を支持してトンネルを建設する工法をいう。
(二) トンネルの付属施設…道路構造令第三四条に示されるトンネルに付属する換気施設、照明施設、非常用施設をいう。
(三) 地山条件…トンネルおよびその周辺地山の地形・地質および湧水に関する条件をいう。
(四) 地山分類…掘削の難易や土圧等の地山挙動を評価できるように、地山を種々の物性により類型化して区分したものをいう。
(五) 支保構造…トンネルを安定に保つために設ける構造物をいい、構成する部材としては支保工・覆工等がある。
(六) 支保工…支保構造部材のうち、一般に掘削時に地山を支持する吹付けコンクリート・ロックボルト・鋼アーチ支保工等をいう。
(七) 覆工…支保構造部材のうち、支保工により地山を支持したのちに、別作業として施工するコンクリート等による内巻き部材をいう。
(八) 掘削方式…掘削の手段によって分類したもので、掘削方式には爆破掘削・機械掘削・人力掘削がある。
(九) 掘削工法…掘削断面の分割方法によって決まる施工方法であり、全断面工法・上部半断面工法・導坑先進工法等がある。
(一〇) 補助工法…トンネルの切羽および天端等の安定のために、通常の設備・人員編成を大幅に変更することなく掘削のサイクルの中で施工する補助的な工法のことをいう。
(一一) 特殊工法…掘削が困難な地山の施工や構造物との近接施工のために、施工設備・人員編成等を新たに準備して行う特殊な工法のことをいう。
(一二) 設計交通容量…道路の計画水準に応じて、当該道路の可能交通容量より求められ、道路を設計する場合に用いる交通量をいう。
(一三) 設計時間交通量…道路の設計の基本となる交通量で、当該道路の計画目標年次における時間当りの交通量をいう。
(一四) 煤煙…換気の対象物質の一つであり、自動車が排出するディーゼル黒煙等からなる浮遊粉塵をいう。
(一五) 設計濃度…換気施設の設計に用いる煤煙あるいは一酸化炭素の目標濃度をいう。
(一六) 所要換気量…換気の対象物質の濃度を設計濃度まで希釈するために必要な新鮮空気量をいう。
(一七) 換気方式…トンネルの換気を行う手段によって分類したもので、縦流式換気、横流式換気等がある。
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