建設省道発第一九五号

昭和三六年五月二〇日

各地方建設局長・北海道開発局長・各都道府県知事・五大市長・日本道路公団総裁・首都高速道路公団理事長あて

道路局長通達

街燈の整備について

標記については、昭和三五年一〇月二〇日道発第四九四号道路局長通達「街燈の整備について」において指示したところであるが、暗い街路等において犯罪が頻発している現況にかんがみ、夜間犯罪の防止を主たる目的として、昭和三六年三月三一日別添のとおり「防犯灯等整備対策要綱」の閣議決定を見たので、街燈が路面を照明することにより、通行者の便をはかり、あわせて夜間における犯罪の防止をはかるものであることにかんがみ、貴職におかれても左記事項に留意の上関係行政機関と緊密な連絡をとり、本要綱の成果の実現に一層努力されたい。

なお、貴管下道路管理者に対しても周知方お取り計らい願いたい。

記

1　道路の新設、改築にあたっては、街燈の設置に一層努力すること。

2　既存の道路についても、予算の範囲内で極力街燈を設置するよう努力すること。

3　街燈の占用申請又は街燈設置の請願申請がなされた場合は、極力協力すること。

別添

防犯灯等整備対策要綱

(昭和三六年三月三一日)

(閣議決定)

街灯等の整備が未だ不充分であり、暗い街路等において犯罪が頻発している現況にかんがみ、夜間における犯罪の発生を防止し、公衆の安全をはかることを主たる目的とする街灯又は防犯灯(以下「防犯灯等」という。)の整備を促進するため、左記の措置を講ずるものとする。

記

1　国が管理者である国道及び公園等の新設又は改築にあたっては防犯灯等の整備に一段の努力をすること。

2　地方公共団体等に対し次の措置をとるよう強力に勧奨すること。

(1)　地方公共団体が管理者である道路及び公園等の新設又は改築にあたっては防犯灯等の整備に一段の努力をすること。

(2)　市町村及び特別区は、犯罪を誘発する不良有害環境排除の見地から緊急に整備を必要とする防犯灯等(以下「緊急に整備を要する防犯灯等」という。)の整備について努めて次の各号に掲げる措置をとること。

(ア)　緊急に整備を要する防犯灯等を自ら設置するよう努めること。ただし、その設置の費用については受益者の負担とすることができるものとする。

(イ)　防犯灯等を設置する者に対し、その設置の費用の一部を補助すること。なお、一般民間人の負担においてその維持管理にあたっている防犯灯等については、努めてその維持管理に要する費用を負担するよう措置すること。

(3)　日本道路公団等が管理者である道路等の新設、改築及び維持管理にあたっては、防犯灯等の整備に一段の努力をすること。

(4)　電力会社は、防犯灯等の整備のためその設置及び維持管理につき協力又は便宜の供与を求められた場合は、これに協力し又は便宜を供すること。なお、日本電信電話公社等は、防犯等の整備につきその設置及び維持管理する施設に防犯灯等を設置することを容認する等の便宜を供すること。

3　新生活運動等民間において行なわれる運動と協力して、犯罪を誘発する不良有害環境を改善するため防犯灯等の整備を促進する国民運動を強力に展開すること。

4　防犯灯等の整備の完全を期するため必要な法制上及び予算上の措置について、更に検討すること。