

住防発第一〇号
平成七年三月二九日
通知
既存建築物の耐震性の向上の促進及び被災建築物の応急危険度判定体制の整備について
既存建築物の防災対策については、従来から御尽力願っているところであるが、去る一月一七日に発生した阪神・淡路大震災において多くの建築物が損傷し、貴重な人命が失われたことはまことに遺憾である。
今般の大震災後、余震等による災害の拡大を未然に防止するため、応急的に、損傷した建築物の危険度を判断し、居住者の方々に注意喚起する応急危険度判定が地元公共団体により実施され、建設省としても積極的に支援に努めたところである。
また、今回の大震災による建築物の被害状況については、立地、建築時期、規模、構造等により多種多様であり、現在、その原因について徹底的に究明しているところであるが、昭和五六年施行の現行の耐震基準以前に建てられた建築物について、耐震性能の向上に向けた改修が進められることが、今後、大地震が発生した場合の建築物及びこれに起因する被害を減少させていくために肝要である。
このため、当面、左記に留意の上、既存建築物の耐震性の向上の促進及び被災建築物の応急危険度判定体制の整備を推進することとされたい。また、貴管下特定行政庁に対しても、この旨を周知徹底し、よろしく御指導願いたい。
1 既存建築物の耐震性向上に向けた改修の促進
今回の阪神・淡路大震災において比較的古い建築物が大きな被害を受けていることから、全国的に、現行の建築基準法に規定される耐震性能を有さない既存建築物の耐震診断及び耐震改修を、強力に促進することが重要である。
このため、当面、全国の特定行政庁において耐震診断等に関する講習会の開催等既存建築物の耐震性向上に関する知識の普及、啓発に努めるとともに、既存建築物の改修に関する相談窓口の開設、耐震改修促進計画の作成、耐震診断を行うべき既存建築物の計画的な選定のための指導台帳の整備、巡回指導の実施等について検討し、所要の予算措置、実施体制の整備等を図られたい。
2 被災建築物の応急危険度判定体制の整備
大規模な地震により被災した建築物の余震等による倒壊、部材の落下等から生じる二次災害を防止し、住民の安全を確保するため、被災建築物の応急危険度判定の迅速かつ的確な実施が極めて重要である。今回の阪神・淡路大震災においては、全国の地方公共団体の支援により、被災建築物の応急危険度判定が約三週間かけて実施された。
今後、大規模な災害が発生した場合、被災建築物の応急危険度判定をより迅速かつ的確に実施する体制の整備が急務となっていること、被災自治体に対する全国規模の円滑な支援が必要なこと等を踏まえ、被災建築物の応急危険度判定に係る実施体制及び支援体制の整備を図られたい。
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