一般乗合旅客自動車運送事業の管理の受委託については、平成一〇年一二月一七日付け自旅第一九六号、自整第二〇一号及び自環第二六二号をもって通達をしたところであるが、今般、受託者の内容等についてその基準を見直したので、今後は、道路運送法(昭和二六年法律第一八三号)第三五条第一項の規定に基づき、一般乗合旅客自動車運送事業に係る事業の管理の受委託の許可申請がなされた場合には、高速バス路線に係るものを除き、同条第二項の規定によるほか、左記の基準により処理することとしたので、事務処理上遺漏のないよう取り計らわれたい。
1 用語の定義
この通達で、「一般バス路線」とは、路線を定めて定期に運行する自動車により乗合旅客を運送する一般旅客自動車運送事業に係る路線で、高速バス路線(都市間を結び停車する停留所を限定して運行する急行系統で、概ね五〇キロメートル以上の路線)以外の路線をいい、定期観光バス路線を含むものとする。
2 委託の内容
(1) 事業の管理を委託する路線の範囲は、次の各号を満たすこと。
(イ) 地方バス路線その他その事業を継続して運営するため、平均乗車密度等を勘案して当該事業の管理の受委託を採らざるを得ないと認められる路線であること。
(ロ) 当面、委託に係る範囲は、委託者の一般バス路線の長さ又は使用車両数に対する比率で一/二以内であること。
(2) 委託する業務には、運転業務、運行管理業務及び整備管理業務が含まれており、これらが一体的に委託されるものであること。
(3) 委託する業務のうち、運行管理業務及び整備管理業務については、運行管理者及び整備管理者の選任並びに運行管理規程等の制定をも含めて委託するものであること。
なお、これに伴い必要となる関係官庁への届出等は、委託者が行うこと。
(4) 受託者が委託に係る一般乗合旅客自動車運送事業(以下「委託事業」という。)のために使用する事業用自動車その他の諸施設は、委託者が自ら行う事業の用に供する施設と明確に区分されていること。
3 受託者の要件
(1) 受託者は、以下のいずれかに該当すること。
(イ) 道路運送法第四条の免許を受けた一般乗合旅客自動車運送事業者。
(ロ) 道路運送法第四二条の二の乗合許可を受けた事業者(委託者が発行済株式の過半数を所有し、かつ、乗車定員一一名以上の事業用自動車を運行している者。ただし、委託者が公営事業者の場合においては、所有株式数の制限を設けないものとする。)。
(2) 受託者が既に一般旅客自動車運送事業を行っている場合にあっては、過去一年間当該事業に関し法令等の違反による行政処分を受けていないものであること。
4 委託事業に係る経営上の責任
委託に係る一般乗合旅客自動車運送事業(以下「委託事業」という。)の経営は、すべて委託者の名義で行い、第三者に対する経営上の責任は、委託者が負担するものであること。ただし、委託者が受託者の責任によって生じた損害について受託者に求償することを妨げるものではない。
5 委託料
委託料については、委託事業に係る運送費等の諸経費が償われるものであること。
また、委託料は、その算出の方法と基準が明確にされていること。
6 許可の実施にあたって留意する事項
(1) 委託者及び受託者において、受委託に係る雇用等の労働条件に関し労使間で合意がなされていること。
(2) 受委託の許可申請に際しては、委託者及び受託者双方の労使間による受委託に関する協定書、確認書等の提出を求めること。
(3) 受委託の内容が、職業安定法(昭和二二年法律第一四一号)及び労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就労条件の整備等に関する法律(昭和六〇年法律第八八号)に適合したものであること。
7 管理の受委託の期間
管理の受委託の期間は原則として五年間とし、その更新にあたっても同様とすること。
なお、更新の申請は、当該期間の終了する二ケ月前までにこれを行うよう指導すること。
8 輸送の安全等
(1) 委託事業が適確に運営されるとともに、輸送の安全が図られるよう委託者及び受託者を指導、監督すること。
(2) 委託者と受託者の間には、委託事業に係る事業用自動車が自動車事故報告規則(昭和二六年運輸省令第一〇四号)第二条に定める事故を引き起こした場合その他緊急事態における緊急連絡体制及び協力体制が確立されていること。
(3) 管理の受委託の許可に係る審査を行う際には、地方運輸局自動車部(関東運輸局にあっては自動車第一部)及び整備部において、沖縄総合事務局にあっては運輸部陸運第一課及び陸運第二課において緊密に連絡を取り合い審査をおこなうこと。