国自旅第一一六号
平成一三年一二月五日

各地方運輸局長・沖縄総合事務局長あて

国土交通省自動車交通局長通達


一般乗合旅客自動車運送事業の運賃及び料金の上限の認可に関する処理方針


道路運送法及びタクシー業務適正化臨時措置法の一部を改正する法律(以下「改正法」という。)の施行に伴い、運賃及び料金の認可制が上限認可制へと変更されたことを受け、一般乗合旅客自動車運送事業の運賃及び料金の上限の認可に関する処理方針について、左記のとおり定めたので、事務処理上、遺漏のないよう取り計らわれたい。
また、本件については、社団法人日本バス協会会長あて別添〔略〕のとおり通知したので申し添える。

第1 用語の定義

1 この処理方針中、次に掲げる以外の運賃及び料金関係の用語の定義については、「一般乗合旅客自動車運送事業の運賃及び料金に関する制度の全部改正について」(平成一三年一二月五日付け国自旅第一一八号)(以下「制度通達」という。)に定めるところによる。

(1) 「上限運賃」‥道路運送法(以下「法」という。)第九条第一項の規定による認可を受けた運賃及び料金の上限をいう。
(2) 「上限認可」‥法第九条第一項の規定による上限運賃の認可をいう。
(3) 「実施運賃」‥法第九条第三項の規定により、上限運賃の範囲内で届け出た運賃及び料金をいう。

第2 上限認可の対象

上限認可の対象は次のとおりとする。
1 運賃及び料金の種類

上限認可の対象となる運賃及び料金の種類は以下のとおりとする。
(1) 片道普通旅客運賃

・基準賃率により片道普通旅客運賃を算出することが適当な運賃の制定形態にあっては、当該基準賃率及び片道普通旅客運賃の算出方法を認可対象に含むものとする。

(2) 通勤定期旅客運賃及び通学定期旅客運賃

・一ケ月定期旅客運賃の上限を認可対象とし、これを基礎として設定通用期間に応じて算定される額を、当該定期旅客運賃の上限認可額とみなす。

ただし、一ケ月定期旅客運賃以外の設定通用期間に係る定期旅客運賃の上限の認可を受ける場合は、この限りではない。

(3) 普通回数旅客運賃

・券片式、カード式等の乗車券の形態を問わず、割引率の最も低いもの(割引を行わないものを含む。)を上限認可の対象とし、これを基礎として券片数等の異なる回数に応じて算定される額を、当該回数旅客運賃の上限認可額とみなす。

ただし、異なる券片数等に応じた異なる割引率による回数旅客運賃の上限の認可を受ける場合は、この限りではない。

(4) 届出の対象となる料金以外の料金

なお、バスの業種区分ごとに設定を義務付ける上限運賃の種類は以下のとおりとし、これ以外の上限運賃の設定は事業者の任意とする。
イ 全てのバス業種区分:片道普通旅客運賃の設定
ロ 一般バス:通勤定期旅客運賃及び通学定期旅客運賃の設定(一ケ月定期旅客運賃に限る。)又は普通回数旅客運賃の設定(割引率の最も低いもの(割引を行わないものを含む。)に限る。)

ただし、制度通達第1・2・(6)に定める特別初乗運賃に係るものを除く。

2 運賃及び料金の額

上限認可の対象となる運賃及び料金の額は、運賃及び料金ごとに原則として、制度通達第五に定める計算方法により算定され運賃表(いわゆる三角表等)に明記される確定額とする。

3 運賃及び料金の適用方法

上限認可の対象となる運賃及び料金の適用方法は、制度通達第六に定めるところにより、運賃及び料金の種類ごとにその適用範囲を具体的に定めたものとする。

4 運賃及び料金の制定形態及び設定地域

上限認可の対象となる運賃及び料金の制定形態及び設定地域は、第3に定めるところによる。

第3 上限運賃の制定形態及び設定地域

1 運賃の制定形態は、原則として、一般バス及び限定バスについては対キロ区間制、特殊区間制、均一制又は地帯制のいずれかとし、高速バスについては対キロ制、定期観光バスについては対キロ制及び時間制の併用制とする。

また、料金の制定形態は事業者の任意とする。

2 参入事業者の制定形態

既存事業者が運行する路線(多数の運行系統により有機的な運送網を形成して運行を行っている場合にあっては、当該運行を行っている地域)に競合参入する事業者であって、当該地域の路線について運賃の上限の賃率の認可を受けていない事業者(以下「参入事業者」という。)については、既存事業者と同一の運賃の制定形態による参入を原則とするが、以下の要件を全て満たす場合に限り、既存事業者と異なる運賃の制定形態を認めるものとする。
なお、以下の要件は、既存事業者の運賃の制定形態の変更についても準用する。
(1) 運賃の制定形態が異なることによる利用者の混乱回避のために停留所、車両の外部等における運賃額の表示等必要な措置が講じられていること。
(2) 運賃の制定形態が異なることにより、乗車・降車位置の相違等が発生する場合にあっては、利用者の安全確保及び周辺道路の交通安全の確保の観点から、自ら実施することが必要な措置を講ずるとともに、道路管理者、交通管理者等において実施することが必要な措置について道路管理者、交通管理者等の了解が得られていること。

3 上限運賃の設定地域等の単位

事業者ごとに、一般バスについては別紙1の標準運賃ブロック単位、高速バス、限定バス(旅客の限定に限る。)については路線単位、定期観光バスについては地域単位に設定することを基本とするが、事業者の判断により、原価の差異が明確な場合等における営業所単位等の細分地域単位若しくは路線単位の設定又は全地域を一括した設定を認めるものとする。

第4 上限運賃算定基準

この処理方針に定めるもののほか、別紙2の「一般乗合旅客自動車運送事業の運賃原価・収入の算定基準」に定めるところによる。

第5 上限運賃の水準に関する特例

1 参入事業者の上限運賃の水準

原則として、既存事業者と同一の制定形態による場合は、運賃の適用方法を含め当該上限運賃と同一とし、異なる制定形態による場合は、別表に定める方法により換算した上限運賃とする。
なお、換算に係る上限運賃の算出にあっては、比較対照する路線の範囲、推計方法等について合理的な説明が伴うものであるものとする。
また、前記の換算上限運賃による場合についても、道路運送法施行規則(以下「規則」という。)第八条第三項第四号の規定を適用し、原価計算書等の添付は不要とする。

2 特定路線運賃

自社又は他社の路線と競合する場合に共通乗車等利用者の利便を図る観点から運賃調整が必要な場合、又は運賃設定上の不合理を調整する場合にあっては、自社の基準賃率等により算出される上限運賃額を上回る上限運賃額の設定を制度通達第4・1に定めるところにより特定路線運賃として認めることができるものとする。ただし、当該上限運賃額は、実施運賃額が常にこれと同額となる確定上限額として取り扱う。
なお、制度通達第4・2に定めるところにより、設定地域において運行回数等のウェイト面で主として経営する事業者の路線(均一制、特殊区間制又は地帯制の場合に限る。)と競合(いわゆる面的に競合)するため、当該事業者の運賃額に同調して設定する路線の運賃(1の場合を含む。)については、通常の上限運賃の取り扱いとし、特定路線運賃とはみなさないものとする。

3 初乗運賃

概ね二キロメートルまでの近距離区間に適用する運賃は、運送原価の適正な負担等の観点から、制度通達第4・3に定めるところにより基準賃率により算定される運賃を超えた定額の初乗運賃とすることができるものとする。

4 割増運賃

制度通達第4・4に定めるところにより一般バスで深夜早朝に運行する場合等については、自社の基準賃率により算出される上限運賃額を上回る運賃額を割増運賃として設定することを認めるものとする。
この場合においては、当該割増運賃の額が適用の対象となる輸送に係る上限運賃額とする。

第6 上限運賃の変更

1 上限運賃の変更要否基準等

(1) 第3・3の上限運賃の設定地域等の単位ごとに、原価計算の基礎となる実績年度の適正利潤を含む収支率が一〇〇%以下の場合、又は、その翌年度の適正利潤を含む収支率が一〇〇%以下と推定される場合で、上限運賃の引き上げによらなければ収支改善が見込めない場合についてのみ、上限運賃の引き上げを認めるものとする。
(2) 上限運賃と実施運賃の関係を明確化すること及び事務手続の簡素化のため、上限運賃の引き下げは、原価の低下等により超過利潤が生じている場合に限り随時認めるものとし、これ以外の運賃の引き下げは実施運賃の変更の届出により対応するものとする。
(3) 一般バスについては、近接の事業者間で競合路線が多い場合、改定時期の若干の相違により利用者の混乱や行政事務の煩雑化をまねくおそれがあることから、一定の地域ごとに運賃改定の申請時期が近接する事案は、一括して処理しうることとする。

2 制定形態又は設定地域等の変更

変更を行う場合にあっては、次に掲げる場合を除き、当該変更の対象となっていない既存の上限運賃を含め包括的に運賃の水準を見直すものとする。
(1) 当該変更に係る上限運賃のみを引き下げる場合(制定形態の変更で運賃の水準が変更前と比較して同一か又は引き下げとなる場合を含む。)(1(2)による場合に限る。)
(2) 地域協議会において運賃の水準に関する協議が整った路線に係るものである場合。

第7 その他

1 現行運賃表(いわゆる三角表)の取扱い等

改正法附則第五条の規定により、認可を受けた若しくは届け出たとみなされる運賃等を引き続き適用しようとする場合は、現行運賃表の訂正等は求めないこととする。
この場合において、自社の基準賃率等により算出される額を下回る現行運賃については、第2・2の規定に関わらず、自社の基準賃率等により算出される額を上限運賃額とみなし、この処理方針を適用するものとする。

2 認可申請書

別紙3の様式による申請書により申請するものとする。
なお、規則第八条第四項の規程により、実施運賃を上限運賃と同じものにしようとする場合は、別紙4の様式による申請書により申請するものとする。

3 上限運賃の設定及び変更の手続・内容の透明性の確保等

上限運賃の設定及び変更の手続・内容についての透明性を図るとともに、利用者等への情報提供による事業の一層の効率化を促進するため、運賃変更時はもとより、運賃変更時以外にも必要な情報を提供する等情報の公開を促進する必要がある。このため、別紙5の一般乗合旅客自動車運送事業の情報提供ガイドラインにより情報提供を確実に実施することとする。

4 サービス改善等の指導

上限運賃の設定及び変更の機会をとらえて、サービスの改善、安全運行の確保等について事業者に対し積極的に指導すること。

5 実施時期等

本処理方針は、平成一四年二月一日以降に処分するものから適用する。


(別紙1)
標準運賃ブロック

名称
 
適用区域
備考
1
北海道道北
旭川陸運支局管内
 
2

道東

帯広、釧路及び北見陸運支局管内
 
3

札幌

札幌陸運支局管内
 
4

道南

函館及び室蘭陸運支局管内
 
5
青森
青森県
 
6
岩手・宮城・福島
岩手県、宮城県及び福島県
 
7
秋田
秋田県
 
8
新潟・山形
新潟県及び山形県
 
9
長野
長野県
 
10
群馬・栃木
群馬県及び栃木県
 
11
茨城
茨城県
 
12
千葉
千葉県
 
13
京浜
東京都特別区、三鷹市、武蔵野市、調布市、狛江市及び横浜市、川崎市
 
14
武蔵・相模
東京都三多摩地区、埼玉県及び神奈川県
京浜ブロック及び山梨・静岡ブロックに属する地域を除く
15
山梨・静岡
山梨県・静岡県及び神奈川県西部
 
16
東海
愛知県及び三重県
 
17
岐阜
岐阜県
 
18
北陸
福井県、石川県及び富山県
 
19
滋賀
滋賀県
 
20
京都
京都府
 
21
大阪
大阪府
 
22
兵庫
兵庫県
 
23
奈良・和歌山
奈良県及び和歌山県
 
24
岡山
岡山県
 
25
広島
広島県
 
26
山陰
鳥取県及び島根県
 
27
山口
山口県
 
28
香川・愛媛
香川県及び愛媛県
 
29
徳島・高知
徳島県及び高知県
 
30
福岡・佐賀
福岡県及び佐賀県
 
31
長崎
長崎県
 
32
大分
大分県
 
33
熊本
熊本県
 
34
宮崎・鹿児島
宮崎県及び鹿児島県
 
35
沖縄
沖縄県
 



(別紙2)

一般乗合旅客自動車運送事業の運賃原価・収入の算定基準

第1 総則

一般乗合旅客自動車運送事業の運賃・料金の設定又は変更に係る運賃原価及び収入の算定は、別に定めのある場合を除きこの基準に定めるところによる。なお、この基準に示す要素別原価の算定方法、収入の算定方法等については、運賃等の設定又は変更の別に必要な読み替えを行い適用するものとする。

第2 原価計算の対象地域等の単位及び原価計算期間

1 原価計算の対象地域等の単位

事業者ごとに、「一般乗合旅客自動車運送事業の運賃料金の上限認可に関する処理方針」(平成13年12月5日付け国自旅第116号)第3・3により設定した地域等ごとの収入及び原価を単位とする。
ただし、いわゆる面的に競合する路線について、原価計算を行わず主として経営する事業者の運賃と同一の運賃設定とした路線等に係る収入及び原価は、原価計算を行わない当該事業者の近接する主体的な運賃設定地域等の収入及び原価に合算するものとする。

2 原価計算期間

運賃水準決定のための原価計算期間(平年度)は、申請事業年度の翌年度1年間とする。

第3 関連収益及び費用の配分

他の事業を兼営する場合の関連収益及び費用は、昭和52年5月17日付け自総第338号、自旅第151号、自貨第55号「自動車運送事業に係る収益及び費用並びに固定資産の配分基準について」の旅客自動車運送事業に係る固定資産、収益及び費用の配分基準によって配分するものとする。
なお、乗合旅客自動車運送事業部門内部の配分についても、この基準に準ずるものとする。

第4 標準原価

1 実績年度の標準原価

実績年度の標準原価及び標準原単位は、国土交通省で毎年これを定め公表する。標準原価及び標準原単位は、別表に示すブロック毎に当該ブロックに属する標準原価計算対象事業者の実績値を加重平均して算定する。

第5 運送需要及び輸送力の算定

1 輸送人員

過去の実績による対前年度増減率を基礎に原価計算期間中の輸送力の増減計画等を勘案して算定する。

2 実車走行キロ及び総走行キロ

過去3年間の実績の推移及び合理的な将来の予測に基づく適切な事業計画、経営合理化計画等を基礎に算定する。

3 車両数

車両数は次式により算定する。

実働延日車数=実車走行キロ÷実働日車キロ
実在延日車数=実働延日車数÷実働率
期中平均車両数=実在延日車数÷365日

〔算定基礎〕

実働日車キロ 実績の実働日車キロを基礎に当該ブロックの標準実働日車キロを勘案して算定する。
実働率 実績の実働率を基礎に当該ブロックの標準実働率を勘案して算定する。

第6 原価の算定

1 運賃原価の範囲

運賃原価は一般乗合旅客自動車運送事業の営業費(人件費、燃料油脂費、車両修繕費、車両償却費、その他運送費及び一般管理費)営業外費用及び適正利潤を総括した額とする。

2 要素別原価の算定

一般バスについては、当該ブロックの標準原価、標準原単位を用いて、以下の基準により算定する。ただし、離島又は過疎地域等を運賃設定地域等とする場合であって、経営実態等から当該ブロックの標準原価、標準原単位を用いることが適当ではないと認められる場合は、実際原価を基礎に算定するものとする。また、定期観光バス、高速バス及び限定バス(それぞれ「一般乗合旅客自動車運送事業の運賃及び料金に関する制度の全部改正について」(平成13年12月5日付け国自旅第118号)に定めるところによる。以下同じ。)については、原則として実際原価を基礎に以下の基準を準用して算定するものとする。
(1) 人件費

人件費は、給与、退職金、厚生費の合計額とし、次式により算定する。
イ 給与

(標準平均給与額+実績平均給与額)÷2×標準増加率×平年度支給延人員

〔算定基礎〕

1) 標準給与月額

当該ブロック給与支給総額÷総支給延人員

2) 標準増加率

翌年度……当該ブロックの平均増加率とする。
平年度……運賃原価算定デフレーターにより算定する。

3) 平年度支給延人員

平年度実車走行キロ÷(標準従業員1人当り実車走行キロ+実績従業員1人当り実車走行キロ)÷2÷都市規模別補正率

ロ 退職金

当該ブロックの実績の給与総額に対する退職金の割合を用いて算定する。ただし、退職金の割合が4%未満の場合は4%とする。

ハ 厚生費

当該ブロックの実績の給与総額に対する厚生費の割合を用いて算定する。

(2) 燃料油脂費

次式により算定する。

(総走行キロ当り標準原価+総走行キロ当り実績原価)÷2×運賃原価算定デフレーター×平年度総走行キロ

(3) 車両修繕費

次式により算定する。

(車キロ当り標準原価+車キロ当り実績原価)÷2×運賃原価算定デフレーター×平年度実車走行キロ

(4) 車両償却費

次式により算定する。

(標準車両価格+実績車両価格)÷2×運賃原価算定デフレーター×平年度期中平均車両数×償却率

〔算定基礎〕

標準車両価格……当該ブロックの定員別平均車両価格による。
償却率……定額法、5年償却による償却率とする。

(5) その他運送費

その他運送費は、自動車損害賠償保険料、自動車税、自動車重量税及びその他の費用(道路使用料を除く)を合計した額とし、次式により算定する。
イ 自動車損害賠償保険料

1両当り保険料×平年度期中平均車両数

ロ 自動車税及び自動車重量税

1両当り税額×平年度期中平均車両数

ハ その他

(車キロ当り標準原価+車キロ当り実績原価)÷2×運賃原価算定デフレーター×平年度実車走行キロ

(6) 一般管理費

一般管理費は人件費、経費の合計額とし、次式により算定する。
イ 人件費

運送費人件費×一般管理費標準構成比

ロ 経 費

a 事業税

適正利潤×事業税々率

b その他

運送経費×一般管理費標準構成比

〔算定基礎〕

標準構成比……標準原価計算対象事業者の実績年度の運送費、人件費、経費に対する一般管理費、人件費、経費(事業税を除く)の占める割合を経営規模別に算定した構成比による。

(7) 営業外費用

営業外費用は、金融費用、その他の費用の合計額とし、次式により算定する。
イ 金融費用

金融費用については、レートベース方式を採用し、次式により算定する。

ベースとなる資産の額×平年度他人資本構成比×平均支払金利

〔算出基礎〕

1) ベースとなる資産の額

ベースとなる資産の範囲は、乗合事業用固定資産、運転資本の合計とする。
a 乗合事業用固定資産

車両分……車両購入価格×帳簿残存価格率(定額法)×平年度期中平均車両数
その他……平年度の期中平均帳簿価格とする。

b 運転資本

営業費(減価償却費を除く)の4%とする。

2) 平年度他人資本構成比

標準の他人資本構成比率と実績事業年度末の他人資本構成比率の合計を1/2した率とする。
ただし、公営企業にあっては他人資本構成比率を100%とする。

ロ その他

実績額を基準に算定する。

(8) 適正利潤

適正利潤については、レートベース方式を採用し、次式により算定する。

ベースとなる資産の額×平年度自己資本構成比×自己資本報酬率

〔算出基礎〕

平年度自己資本構成比……標準の自己資本構成比率と実績事業年度末の自己資本構成比率合計を1/2した率とする。

第7 収入の算定

(1) 運送収入

原価計算期間中の輸送人員を基礎に1人平均支払額、定期、定期外旅客の構成比率等を考慮し、運賃改定率に応じた標準逸走率を見込み適正に算定した額とする。

(2) 運送雑収

過去3年間の実績の推移をみて算定する。

(3) 営業外収益

過去3年間の実績の推移をみて算定する。

(4) 補助金収入

平年度において確実に受け入れが見込まれる補助金額(車両購入費補助等を除く。)を収入額に計上する。

第8 所要増収率及び改定運賃率の算定

(1) 所要増収率

次式により算定する。

((運賃原価−(運送雑収+営業外収益))/運送収入)−1

(2) 改定運賃率

次式により算定する。

現行運賃率×(1+所要増収率)

第9 料金の算定

設定又は変更に係る料金ごとに、対応するサービスの原価、利用者の負担力等を勘案のうえ公正妥当とされる方法により算定するものとする。



(別紙3)
<別添資料>



(別紙4)
<別添資料>



(別紙5)

乗合バス事業の情報提供ガイドライン

1 目的

乗合バス運賃に関する情報公開の促進については、これまでも運賃改定時におけるプレス発表等により推進してきたところであるが、公共料金のあり方に対する国民的関心の高まりに対応してより一層の情報公開を通じて運賃改定をはじめとする乗合バス運賃に関する手続き、内容についての透明性を確保し、利用者の十分な理解を得るとともに、事業運営の効率性向上に資することを目的として、運賃改定時のみならず定期又は随時に的確な情報提供を行うものとする。

2 事業者において情報提供するもの

以下の機会区分ごとの各項目について情報公開を行うこととし、公開する資料の構成及び具体的内容は上記目的の趣旨に鑑み、各事業者ごとに創意工夫して行うものとする。
(1) 利用者に対する日常的、基礎的な情報提供

1) 運賃、路線、ダイヤ等の案内
2) 運賃、路線、ダイヤ等に関する問い合わせ先の明示
3) 利用者の苦情、要望に対する問い合わせ先の明示

(2) 上限運賃設定・改定申請時及び実施時の情報提供

(上限運賃設定・改定申請時)
1) 申請の内容(申請理由、申請概要、上限運賃改定率、申請・現行上限運賃額比較表等)
2) 乗合バス事業の収支状況及び見込み(実績年度及び平年度)
3) 輸送人員の実績及び見込み(実績年度及び平年度)
4) これまでの経営合理化状況及び今後の取り組み
5) 利用者サービス向上計画(バス停シェルターの増設、バス接近表示器の設置、ノンステップバス車両の導入、カードシステムの導入等)
6) 運賃・料金の多様化(割引運賃の新設・拡大、既存割引運賃の周知等)
7) 上限運賃設定・改定申請に関する問い合わせ先
(上限運賃設定・改定実施時)

上限運賃設定・改定申請時の情報提供を踏まえ、適宜に情報提供を行うものとする。

(3) 実施運賃届出時の情報提供(上限運賃認可時以外で実施運賃の設定又は変更を行う場合)

(2)に準じた所要の項目について情報提供を行うものとする。

(4) 定期的又は随時の情報提供

1) 乗合バス事業の現況(新規路線の開設、事業計画並びに運行計画の変更、路線の廃止、休止等の状況)
2) 決算の内容
3) 経営合理化の実施状況
4) 運賃・料金の多様化(割引運賃の新設・拡大、既存割引運賃の周知等)
5) 利用者サービスの向上実績・計画(前年度実績・当年度計画)
6) 利用者の声(利用者から寄せられた苦情、要望及びそれに対する回答、改善内容の紹介)

3 国土交通省における情報提供

(1) 基礎的な情報提供

1) 運賃設定・変更の審査基準、標準処理期間
2) 行政の苦情に関する問い合わせ先の明示

(2) 上限運賃設定・改定申請時及び認可時の情報提供

(上限運賃設定・改定申請時)
1) 申請の内容(申請日、申請者名、申請の概要)
2) その他特に必要な事項
(上限運賃設定・改定認可時)

上限運賃認可の内容に沿って事業者の情報提供を補完する事項(認可の概要、平均値上率、現行・改定基準賃率比較表、経営合理化計画等)

(3) 実施運賃届出時の情報提供(上限運賃認可時以外で実施運賃の設定又は変更を行う場合)

事業者の情報提供を補完する事項について必要に応じて適宜に行う。

(4) 定期的又は随時に提供

乗合バス事業の収支状況等

4 情報提供の方法

より多くの利用者等が情報を享受できるよう、様々な媒体を通じて積極的な情報提供を行う。
(1) 事業者

パンフレット、車内広告、広報誌による情報提供、テレビ・新聞等マスメディアへの発表、利用者窓口での案内、インターネットによる情報発信等を組み合わせて行うこととし、定期的に提供する情報はすくなくとも年1回は公表することとする。

(2) 国土交通省

テレビ・新聞等マスメディアへの発表、国土交通省及び地方運輸局等における閲覧・資料配付、インターネットによる情報発信等。



(別表)
運賃制定形態相互間の上限運賃換算方法

 
新規事業者A
対キロ区間制
均一制
特殊区間制
地帯制
対キロ制
既存事業者B
 
 
 
 
 
 
対キロ区間制
 
 
B基準賃率×A参入エリアにおける一人平均乗車キロ
B基準賃率×A設定区間キロ
B基準賃率×A設定区間キロ
B基準賃率×A設定区間キロ
均一制
 
B[換算]賃率×A設定区間キロ
 
B[換算]賃率×A設定区間キロ
B[換算]賃率×A設定区間キロ
B[換算]賃率×A設定区間キロ
特殊区間制
 
B[換算]賃率×A設定区間キロ
B[換算]賃率×A参入エリアにおける一人平均乗車キロ
 
B[換算]賃率×A設定区間キロ
B[換算]賃率×A設定区間キロ
地帯制
 
B[換算]賃率×A設定区間キロ
B[換算]賃率×A参入エリアにおける一人平均乗車キロ
B[換算]賃率×A設定区間キロ
 
B[換算]賃率×A設定区間キロ
対キロ制
 
B基準賃率×A設定区間キロ
B基準賃率×A参入エリアにおける一人平均乗車キロ
B基準賃率×A設定区間キロ
B基準賃率×A設定区間キロ
 

注:

1 換算賃率の算定は以下による。(推計一人平均乗車キロによる場合は、合理的な説明が伴うものであること。)

1) 既存事業者が均一制の場合 均一運賃額÷一人平均乗車キロ
2) 既存事業者が特殊区間制の場合 一人平均乗車キロに対応する区間数の運賃額÷一人平均乗車キロ
3) 既存事業者が地帯制の場合 一人平均乗車キロに対応する地帯数の運賃額÷一人平均乗車キロ

2 複数系統にわたる場合は、該当する系統の輸送人キロを加重平均した一人平均乗車キロによるものとする。


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