道路運送法及びタクシー業務適正化臨時措置法の一部を改正する法律(平成一二年法律第八六号。以下「改正法」という。)の施行等に伴い、旅客自動車運送事業運輸規則(昭和三一年運輸省令第四四号)について見直しが行われたところであるが、これに併せ、過去累次の通達で周知徹底されてきた各規定の趣旨及び施行に当たっての留意点のうち現在もその意義を有しているもの並びに今回の見直しにおいて改正された規定のうち重要なものの趣旨及び施行に当たっての留意点について整理の上、下記のとおりとりまとめたので、これらの諸点に留意し、業務の実施に遺漏なきよう取り計らわれたい。
なお、本件については、社団法人日本バス協会会長、社団法人全国乗用自動車連合会会長、社団法人全国個人タクシー協会会長及び財団法人全国福祉輸送サービス協会会長あて、別添のとおり通知したので申し添える。
第三条 苦情処理
一 本条の趣旨は、旅客自動車運送事業者(以下「事業者」という。)に、苦情に対する弁明義務に加え、苦情の内容、再発防止に必要と思われる事項を記録させることにより、1)苦情の多い運転者等を把握し、適切に当該運転者等を指導すること、2)苦情の全般を把握した上で、運転者等の教育を行うこと、3)記録簿として整理することにより、苦情に対する事業者の対応を場当たり的にさせないこと、等を通じて利用者サービスの向上を求めるものである。
二 第二項各号については、次の点に留意すること。
1) 第一号の「苦情の内容」としては、苦情の具体的内容及び申出経緯を記録するほか、申出者の住所・氏名、苦情の発生年月日、発生場所又は区間、運転者の氏名についても記録すること。
2) 第二号の「原因究明の結果」としては、事実関係を調査した上で明らかになった苦情が発生した原因のみならず、類似の苦情が以前に発生していないかどうかについても調査を行い、その調査結果を記録すること。
3) 第三号の「苦情に対する弁明の内容」とは、第一項の規定に基づき、苦情を申し出た者に対して事業者が弁明した具体的内容のことをいうが、原因究明の結果を反映させることは必要ではなく、弁明時点での内容を記録すること。
4) 第四号の「改善措置」とは、原因究明の結果明らかになった事実関係に基づいて当該苦情に対する具体的措置及び再発防止のために行った措置のことをいう。
5) 第五号の「苦情処理を担当した者」とは、苦情の申出を実際に受け付けた者その他苦情の申し出を行った者に対する対応を行った者のことをいう。
6) 第一号から第四号までの各項目については、当該苦情の全容が分かるよう、できる限り詳細な記述とすること。
三 苦情処理については、迅速かつ適切に行う必要があることから、事業者において苦情処理を専門的に行う職員を配置することが望ましいので、そのように事業者を指導されたい。
第四条 運賃及び料金の表示
一 タクシー車両の運賃・料金に関する事項の表示(第二項)
1) 本項の趣旨は、いわゆる流し営業を行うタクシーに乗車しようとする公衆及び乗車中の旅客が当該タクシーの運賃及び料金を判断することができるよう、一般乗用旅客自動車運送事業者に対して、地方運輸局長(沖縄総合事務局長を含む。以下同じ。)が定める方法により、運賃及び料金に関する事項を公衆及び旅客に見やすいように表示しなければならないことを義務付けたものである。
2) 本項により地方運輸局長が表示の方法を定める際には、次の点に留意されたい。
イ 表示の方法
(イ) 表示する文字は、明瞭かつ的確に公衆及び旅客に見やすいように表示すること。
(ロ) 車体に表示する文字等の塗色は、容易に識別できる色を用いること。
(ハ) 車内に表示する際には、前席後方部分など旅客から見やすい位置に表示すること。
(ニ) 表示事項について、定期的に点検補修を行い、常に明瞭な表示が保たれるようにすること。
ロ 表示する内容
(イ) 車体に表示する運賃及び料金の内容は、初乗運賃額等公衆及び旅客の利便に資する必要最少限度のものとすること。また、初乗距離の短縮等通常のタクシー運賃及び料金と異なる取扱いをする事項については、本項に定める表示の効果を損なわないよう適切に表示させること。
(ロ) 車内に表示する運賃及び料金の内容は、初乗運賃、加算運賃、割増運賃、割引運賃、料金及び適用方とすること。
(ハ) なお、必要に応じて事業者等から、実施しようとする表示の内容について提出を求め、その適否を判断する等の配慮をすること。
二 タクシー車内の運賃・料金の額の表示(第三項)
1) 本項の趣旨は、運賃及び料金が距離制(時間距離併用制を含む。以下同じ。)による場合、乗車中の旅客が、運送中及び運送終了時において、支払うべき運賃及び料金について確認することができるよう、一般乗用旅客自動車運送事業者に対して、地方運輸局長の定めるところにより、運賃及び料金を表示するメーターを旅客に見やすいように表示しなければならないことを義務付けたものである。
2) 本項により地方運輸局長が表示の方法を定める際には、次の点に留意されたい。
イ 表示の方法
(イ) 後席の旅客から見やすい位置に設置すること。
(ロ) 旅客に見やすいように、明瞭かつ的確に、数字及び文字を表示すること。
(ハ) 表示事項について、定期的に点検補修を行い、常に明瞭な表示が保たれるようにすること。
ロ 表示する内容
運送中及び運送終了時点における距離制による運賃及び料金の額(距離短縮による運賃割増を適用する場合にあっては割増を適用した額とする。)のほか、原則として運賃割増又は運賃割引を適用する場合にあってはその旨を表示すること。
ハ なお、必要に応じて事業者等から、実施しようとする表示の内容について提出を求め、その適否を判断する等の配慮をすること。
第八条 乗車券
「電磁的方法により記録された一定の様式の乗車券」とは、具体的にはICカードによる乗車券等単なる目視によっては本条各号に掲げる事項の確認ができないが、カードリーダー等の機器によって当該事項が確認できるようなものをいう。なお、ICカードによる乗車券等の「電磁的方法により記録された一定の様式の乗車券」を発行する際には、当該乗車券が利用者の単なる目視では直接当該事項が確認できないものであることにかんがみ、利用者保護を図る観点から、本条各号に掲げる事項のうち、少なくとも事業者の名称及び通用区間並びに定期乗車券の通用期間については、券面記載を併用するとともに、運賃額についても極力利用者が残額等を確認できるような体制を整えることが望ましい。
第一五条 車掌の乗務
一 第二号の「道路及び交通の状況並びに輸送の状態により運転上危険があるとき」の判断基準は、次に示すとおりとする。ただし、積雪、氷結等により一時的に道路障害の起きる地域等について、これによることが適当でないと認められる場合には、地方運輸局長は本基準と異なる基準を定めることができる。この場合、隣接の地方運輸局長と密接な連携をとること。
なお、天災その他の理由によって状態が変化する路肩、路面、転落危険箇所等に係る運転上の危険の有無については、第一義的に事業者が判断するものとする。
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[「道路及び交通の状況並び輸送の状態により運転上危険があるとき」の判断基準]
1 道路
運行系統又は運行経路において、他の車両等と安全にすれ違うことができる幅員(六m)を有していない区間が存在する場合。ただし、次のいずれかの条件に該当する場合を除く。
1) 過疎地のように交通量が少ない地域に存するものであること。
2) 道路の大部分を、両端から、直接に又は道路に設置されている鏡を使用して、見通すことができること。
3) 待避所がある場合には、待避所相互間の道路の大部分を、直接に又は道路に設置されている鏡を使用して、見通すことができること。
4) 誘導員(事業者の監督下にあるものに限る。)が配置されていること。
5) 幅の狭い車両であること。
2 踏切道
運行系統又は運行経路上に存する踏切道に、踏切警手若しくは誘導員の配置又は保安設備(踏切警報機、踏切遮断機及び道路交通法(昭和三五年法律第一〇五号)第三三条の信号機をいう。)の設置がされていない場合。ただし、次のいずれかの条件に該当する場合はこの限りではない。
1) 専用鉄道、構外側線又はこれに類するものに存するものであること。
2) 次のような単線区間に存するものであること。
イ 踏切道の地点における列車速度が五〇km/h以下であること。
ロ 踏切道直前の一時停止の地点において、バスの運転者席から、踏切道に設置されている鏡を使用しないで、線路を二〇〇m以上見通すことができること。
3 折り返し場所
道路、駅前広場等を折り返し場所とする場合であって、折り返しをする際に後退が必要であるもの。ただし、次のいずれかの条件に該当する場合を除く。
1) 過疎地のように交通量が少ない地域に存するものであること。
2) 柵等で通行区分が明確にされており、バスの後退により人又は他の車両等に危険を及ぼすおそれがないこと。
3) 誘導員(事業者の監督下にあるものに限る。)が配置されていること。
4) 後方確認用テレビを装着した車両であること。
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二 車掌を乗務させないで運行するバス(以下「ワンマンバス」という。)の運行に際しては、事業者が旅客の利便を阻害することがないよう措置し、例えば同一路線において乗降方法及び運賃収受方法の異なるワンマンバスを運行させる場合には、車両前面左側に「前乗り後払い」等乗車方法及び運賃収受方法を表示すること等事業者を指導するものとする。
三 事業者が二階建てバス等立席のないバスにより車掌を乗務させないで運行を行おうとする場合において、起終点以外の停留所における旅客の乗車により、定員を超える旅客を乗せて運行することとなる状況が予想される場合には、乗降口を運転者席の横に限り設ける、又は乗降客数の確認を行う装置を設置する等適切な措置を講ずるよう指導すること。
第二〇条 異常気象時等における措置
一 「その他の理由」とは、天災以外の異常気象及び土砂崩壊、路肩軟弱等の路線障害等をいう。
二 「必要な指示」とは、暴風警報等の伝達、避難箇所の指定、運行の中止等の指示をいう。
第二一条 過労防止等
一 勤務時間及び乗務時間(第一項)
事業者が運転者の勤務時間及び乗務時間を定めるときの具体的な基準は、「旅客自動車運送事業運輸規則第二一条第一項の規定に基づく事業用自動車の運転者の勤務時間及び乗務時間に係る基準」(平成一三年国土交通省告示第一六七五号。以下「勤務時間等基準告示」という。)のほか、「一般乗用旅客自動車運送事業以外の事業に従事する自動車運転者の特例について」(平成元年三月一日付け基発第九二号)及び「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準について」(平成元年三月一日付け基発第九三号)とする。
二 休憩施設及び睡眠・仮眠施設(第二項)
1) 休憩施設又は睡眠・仮眠施設が設けられている場合であっても、次のいずれかに該当する施設は、「有効に利用することができる施設」に該当しない例とする。
イ 乗務員が実際に休憩、睡眠又は仮眠を必要とする場所に設けられていない施設
ロ 寝具等必要な設備が整えられていない施設
ハ 施設・寝具等が、不潔な状態にある施設
2) 「適切に管理」とは、当該事業者が、休憩施設又は睡眠・仮眠施設の状態が常に良好であるように、計画的に運行管理者に当該施設を管理させることをいい、「保守」とは、当該事業者が当該施設を良好な状態に修復することをいう。
三 健康状態の把握及び疾病・疲労・飲酒等のある乗務員の乗務禁止(第三項)
1) 「健康状態の把握」とは、労働安全衛生法(昭和四七年法律第五七号)第六六条第一項に基づく健康診断、同条第四項の指示を受けて行うべき健康診断、同条第五項ただし書きの場合において運転者が受診する健康診断を行うことをいう。
2) 「その他の理由」とは、覚せい剤の服用、異常な感情の高ぶり、睡眠不足等をいう。
四 交替運転者の配置(第四項)
1) 「運転者が長距離運転又は夜間の運転に従事する場合であって、疲労等により安全な運転を継続することができないおそれがあるとき」とは、運転者の体調等を考慮して個別に判断することが必要であるが、勤務時間等基準告示で定められた条件を超えて引き続き運行する場合は、これに該当する。
具体的には、次のような場合が該当する。
イ 拘束時間が一六時間を超える場合
ロ 運転時間が二日を平均して一日九時間を超える場合
ハ 連続運転時間が四時間を超える場合
2) 「交替するための運転者を配置」とは、交替運転者を当該事業用自動車に添乗させ、又は交替箇所に予め待機させることをいう。
第二二条 乗務距離の最高限度
一 一般乗用旅客自動車運送事業については、特に流し営業中心の地域において、歩合制賃金を背景として無理に営業収入増を図るため、乗務距離を稼ごうとするあまり過労運転や最高速度違反が生じやすい状況となっていることから、このような事態が生じないと考えられる乗務距離の最高限度を定めることとする規制を設けたもので、本規制は、過労運転の弊害を防止するためのノルマの禁止(第二三条)及びこれらの規制の実効性を図るための運行記録計の設置義務規制(第二六条第二項)とともに、地方運輸局長が指定する地域において実施されることとなる。
二 地域の指定(第一項)
地域の指定は、旅客流動量や交通事故件数等の交通の状況を考慮して行うことが必要であるが、(一)の趣旨にかんがみれば、流し営業が中心となっていると考えられる政令指定都市以上の規模の都市を含む地域について行われることが望ましい。また、地域指定に当たっては、各地域ごとの実態(注一)に応じて過剰な規制となったり、逆効果をもたらすことのないよう関係者によるタクシー事業の適正化のための話し合いの場において十分議論の上、指定の是非を検討する必要がある。なお、指定する地域は、原則として営業区域単位とする。
(注一)各地域ごとの実態把握のための指標の例
・営業形態(流し比率、無線の利用状況等)
・一日一車当たりの走行距離、輸送回数
・タクシー乗務員の拘束時間の実績
・高速自動車国道及び自動車専用道路の利用状況(回数及び走行距離)
・タクシーの最高速度違反状況
・タクシー事業者の行政処分状況
三 乗務距離の最高限度の設定(第二項)
乗務距離の最高限度は、指定した地域における道路、交通及び輸送の状況に応じ運行の安全を阻害するおそれのないよう定めることが必要であり、当該指定地域の実態を踏まえ次のモデル例を参考として定めるものとする。なお、日勤勤務者、隔日勤務者の別ごとに乗務距離の最高限度をそれぞれ設定するかどうかは、地域の実情により判断するものとする。
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[乗務距離の最高限度の設定の考え方(モデル例)]
実態調査の実施等により得た指定地域に係る以下の各指標(注二)を総合的に判断し、乗務距離の最高限度を定める。
1) 一日一車当たりの走行距離、輸送回数
2) 一日一車当たりの走行可能時間
3) 一日一車当たりの総走行距離の分布
4) タクシーの平均速度
5) タクシー乗務員の拘束時間の実績
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<参考> 具体的な算出例
イ 一日一車当たりの走行可能時間
最大拘束時間−(日常点検+点呼・納金+休憩時間)
ロ 指定地域内におけるタクシーの平均速度
実態調査から得られたタクシーの平均運行速度
ハ 乗務距離の最高限度
イ×ロ=乗務距離の最高限度
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(注二)その他次の各指標を用いることも考えられる。
・表定速度
・今後の道路整備の計画における予測値(表定速度等)
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四 このほか本条の施行に関し留意すべき点は、次のとおりである。
1) 指定地域及びその周辺の地域における高速自動車国道及び自動車専用道路の整備状況に応じ、道路交通法及び勤務時間等基準告示で定める基準の遵守を前提に、当該高速自動車国道及び自動車専用道路の走行距離を考慮することができるものとする。
2) ハイヤー(タクシー業務適正化特別措置法(昭和四五年法律第七五号)第二条第二項に規定するハイヤーをいう。)については、営業所において運行管理が確実に行われることを条件に、原則として適用しないこととする。
第二四条 点呼等
一 乗務前及び乗務後の点呼等の実施(第一項及び第二項)
1) 「運行上やむを得ない場合」とは、遠隔地で乗務が開始又は終了するため、乗務前点呼又は乗務後点呼が乗務員が所属する営業所において対面で実施できない場合等をいい、車庫と当該車庫を所管する営業所が離れている場合、早朝・深夜等において点呼執行者が営業所に出勤していない場合等は「運行上やむを得ない場合」には該当しない。
ただし、一般乗合旅客自動車運送事業について事業用自動車の車庫が営業所から「自動車の保管場所の確保に関する法律施行令第一条第一号の規定に基づき運輸大臣が定める地域及び運輸大臣が定める距離」(平成三年運輸省告示第三四〇号)第一項第一号の表の上欄に掲げる地域ごとに同表の下欄中ただし書きに掲げる距離にある場合であって、乗務員が営業所以外の地で乗務を開始又は終了することとなることにより、乗務前点呼又は乗務後点呼を所属する営業所において対面で実施できない勤務となる場合は、「運行上やむを得ない場合」として取り扱って差し支えないが、運行の安全を確保するうえで、対面による点呼が重要であることから、代務者等を派遣するなどできる限り対面で実施するよう指導すること。
2) 「その他の方法」とは、携帯電話、業務無線等により運転者と直接対話できるものでなければならず、電子メール、FAX等一方的な連絡方法は該当しない。
また、電話その他の方法による点呼を運転中に行ってはならない。
二 乗務前及び乗務後の点呼等の記録等(第三項)
点呼の確実な励行を図るため、点呼を行った旨及び報告又は指示の内容を記録し、かつ、その記録の保存を一年間義務付けたものであるが、点呼等の際には、次の事項について記録しておくこと。
1) 乗務前点呼
イ 点呼執行者名
ロ 点呼日時
ハ 点呼方法(対面でない場合は具体的方法)
ニ 運転者名
ホ 運転者の疾病、疲労、飲酒等の状況
ヘ 乗務する事業用自動車の自動車登録番号又は識別できる記号、番号等
ト 日常点検の状況
チ 指示事項
リ その他必要な事項
2) 乗務後点呼
イ 点呼執行者名
ロ 点呼日時
ハ 点呼方法(対面でない場合は具体的方法)
ニ 自動車、道路及び運行の状況
ホ 交替運転者に対する通告
ヘ その他必要な事項
第二五条 乗務記録
本条は、乗務員の乗務の実態を把握することを目的とするものであることから、次の要領により乗務の記録を行い、過労の防止等乗務の適正化の資料として十分活用するよう指導すること。
一 乗務は、原則として乗務員が所属営業所を出て所属営業所に戻るまで継続しているとみるが、乗務員がその途中八時間以上事業用自動車を離れた場合又は乗務を交替して下車して事業用自動車に関する業務から解放された場合は、そこで乗務が終了したとみなして処理すること。
二 一〇分未満の休憩については、その記載を省略しても差し支えない。
三 路線を定めて定期的に運行するものにあっては、乗務の開始・終了の地点、主な経過地点、乗務した距離についての記載は当該事業用自動車の運行ダイヤ番号又はその他の表示をもって代えることができる。
四 自動車登録番号のほか第一項第二号の「識別できる記号、番号その他の表示」とは、事業者が定めた当該事業用自動車の車番又は車号等をいう。
五 第一項第五号の「日時」とは、休憩又は仮眠を開始した日時及び終了した日時をいう。
第二六条 運行記録計による記録
一 本条は、運行管理の適正化を図るため、一般乗合旅客自動車運送事業者、一般貸切旅客自動車運送事業者及び乗務距離の最高限度を定める指定地域内に営業所を有する一般乗用旅客自動車運送事業者(個人タクシー事業者を除く。)に対し、当該営業所に属する運転者の乗務(一般乗合旅客自動車運送事業の事業用自動車にあっては、起点から終点までの距離が一〇〇kmを超える運行系統を運行するときに限る。)につき、運行記録計による記録を義務付けるとともに、記録の整理方法を定めたものである。従って、この趣旨に則り、記録の解析と運行管理面への活用について、十分指導すること。
なお、個人タクシー事業者を除外したのは、事業の形態が事業者即運転者であるため、このような方法による運行管理が不要であると考えられることによるものである。
二 運行記録計による記録の整理方法は、「運転者ごと」としているが、これは、運行管理面での活用を図る上から運転者ごとに整理するのが適当であると考えられることによるものである。なお、記録の整理保存については、記録紙等に年月日、自動車登録番号等、運転者名を必ず記入等させるとともに、走行キロ、運行時間等に関する総括的記載事項についてもなるべく記入等させるよう指導することが望ましい。
第二六条の二 事故の記録
一 記録の作成時期は、当該事故発生後三〇日以内とすること。
記録の保存期間は、当該事故発生後三年間とすること。
二 各号に掲げる項目の記録の内容については、自動車事故報告規則(昭和二六年運輸省令第一〇四号。以下「事故報告規則」という。)別記様式の記入等の取扱いに準ずること。このうち、第四号の「事故の発生場所」については、当該場所付近の地図に当該場所を表示したものを添付することで足りる。また、第六号の「事故の概要」については、事故報告規則別記様式の「当時の状況」、「事故の種類」、「道路等の状況」、「当時の運行計画」及び「損害の程度」に相当する事項を記録することで足りる。
三 記録は、事故報告規則別記様式を活用して行って差し支えない。この場合、第五号の「事故の当事者(乗務員を除く。)の氏名」を付記させること。
第二七条 運転基準図等
一 第一項第四号の「運行に際して注意を要する箇所」とは、降雨時において著しく路肩が軟弱となるおそれのある箇所又は土砂崩壊のおそれのある箇所等をいう。
二 第一項第五号の「必要な事項」とは、同項第四号に掲げる箇所を通過するときの注意事項、道路付近の学校、病院等の位置その他当該道路における運転上の注意事項をいう。
三 第二項の「主な停留所」とは、起点及び終点の停留所、乗降客の多い停留所並びに運行上必要な停留所等をいい、「当該停留所の発車時刻及び到着時刻」については、発車時刻と到着時刻との間隔が短いものにあっては、発車時刻をもって代表として差し支えなく、「その他運行に必要な事項」とは、運転区間、走行距離及び安全運行を図るための注意事項等をいう。
第二八条の二 運行指示書による指示等
運行指示書と異なる運行を行う場合には、原則として、運行管理者の指示に基づいて行うよう指導すること。
なお、変更の指示があった場合には、その内容、理由及び指示をした運行管理者の氏名を運行指示書に記入させること。
第二九条 地図の備付け
一 地図の備付けの義務
法人・個人の別及びタクシー・ハイヤーの別を問わず、一般乗用旅客自動車運送事業のすべての事業用自動車に地図を備え付けることが必要である。
二 備え付ける地図に明示すべき事項
1) 営業区域にとどまらず、輸送実態に応じて通常運行することが予想される地域を範囲とするものであることが望ましい。
2) 「地方運輸局長が指定する事項」については、第一号から第三号に掲げる事項のほか、地域の実情に応じて例えば次に掲げる事項とする。
イ 営業区域の境界
ロ 一方通行等の交通規制に関する情報
ハ 主な交差点の名称
三 地方運輸局長の指定する規格について
1) 縮尺
車内において、旅客に地図を提示して目的地の確認を行うことを想定し、実用的な縮尺のものであること。
2) 精度
測量法(昭和二四年法律第一八八号)の規定に基づく国土地理院の長の承認を受けているものが望ましい。
3) 発行時期
道路整備状況の変化等へ対応しているかどうかが特に重要であることから、地域の実情に応じつつ、原則として、発行から一定期間以上経過していないものとすること。
第三五条 運転者の選任
「事業計画の遂行に十分な数の事業用自動車の運転者」については、事業の実態が千差万別であるため、一概に、統一的かつ定量的な基準を定めることは困難であるが、それぞれの事業者の事業の実態を十分考慮して、適切な数の運転者を選任するよう指導すること。
第三六条 運転者の選任
一 第一項の趣旨は、労働条件の安定を図ることにより、運行の安全の確保と旅客サービスの改善に資するため、日雇い又はこれに類する不安定な労働条件の下に雇い入れられる者を旅客自動車運送事業の事業用自動車の運転者として選任し及び乗務させてはならないこととしたものである。
二 第一項の施行に関し留意すべき点は、次のとおりである。
1) 各号に掲げる者については、いかなる場合にも旅客自動車運送事業の運転者として選任し及び乗務させてはならない。
2) 第四号に掲げる者については、第一号から第三号までの脱法行為として利用されるおそれがあることから、選任禁止の対象とされているものであるが、解釈上留意すべき点は、次のとおりである。
イ かっこ書きについては、通常の金銭消費貸借関係をも禁止するものではなく、実質的に支払いの脱法手段として仮装されるものを防止する趣旨である。
ロ 第四号は、労働基準法(昭和二二年法律第四九号)第二五条の規定による非常時払い等法律をもって保障されている権利の行使を制限するものではない。
ハ 第四号の趣旨は、日雇い等の脱法行為の防止であって、通常の賃金支払期間を一四日未満とするものを禁止の対象とするものである。従って、常識的な時期における賞与の支払い、やむを得ない事由による支払期日の臨時変更等までを制限しようとするものではなく、また、支払期間の規制に抵触しない限り、賃金算定の基礎としての日給制度を否定するものでもない(日給日払い制は支払期間の規制に抵触するが、日給月払い制は差し支えない。)。
三 その他本条の適用に当たっては、次の点に留意する必要がある。
1) 事業者、特に一般乗用旅客自動車運送事業者に対する監査の際には、次の事項に重点を置いて運転者の実態を調査し、本条の規定の違反の有無について、第二一条第一項及び第二二条第一項の規定の違反の有無等と併せて十分点検することが必要である。
この際、乗務の状況が不規則である者については、実態上、第一項の規定に違反するおそれが高く、又はフルタイム勤務者の乗務よりも勤務日数及び乗務時間が短い、いわゆる定時制乗務員については、あらかじめ勤務日時を乗務割等で定めないものである場合には、実質的な日雇いであり違法と認められる場合が多いものと考えられる。
イ 雇用契約の内容、賃金支払い期間及び社会保険加入の有無
ロ 他職業の有無及びその労働時間
ハ 乗務予定日の定め方及び乗務予定日と実際の乗務状況との関係(特に不規則な乗務の有無)
ニ 勤務時間及び乗務時間の定め方等過労防止のための措置
ホ 第二項の規定に基づく指導の実施状況
2) 監査における1)の調査点検の結果、当該運転者の選任が本条第一項の規定に違反していると認められる場合、その他道路運送法令違反が認められる場合には、速やかに必要な改善措置を講じさせるとともに、労働基準法又は「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(平成元年労働省告示第七号)の重大な違反があると認められる場合には、「自動車運転者の労働条件改善のための相互通報制度について」(平成元年三月二九日付け地総第一四三号、貨政第一〇五号)に基づき関係労働監督機関に通報することとし、日常から必要に応じて実態把握につき関係労働監督機関の協力を求める等同機関との連絡及び協力を密にするよう努めることが必要である。
四 第二項の趣旨は、一般乗用旅客自動車運送事業において、運行の安全と旅客サービスを確保するため、従業員に対する指導教育の徹底を期することとしたもので、一般乗用旅客自動車運送事業者は、運行の安全の確保と旅客サービスの改善に資するため、新たに雇い入れた者に対しては、保安関係及び旅客サービス関係の事項について、雇入れ後少なくとも一〇日間の指導を行った後でなければ、運転者として選任し及び乗務させてはならないこととしたものである。
五 第二項の施行に関し留意すべき点は、次のとおりである。
1) 本項による雇入れ後一〇日間の指導等は、原則として「新たに雇い入れた者」のすべてに義務付けられるもので、
イ はじめてハイヤータクシー運転者になろうとする者
ロ 他の地域でハイヤータクシー運転者であったもので転就職してきた者
ハ 従前その事業者に雇い入れられていた後に再就職した者
ニ 同一営業区域内の他事業者(系列事業者であっても法人格が異なれば他事業者となる。)に雇われていて転就職してきた者
等現に雇用している運転者以外の者を雇い入れる場合のすべてが対象となるものである。ただし、ハ又はニのうち、選任しようとする営業区域内において、雇入れ前二年以内に通算九〇日以上一般乗用旅客自動車運送事業の事業用自動車の運転者であった場合には適用されない。
2) 本項による指導等は、第三八条第一項、第二項及び第七項(保安関係)並びに第三九条(旅客サービス関係)の各事項について行われることが必要であって、旅客サービス関係の具体的内容は、第四〇条第一項に基づき一般乗用旅客自動車運送事業者が定める指導要領によることとなるが、本項による指導は、保安関係と旅客サービス関係の双方について行われる必要があり、いずれか一方の指導のみでは本項の指導を行ったことにはならない。
3) 本項による指導は、雇入れ後に行われるものに限られる。
従って、雇入れ前において教育施設等で指導教育を行ったとしても、本項の指導を行ったことにはならない。
4) 一〇日間の指導期間は、法令上要求する最小限度の期間であり、雇入れ前の経歴によっては、これ以上の期間の指導が必要である。
5) 一〇日間の指導内容については、次のモデル例に沿うものとすることが望ましい。
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タクシー運転者として選任する前の一〇日間の指導(モデル例)
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指導区分ごとの日数
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指導の内容
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一 旅客及び公衆に対する応接関係[二日]
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○ 道路運送法関係法令に関する基本的な知識の習得
○ タクシー事業の旅客接遇に関する基本的な心得の習得
○ 営業区域、適正な運賃・料金の収受、運賃メーター等に関する知識及び旅客に対する説明能力の習得
○ バリアフリー対応の旅客接遇の習得
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二 地理[二〜三日]
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○ 営業区域内の主要施設の名称・位置、幹線道路の名称・区間等の基本的な地理知識の習得
○ 旅客を運送する頻度が高い区間における一般的な最短経路及び渋滞時の迂回経路の習得
○ 右折禁止箇所、駐停車禁止箇所、一方通行道路等の主な交通規制の習得
○ 主要なターミナル、集客施設における入構及び待機の方法の習得
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三 保安関係[三日]
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○ 旅客自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の指針(平成一三年一二月三日国土交通省告示第一六七六号)に示す教育内容の習得
○ 国土交通大臣が指定した運転者として新たに雇い入れた者を対象とする適性診断の受診
○ 路上故障発生時における危険回避及び応急的対応の習得
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四 同乗指導[二〜三日]
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○ 指導員同乗による実務の習得(一〜三に関する総合的かつ実務的な指導)
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六 一人一車制個人タクシー事業者については、そもそも運転者の選任には該当しないことから本条の適用が除外されているところであるが、個人タクシーの代務運転者についても、代務運転を認めるに当たって個々の代務運転者について地方運輸局長が審査をしていること等から、本条の適用から除外することとするものである。
第三七条 乗務員台帳及び乗務員証に関する事項
本条の趣旨は、第三六条において一定の要件を満たさない者について旅客自動車運送事業用自動車の運転者として選任することを禁止したが、これらの違反を防止するとともに個々の運転者の状況を適確に把握するため、事業者に対し、乗務員台帳の作成を義務付けるとともに、一般乗用旅客自動車運送事業者に対しては、事業用自動車に乗務する運転者に乗務員証の携行を義務付けるものである。
一 乗務員台帳の作成・記載(第一項)
1) 第一号の運転者ごとの作成番号及び台帳の編てつの順序は、選任の順によるものとし、事業者ごと(二以上の営業所を有する場合にあっては、営業所ごと。)に一連の番号を付すものとし、枝番号を付しあるいは番号の重複することがないようにさせること。なお、暦年別に番号を更新するときは暦年の表示が、営業所別に別の番号を付する場合には営業所の表示が記号等により容易に理解できる(例えば、
)ことが望ましい。なお、転任、退職等により運転者でなくなった者に付した作成番号は、永久に欠番とするものとし、これを再使用してはならない。
2) 第五号の運転免許に関する事項については、個々の運転者の状況を適確に把握する観点から、当該事項に変更が生じた場合には、直ちに乗務員台帳に当該変更事項を記載させること。
3) 第六号の「事故を引き起こした場合」とは、原則として、当該運転者が当該事故の発生に最も大きな責任を有する場合(いわゆる第一当事者である場合)を指し、明らかにいわゆる第二当事者以下の当事者である場合は記載しなくてよい。当該運転者が第一当事者であるかどうか直ちに判断することができない場合は、第一当事者であるかどうか判断を保留する旨を付して記載させること。この場合、後に自動車保険の支払査定、示談又は裁判等の結果により第一当事者であるかどうかの判断をすることができたときに、その旨を記載するとともに、その判断の根拠とした資料の写しを添付させること。
また、本通達第三八条三の「国土交通省自動車交通局総務課安全対策室が把握した事業用自動車の運転者による事故に関する情報」により規則第三八条第二項第一号に該当することが明らかとなった運転者については、その事由となった事故について記載させること。
4) 第六号の「事故を引き起した場合」には、第二六条の二に基づく当該事故の記録の作成に併せて乗務員台帳に事故の発生日時、事故の発生場所及び事故の概要(損害の程度を含む。)を記載させること。この場合、当該事故の記録の写しを添付するか、又は、事故の発生日時及び損害の程度を乗務員台帳に記載し、それ以外については当該事故の記録の作成番号等容易に事故の記録を参照できるようにするための情報を記載することで代えることができる。
5) 第六号の「道路交通法第一〇八条の三四の規定による通知を受けた場合」には、通知の内容に基づき、乗務員台帳に違反の種別、年月日及び場所を記載させること。また、通知がない場合であっても、運転者が事業用自動車の運行中に道路交通法の規定に違反して処分された場合には、極力自主的に運転者から事業者に報告させ、報告があったときには、同様に乗務員台帳にその概要を記載するよう指導すること。
6) 第七号の「運転者の健康状態」については、労働安全衛生規則(昭和四七年労働省令第三二号)第五一条の規定に基づいて作成された健康診断個人票又は同令第五一条の四に基づく健康診断の結果の通知の写しを添付することで足りる。
二 乗務員台帳の保存(第二項)
運転者でなくなった者に係る乗務員台帳は、三年間の保存が必要であるが、運転者でなくなった年月日及び理由の記載は朱書きとすることが望ましい。
三 乗務員証の作成・記載、携行・返還(第三項)
1) 乗務員証の作成義務者は、一般乗用旅客自動車運送事業者である。印刷等を事業者団体等において統一的に行うことは差し支えないが、そのような場合には、事業者団体に印刷等を委託するものであることを明確にさせること。
2) 乗務員証は、各運転者ごとに作成させること。なお、一人の運転者について同時に二枚以上の乗務員証を作成し、あるいは架空の人物について乗務員証を作成するような行為は、違法行為を前提とするものと考えられる。
3) 乗務員証の記載事項は、第一号から第四号までに掲げる事項であり、その記載は正確を期することは当然であるが、これらのうち第一号の作成番号については、一1)の当該運転者の乗務員台帳の作成番号と同一のものとする。ただし、乗務員証の印刷等を事業者団体等に委託する場合にあっては、同一でなくてもよいこととする。
4) 第四号の運転免許証の有効期限の記載は、乗務員証と運転免許証との照合により、不正乗務の防止を図ろうとするものであるから、運転免許証の更新により有効期限に変更があれば、直ちに乗務員証にも更新後の有効期限を記入させること。
5) 写真については、乗務員台帳と同じものを「はり付け」させること。
6) 乗務員証の様式は省令上定めていないが、乗務中において車内に表示することが適当であると考えられることから、旅客から記載内容等が容易にわかる程度の一定の様式を事業者において定めることが望ましい。
7) 乗務員証は、乗務中のみ携行させるものであり、事業者の責任において乗務終了のつど返還させ、確実に管理させること。
8) なお、タクシー業務適正化特別措置法の指定地域内のタクシーについては、本項の適用はないが、同法の規定に基づき運転者証の表示が義務付けられている。また、個人タクシー及びその代務運転者については、許可等の条件において写真票の掲出を義務付けているので、本項の適用が除外されている。
四 乗務員証の保存(第四項)
運転者でなくなった者に係る乗務員証は、一年間の保存が必要であるが、運転者でなくなった年月日及び理由の記載は朱書きとすることが望ましい。
第三八条 乗務員の監督
一 運転者に対する指導監督は、「旅客自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の指針」(平成一三年国土交通省告示第一六七六号。以下「指導監督指針」という。)により実施するよう指導すること。
二 運転者に対し第一項に基づく指導等を行った場合においても、その旨を記録しておくよう指導すること。
三 第二項第一号の「事故を引き起こした者」の解釈については、第三七条第一項第六号の「事故を引き起こした場合」の解釈を準用する。
また、国土交通省自動車交通局総務課安全対策室が把握した事業用自動車の運転者による事故に関する情報に基づいて、指導監督指針の第二章四(一)1)及び2)に該当することが明らかになった運転者に対しては、それぞれの区分に応じた適性診断を受診させること。
四 運転者として雇い入れることを内定した者に対して、雇入れの前に第二項第二号の運転者のための適性診断として国土交通大臣が認定したものを受診させた場合であっても、同項の適性診断を受診させたものとみなして差し支えない。また、一般乗用旅客自動車運送事業者におけるいわゆる養成運転者のように雇い入れた時点で第二種運転免許を取得していない者に対して、養成期間中に同号の運転者のための適性診断として国土交通大臣が認定したものを受診させた場合には、同項の適性診断を受診させたものとする。
五 運転者として新たに雇い入れた者が六五歳以上である場合には、第二項第三号の運転者のための適性診断として国土交通大臣が認定したものを受診させたことをもって同項第二号の運転者のための適性診断として国土交通大臣が認定したものを受診させたものとみなして差し支えない。
第四〇条 乗務員サービス指導
一 指導要領(第一項)
本項については、次の点に留意されたい。
1) 指導要領は、第三九条に規定する事項についての指導監督に関し、第三六条第二項の規定による新たに雇い入れた者に対する指導及び運転者として在職している者に対する指導監督の両者に区分してその実施細目を定めるものとする。
2) 指導要領に定める事項は、次のとおりである。
イ 内容及び期間
指導監督の事項、方法、程度等が明確にされるとともに、指導監督を受ける者の経歴に応じ、内容及び期間を区分する等適切な指導監督が行われることが重要である。
ロ 組織
実際に指導監督を行う組織を明確にさせることを義務付けたものであるが、零細規模の事業者においては、指導主任者と補助者一人程度で組織を構成しても差し支えない。
二 指導主任者(第二項)
1) 本項については、次の点に留意されたい。
指導主任者は、事業者自身が旅客サービスに関する運転者の指導監督を遂行する上において、社内の担当責任者を明確にするために選任するものであって、これを各営業所ごとに選任することを要しない。
指導主任者の任務は、指導監督に関する事項を総括処理することにあり、必ずしも自らが直接に指導監督に当たる必要がないことから、選任する指導主任者は、運転者に対する指導監督に関し、社内において最終的な責任と権限を有する役員又はこれに準ずる役職にある者が望ましく、運行管理者、整備管理者等現場の責任者を兼任させることは、ごく小規模の事業者を除いて好ましくないものである。
2) なお、乗車拒否その他旅客サービスに関する違法行為があった場合、当局の監査実施の有無にかかわらず、指導主任者自らが、社内における指導監督の状況を点検し、指導体制に問題があると思われる場合には、遅滞なく、指導要領を見直す等の改善措置を講じるよう機会をとらえ事業者の指導をされたい。
三 指導監督に関する記録(第三項)
本項の記録は、第三六条第二項の規定による新たに雇い入れた者に対する旅客サービスに関する指導及び第三九条の規定による運転者に対する旅客サービスに関する指導監督のいずれについても記録することが必要なものである。
第四一条 安全及び服務のための規律
「安全及び服務のための規律」には、第四九条、第五〇条及び第五一条に基づく遵守事項に加え、一層の安全の確保を図るために事業者が独自に定めた事項を含むことができる。
なお、必要に応じて、事業者が定めた規律の提出を求め、その内容について事業者を指導すること。
第四二条 ワンマンバスの車内掲示
第四項のワンマンバス車内の停車する停留所の名称の掲示は、旅客が必要に応じて自分の降車する停留所の位置が確認できるように記載したもので、停留所の名称を旅客が容易に確認できる程度の大きさであることが必要である。なお、当該ワンマンバスが配車されうる他の運行系統の停留所の名称が記載されていても差し支えない。
第四三条 応急用器具の備付
一 第一項の「応急修理のための必要な器具及び部品」とは、予備タイヤ、ジャッキ、予備電球、同ヒューズ、点火プラグ等のものをいう。
二 第一項のただし書は、都会地等において故障等が生じた場合に、運行を中止しても後続車によって旅客の運送を継続し、かつ、応急修理車を呼んで修理を実施できるような場合について規定したものである。
第四四条 事業用自動車の清潔保持
事業用自動車は旅客自動車運送事業におけるサービスの根幹をなすものであることから、常に清潔に保つ必要があることは言うまでもないが、本条は事業用自動車の清潔保持の必要性について入念的・確認的に規定しているものである。なお、その方法については特に問うものではない。
第四五条 点検整備等
一 事業用自動車の運行の安全の確保のため、車両の管理が必要であることから、道路運送法(昭和二六年法律第一八三号。以下「法」という。)のほか道路運送車両法(昭和二六年法律第一八五号)の規定のうち、点検整備(道路運送車両法第四七条から第四九条並びに自動車点検基準(昭和二六年運輸省令第七〇号))、整備管理者の選任(道路運送車両法第五〇条から第五三条並びに関係省令)及び検査関係(道路運送車両法第五章に規定する検査等)に係るもののほか、次の事項を遵守すべきことを定めたものである。
1) 自動車の構造・装置や使用状況に応じた点検・整備を行うこと。
・特種車や架装部分の点検・整備
・シビアコンディションの対応(雪道、塩害、悪路走行、走行距離、登降坂路等)
2) 前項の点検・整備に関する記録を道路運送車両法第四九条に準じ保存すること。
二 (一)に定めている規定は、必ずしも事業者自身で行う旨の規定ではなく、整備計画や規定類等を定め、部分的な委嘱等も含め結果的に遵守させるよう指導すること。
第四六条 整備管理者の研修
事業者に対し、地方運輸局長から整備管理者に研修を受講させるように通知があった場合、必ず受講させるべきことを定めたものであり、各地方運輸局(沖縄総合事務局を含む。以下同じ。)において最近の受講状況を確認し受講させること。
第四七条 点検施設等
旅客自動車運送事業用自動車の運行の安全の確保のための車両の管理上、日常の管理が重要であることから、運行する前に使用の本拠の位置(営業所に併設されない自動車車庫を含む。)において行う日常点検や付随して行う清掃のための施設の確保を定めたものである。
第四七条の二 乗合旅客の運送の許可を受けた一般貸切旅客自動車運送事業者への準用
本条において掲げられた条文の準用の対象となるのは、法第二一条第二号による許可を受けた一般貸切旅客自動車運送事業者のうち、「一般貸切旅客自動車運送事業者による乗合運送の許可の取扱いについて」(平成一三年九月二七日国自旅第八七号)一、(一)1)又は2)に該当するような定時定路線型の運行を行うものであり、同通達の一、(一)3)又は4)に該当するような定時定路線型の運行については、「行事等の事由による一時的な需要に応じて運行される場合」に該当することとなり、本条の適用はない。
第四七条の三 運行管理者の選任
一 本条の表に定められている運行管理者の選任数の最低限度を事業の種類及び当該営業所が運行を管理する事業用自動車の数ごとに示すと、次のとおりである。
なお、運行管理者は、他の営業所の運行管理者を兼務することはできない。
1) 一般乗合旅客自動車運送事業の事業用自動車の運行を管理する営業所
事業用自動車の数(予備車含む。)
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運行管理者数
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三九両まで
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一人
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四〇両〜七九両
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二人
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八〇両〜一一九両
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三人
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一二〇両〜一五九両
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四人
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一六〇両〜一九九両
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五人
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二〇〇両〜二三九両
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六人
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二四〇両〜二七九両
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七人
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上表の車両数を超える場合には、次の算式により運行管理者の選任数の最低限度を算出すること。(一未満の端数は切り捨て)
運行管理者の選任数の最低限度=(事業用自動車の両数/40)+1
2) 一般貸切旅客自動車運送事業の事業用自動車の運行を管理する営業所
事業用自動車の数
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運行管理者数
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二九両まで
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一人
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三〇両〜五九両
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二人
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六〇両〜八九両
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三人
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九〇両〜一一九両
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四人
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一二〇両〜一四九両
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五人
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一五〇両〜一七九両
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六人
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一八〇両〜二〇九両
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七人
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上表の車両数を超える場合には、次の算式により運行管理者の選任数の最低限度を算出すること。(一未満の端数は切り捨て)
運行管理者の選任数の最低限度=(事業用自動車の両数/30)+1
3) 一般乗用旅客自動車運送事業の事業用自動車の運行を管理する営業所
事業用自動車の数
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運行管理者数
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五両以上三九両まで
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一人
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四〇両〜七九両
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二人
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八〇両〜一一九両
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三人
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一二〇両〜一五九両
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四人
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一六〇両〜一九九両
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五人
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二〇〇両〜二三九両
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六人
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二四〇両〜二七九両
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七人
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上表の車両数を超える場合には、次の算式により運行管理者の選任数の最低限度を算出すること。(一未満の端数は切り捨て)
運行管理者の選任数の最低限度=(事業用自動車の両数/40)+1
4) 特定旅客自動車運送事業で乗車定員一一人以上の事業用自動車の運行を管理する営業所は、1)に同じ。
5) 特定旅客自動車運送事業で乗車定員一〇人以下の事業用自動車の運行を管理する営業所は、3)に同じ。
二 同一事業者の同一営業所で複数の種類の事業の事業用自動車の運行を管理する場合には、それぞれの事業の種類に応じた種類の資格者証を併せて有する運行管理者に限り、当該複数の種類の事業の運行管理者を兼務することができる。この場合は、当該営業所で運行を管理する事業用自動車の総数に応じて、当該複数の種類の事業のうちより多くの数の運行管理者を必要とする種類の事業における選任数の定めに従って運行管理者を選任するよう指導すること。
(例)
この場合は、一般貸切旅客自動車運送事業における選任数の定めに従って運行管理者を選任する。
運行管理者の選任数の最低限度=(33/30)+1=2
第四八条 運行管理者の業務
一 本条は、法第二三条第二項に基づき、事業用自動車の運行の安全の確保に関する業務のうち運行管理者に行わせるべき最低限の業務の範囲を定めたものであることから、これらの業務の処理を妨げない範囲でこれ以上の職務を事業者が定めることは差し支えないが、定めた場合には、運行管理規程に記載するよう事業者を指導すること。
二 第八号の「運行記録計を管理し」とは、運行記録計による正確な記録が確実に得られるよう、運行記録計の整備及び記録紙等の当該装置への脱着等の管理を行うことをいう。
三 第一四号に基づき、乗務員証を携行させ、及び返還させるのは、乗務前及び乗務後の点呼の際が適当と考えられるが、その励行を確保するため、点呼等の記録に記入するよう指導すること。
四 運行管理者が不在等のため業務を行うことができない場合には、代務者を予め定める等により、運行管理の完全実施を図るよう指導すること。
第四八条の二 運行管理規程
一 複数の運行管理者を選任する営業所を有する事業者にあっては統括運行管理者に係る組織、職務及び選任方法等に関する規定を設ける必要があることから、その旨事業者を指導すること。なお、平成一四年二月一日において現に複数の運行管理者を選任する営業所を有する事業者にあっては、施行後遅滞なく運行管理規程を改正し、これらの規定を加える必要があることから、その旨事業者を指導すること。
二 運行管理者の代務者を選任する必要がある場合には、代務者の職務及び選任方法等について明記しておくよう指導すること。
第四八条の四 運行管理者の研修
一 第一項に基づいて運輸支局長(運輸監理部長及び陸運事務所長を含む。)が行う研修については、(三)の場合を除き、第二項に基づいて国土交通大臣が認定した「運行管理を行うために必要な法令及び業務等に関する基礎的な知識の修得を目的とする者を対象とした講習」(以下「基礎講習」という。)又は「既に運行管理者として選任されている者又は運行管理者を行っている者を対象とした講習」(以下「一般講習」という。)を、選任している運行管理者が漏れることなく、二年毎に一回受講させること。
二 初めて選任された運行管理者については、選任届出を受け付けた年度に研修の通知を行うこと。
なお、選任届出を受け付けた時点において、当該年度に予定されている基礎講習又は一般講習(以下「一般講習等」という。)が全て終了している場合等には、翌年度に研修の通知を行うこと。
また、当該運行管理者のうち、基礎講習を受講していない者については、当該講習を受講させるよう、併せて指導すること。
三 死者又は重傷者を生じた事故(事故報告規則第二条第二号に掲げる事故をいう。)を惹起した営業所の運行管理者及び法の規定のうち輸送の安全確保に係るものに違反をして行政処分を受けた営業所の運行管理者については、(一)にかかわらず、その事由が発生した年度及び翌年度に一般講習等に係る研修の通知を行うとともに、当該事故又は当該行政処分について相当の責任を有していると認められる運行管理者及び統括運行管理者については、その事由が発生した年度に、第二項に基づいて当該事故又は当該行政処分について相当の責任を有する運行管理者を対象として講習として国土交通大臣が認定した講習(以下「特別講習」という。)に係る研修の通知を併せて行うこと。
なお、当該事由の発生を確認した時点において、当該年度に予定されている一般講習等又は特別講習が全て終了している場合等には、一般講習等については、翌年度及び翌々年度に、特別講習については、翌年度に研修の通知を行うこと。
また、特別講習の対象となった運行管理者又は統括運行管理者が当該事業者の当該営業所以外の営業所の運行管理者又は統括運行管理者に選任された場合であっても、研修の通知を行うこと。
四 特別講習の趣旨は、死者又は重傷者を生じた事故を惹起した営業所の運行管理者又は法の規定のうち輸送の安全確保に係るものに違反をして行政処分を受けた営業所の運行管理者のうち当該事故又は当該行政処分について最も責任がある運行管理者を特定し、当該運行管理者に制裁を課すことではなく、当該営業所の統括運行管理者及び当該事故又は当該行政処分について相当の責任を有していると認められる運行管理者に当該営業所の運行管理者を代表して講習を受けさせ、当該営業所における運行管理の水準の向上を図り、一層の安全を確保することにあることから、事業者に対し、その旨を徹底すること。
特別講習に係る研修の通知の対象者については、次のとおりとする。
1) 死者又は重傷者を生じた事故を惹起した営業所については、事故報告規則に基づく当該事故の報告の際に、同規則別記様式の運行管理者の欄に当該運転者の点呼又は指導監督を行った運行管理者など同様式の(注)(一五)による運行管理者及び(注)(一六)による統括運行管理者(選任されている場合に限る。)の氏名を当該事業者に記載させ、当該運行管理者について通知を行うこと。
なお、道路交通法第一〇八条の三四の規定に基づいて死者又は重傷者を生じた事故で事業用自動車の運転者が第一当事者となったものとして通知があった事故及び本通達第三八条(三)の「国土交通省自動車交通局総務課安全対策室が把握した事業用自動車の運転者による事故に関する情報」のうち死者又は重傷者を生じたものについては、当該事故の報告を確実に行わせ、特別講習の対象となる運行管理者及び統括運行管理者を把握し、通知を行うこと。
2) 法の規定のうち輸送の安全確保に係るものに違反をして行政処分を受けた営業所については、当該行政処分に先立つ監査において、規則第四八条各号の規定に対する違反が判明した運行管理者及び統括運行管理者に対して通知を行うこと。
五 研修の通知を行う場合には、別添の「通知文の例」を参考とされたい。
第四八条の五 運行管理者の資格要件
一 第一項第一号及び第二号の「実務の経験」には、第一号の表の上欄に掲げる運行管理者資格者証の種類に応じ、同表の下欄に掲げる種類の事業の事業用自動車の運行管理に関し、平成一四年一月三一日以前に有していた実務の経験を含むものとする。
なお、運行管理に関する実務の経験とは、運行管理者又は運行管理者の代務者等として実際に運行管理に携わっていた経験をいう。また、個人タクシー事業者としての経験は含まない。
二 第一項第一号の「講習」については、平成一四年一月三一日以前に自動車事故対策センターが実施していた基礎講習及び一般講習を含むものとする。
また、昭和四八年以前に行われていた陸運局長等の教習及び研修についても、修了証等の受講の証明があるものは認めて差し支えない。
三 第一項第一号の「講習」の受講回数については、同号に基づいて国土交通大臣が認定した基礎講習及び一般講習を同一年度に受講した場合一回とする。
第四八条の六 資格者証の様式及び交付
一 第一項で定める資格者証(第一号様式)の「資格者証番号」は、地方運輸局名を示す符号、各運輸支局名(運輸監理部を含み、陸運事務所を除く。)を示す符号及び旅客自動車運送事業の種類を示す符号並びに交付番号(一連番号とする。)の順に配列する。
1) 地方運輸局名を示す符号は、次のとおりとする。
局名
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符号
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局名
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符号
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北海道運輸局
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北
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近畿運輸局
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近
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東北運輸局
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東
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中国運輸局
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中国
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北陸信越運輸局
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北信
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四国運輸局
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四
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関東運輸局
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関
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九州運輸局
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九
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中部運輸局
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中部
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沖縄総合事務局
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沖
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2) 各陸運支局名(陸運事務所を除く。)を示す符号は、運輸支局名の頭文字とする。
(例一) 北海道運輸局札幌運輸支局の場合は、「札」の符号。
(例二) 沖縄総合事務局の場合は、運輸支局の符号は示さない。
3) 旅客自動車運送事業の種類を示す符号は、次のとおりとする。
旅客自動車運送事業の種類
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符号
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一般乗合旅客自動車運送事業
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乗合
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一般貸切旅客自動車運送事業
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貸切
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一般乗用旅客自動車運送事業
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乗用
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特定旅客自動車運送事業
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特定
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4) 資格者証の「資格者番号」の例
(例1) 北海道運輸局札幌運輸支局において一般乗合旅客自動車運送事業に係る資格者証を交付する場合
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(例2) 関東運輸局栃木運輸支局において一般貸切旅客自動車運送事業に係る資格者証を交付する場合
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(例3) 沖縄総合事務局において一般乗用旅客自動車運送事業に係る資格者証を交付する場合
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二 資格者証を交付したときは、各旅客自動車運送事業の種類ごとに資格証台帳を作成し、次の事項について記載しておくこと。なお、資格者証台帳は永久保存とする。
1) 資格者番号
2) 交付年月日
3) 氏名
4) 生年月日
5) 合格者番号又は資格要件
6) その他必要な事項
三 資格者証交付申請書の保存期間は三年間とする。
四 第二項の「これに類するもの」とは、戸籍抄本の写し又は自動車運転免許証等公的な機関が発行したものの写しで、申請者の氏名及び生年月日が証明できるものをいう。
五 第二項第二号の「前条各号のいずれかに該当することを証する書類」は、原則として次に掲げるものとする。
1) 改正法施行前の道路運送法(以下「旧道路運送法」という。)に基づく運行管理者については、運行管理者選任届出書(控)の写し
2) 運行管理者の代務者等として実際に運行管理に携わっていた経験について当該経験の期間中に属していた事業者が証明した書面
3) 自動車事故対策センターが交付している「運行管理者等指導講習手帳」の写し規則第四八条の五第一項第一号に基づいて国土交通大臣が認定した講習を実施する機関が当該講習の受講を証明した書面
4) 自動車事故対策センターが交付している運行管理者等指導講習等の「専任講師委嘱書」の写し規則第四八条の五第一項第二号に基づいて国土交通大臣が告示で定める職務に従事したことを当該職務に係る機関が証明した書面
第四八条の七 資格者証の訂正
資格者証の訂正を行った場合には、資格者証台帳に訂正年月日等必要な事項を記載しておくこと。この場合、資格者証番号は当初付した番号とする。
第四八条の八 資格者証の再交付
資格者証を再交付する場合には、資格者証番号は当初付した番号とし、資格者証の右上部に「再」と朱書等をして再交付すること。
なお、資格者証台帳に、再交付年月日及び理由等必要な事項を記載しておくこと。
また、再交付申請書の保存期間は三年間とする。
第四八条の九 資格者証の返納
一 第一項の場合には、再交付した資格者証を確認のうえ、返納された資格者証を廃棄処分し、資格者証台帳に返納された旨及び返納年月日を記載しておくこと。
二 第二項の場合には、返納された資格者証を廃棄処分し、資格者証台帳に死亡又は失踪宣告の年月日及び返納年月日を記載し、朱線により抹消の処理をすること。
第四八条の一二 受験資格
第二項の講習には、平成七年四月一日以降平成一四年一月三一日以前に自動車事故対策センターが行っていた基礎講習も含む。
第五二条 物品の持込制限
第一三号の「これと同等の能力を有すると認められる犬」とは、外国の法令等により認められている盲導犬、介助犬、聴導犬等を想定しているものである。
第六八条 届出
一 運行管理者選任(解任)届出書の様式は、電子情報処理組織による届出については別添のとおりとする。
また、これによらない届出については別添の様式を例として地方運輸局において運行管理者選任(解任)届出書の様式を作成することとして差し支えない。
二 第一項第一号の届出の際には、運行管理者資格者証又はその写しの提示を求め、確認を行うこと。
三 旧道路運送法に基づき運行管理者として選任届出をされている者が資格者証の交付を受けた場合には、速やかに別添の様式例により届け出るよう指導すること。
四 運行管理者の選任又は解任の届出を行う際には、統括運行管理者を選任している営業所については、別添の様式例の備考欄に統括運行管理者の氏名、選任年月日を記載させること。
なお、既に届出を行った統括運行管理者を変更した場合は、運行管理者の選任又は解任を伴わない場合であっても、変更後の統括運行管理者について届出を行うよう指導すること。