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平成13年度観光の状況に関する年次報告

第4章 国内観光振興の施策

第2節 ●旅行の多様化,低廉化

1 ネット割引旅行商品


日本のインターネット人口は,2000年末現在4,708万人(全人口の37.1%)であり,対前年74%増と急速に伸びている。そして2005年には8,720万人になると予測されている。
こうした中,2000年12月に観光政策審議会は,「21世紀初頭における観光振興方策について」を答申したが,この中でも観光分野でのITの積極的活用を提言している。
また,(社)日本旅行業協会の調査によれば,インターネットユーザーの約8割が旅行関連サイトを見たことがあり,利用方法としては,「旅行情報の収集」「宿泊施設の検索」が上位を占めている。また,約4割が旅行関連サイトを通じて予約した経験がある一方で,旅行費用の支払いをした人は13%にとどまっている。インターネットでの予約や支払いをした理由としては,「時間帯を選ばない」「情報を収集しやすい」「申込みの時間を節約できる」「検討に時間をかけられる」等時間を理由に挙げる人が多い。
実際,交通機関や旅行会社,宿泊施設等でインターネットによる情報提供や予約受付,さらには決済等が可能なサイトも出現してきている。宿泊予約サイトは昨今多く開設されてきている。さらには,ネット上でしか扱っていない割安の国内線ネット割引運賃や,パック旅行商品の導入や,携帯画面での飲食店での割引クーポンの発行も行われている。航空会社共同サイトや旅行会社共同サイト,鉄道・航空・旅行会社共同サイト等というような企業間の連携サイトによる販売チャンネルの拡大も進められてきているとともに,また各航空会社の様々な運賃を比較して購買できるサイトも生まれている。このように,インターネット取引は急速に拡大しており,利用者の利便増進をもたらしている。このように,インターネット取引は急速に拡大し,利用者の利便増進をもたらしており,旅行に関わるインターネット市場規模は2001年は1,190億円であるが,2005年には2兆590億円に拡大すると予測されている。
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